風のいろは 何いろ?

手を休めずに種をまきなさい。
どの種が芽を出すか、わからないからです。
(リビングバイブル:伝道者の書 11-6)

この道はいつか来た道

2005-01-27 | 日記(旧サイト~移行分:未分類)
  この街に勤務し始めて、もうすぐ5年目になり、その道はこれまで年に5回~10回、またはそれ以上(数字、開きすぎ? A^^;)往復していたのに、先日初めてその存在に気付いた建物がありました。  信号待ちしてもめったにそこでは停止しないので気付きませんでした。 今回は道路工事のため、交差点のかなり手前からのろのろ運転になりました。
  手持ち無沙汰にふと左側通りに目をやると、「行政書士」という看板が。 へ~、こんな所に、と思いつつ、少し車が進むと、「法務局」。 え?法務局ってまさか? 信号はまだ赤なので法務局近辺にある名前を探す。。。。 あったあった!! 「行政書士」(さっきの方とは別の)、書士さんのお名前が○○○○。

  実は、24年前、離婚調停のために通った法務局であり(簡易裁判所の支所も併設)、○○さんは(当時はそこの事務さんを習って先生と呼んでいたが)、ある方に紹介されてその時書類作成をお願した行政書士の方。 私は25歳でした。 裁判所なんて、警察よりもっと行かない所だと思いますが、書士さんにも何を話していいのかわからず、とりあえず便箋7枚にわたって、どうして離婚したいのかを書き綴ってお渡ししました。 書士さんはそれをそのまま(添付資料として?)使いましょうとコピーされたので、私の手元にまだ原紙が残っていますが。
  当時。 もう裁判をするしか離婚の道がない所まで話がこじれ、しかし家庭内のもめごとは、直裁判でなく、まず「調停」にかけるのだということで、そこまで通ったのです。
  まだ運転免許がなかったので、列車を三本乗り継ぐか、列車を一本とバスを一本乗り継いで、月に一度、半年間、通いました。 帰り道。 周りの人はみ~んな幸せそうに見えて、どうして私ばかりこんなに不幸なの?と自分の人生を恨み世を恨み、いつもいつも涙が溢れて、人に見えないよう、窓の方に顔を向けていましたっけ。

  当時とは方向が違っていたので、今までちっとも気付かなかったのですね。 しばし、遥か彼方の傷心の日々を思い出しました。 店舗の若い方たちに、そのお話をしました。 みなさん、当時の私より、少し年が上です。 まだまだ皆さん、青春のまっさかり(え?)ですが、私は真っ暗闇の中にいたのですね。
  とはいえ、離婚の決心をするまではとっても時間がかかり、自殺や子供との心中、家出、などなど、いろいろ考えました。 私が家出しても自殺しても、旦那はきっと何も反省することなく、私の両親が苦労するだけなんだろうなと思ったら、馬鹿馬鹿しくてそれもできず、もちろん心中なんて想像しただけで恐ろしくてできず。。。
  離婚を決意したのは___ ある夜、横でぐーぐー眠っている旦那を見ていて、「このままこの人が事故にでもあって死んだら、保険金も入ってそれで借金もちゃらになって、これ以上借金が増える心配もなくなって、問題がいっぺんに解決するのにな」と つい考えてしまった自分が恐ろしくなったからです。 旦那の死を望む妻なんて・・・・もう夫婦ではありませんよね。 かと言って、まだまだ離婚率は今ほど高くなく、片親の子に対する世間の偏見が根深い時代でしたから、離婚するのも本当に勇気がいるのです。 育てる大変さもさることながら、その子供達の将来が心配な時代でした。

  この時、当時読んでいた本がシングルマザー(という言葉も日本では聞かない頃でしたが)として生きる勇気を与えてくれ、「どうせ死ぬ気になったのなら、とりあえず離婚の道を選んで生きてみよう。どうしてもそれで辛くなったら、その時死んでもいいのではないか。」と勇気を振り絞り、親にも重い口を開いて今まで庇うようにして内緒にしていたことをうちあけました。 親は本当に驚きました。



  ついこの前、時々思い出すこの元主人のことをまた「どうしているかなあ」などとふと考えていました。 信仰を持ち、イエス様の愛に学び、徐々に、ゆっくりゆっくり氷が解けるように、彼への憎しみの気持ちは薄らぎ、この日も、完全に私の中から憎しみが消えているのを感じました。(すごい!)
  しかし、父と母に対して、その信頼を裏切ったことは、やっぱり許せなくて、強い憎しみを感じずにはいられませんでした。。。。。。 ふふ。もしかしたら、母の方が、もう憎んでいないのかもしれないのにね。



  仕事するにしても結婚するにしても、「生きる」ということは、結局「人と関わる」、そしてそれを通していろいろ体得する経験なんだろうなあと思います。 __こんなふうに 自分の離婚体験を客観的に考えられ、語れるようになったのも、だいぶ私の心が癒されているんだなと知りました。 感謝ですねーーー!! 神様、ありがとうございます!! 



コメント    この記事についてブログを書く
« とりとめもなく・・・ <font... | トップ | 二つ目の山場 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記(旧サイト~移行分:未分類)」カテゴリの最新記事