櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

8月の空の声

2013-08-07 | ダンスノート(からだ、くらし)
午前8時15分その時の、わずか数秒間のヒロシマを再現した映像を見た記憶があって、あまりの惨さは、まだ夢に出る。なにかそこはかとない恐れが急速に拡がってゆく。

物心ついて以来、夏とともに必ず訪れるヒロシマ・ナガサキの日。
夏が来るたびに、何を反芻してきたのだろうと、思わずにいられない。

世の多くの国と私たちの国の決定的な違いは、核に対する受け止め方の違いである。にもかかわらず、フクシマからの今この流れがある。

きょう式典で、総理大臣が言った唯一の戦争被爆国という言葉、いかなる思いで彼は言ったか、その響きはいかなる響き方をしたか。5万人の一人にはオリバー・ストーンがいたが大統領はまだいない。68回訪れた被爆忌。

原爆そして原発。まさに被爆国に暮らしている。
核と、そして、それに結びつくあらゆる暴力についての、検証や感情の深まりを、さて自分はどう育ててきたのか。心は、それらをどう引き受けていくのか。考えずにいられない。

悲しみや怒りや祈りは、思考に深く結びつくことで新しい力になる。
核をめぐる思考は、そのまま現在をめぐる思考に結びつくと思う。

何が、僕らを、どこに、連れていこうとしているのか。僕らの、ひとりひとりは、自ら、どこに、行こうとしているのか。

被爆忌のたび、夏空から声がきこえるような気がする。
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