【杭州=大木聖馬】オバマ米大統領が3日に大統領専用機で杭州の空港に到着した際、米メディアの取材を規制しようとする中国政府当局者と米政府当局者との間でどなり合いが起きた。

 オバマ氏は、専用機が普段利用するドアにタラップが用意されなかったため、別のドアから降りた。米メディアが移動して撮影しようとしたところ、中国当局者に制止された。米国の女性当局者が「我々の大統領で、我々の飛行機だ」と訴えると、中国当局者は「ここは我々の国だ」とどなり返し、オバマ氏に近寄ろうとしたスーザン・ライス大統領補佐官も遮った。

 中国はG20開催にあたって厳戒態勢を敷いており、米メディアとの間で取材を巡るトラブルが相次いでいる。米中の「場外衝突」を受け、オバマ氏は4日の記者会見で「スローモーションで(じっくり)とりあげるつもりはない」と述べて沈静化を図った。「取材のアクセスを後押しすることについて我々は謝罪しない」と中国側に理解も求めた。

 

G7の時はほぼトラブルなかったがG20はトラブル続き?