沈黙、身体

新作公演一ヶ月前を切った。

ソロダンス。個から個への舞。

ひたすら身体にのめり込んでゆくような体験をと、連日うごき続ける。とにかく体をとめると変わってしまうものがある。運動感覚への集中、その中でないと走らない思考があり、その中でないと聴こえない音がある。
それらがリアルに伝わると面白いのだけど。

ダンスの時間は、沈黙と関わりあう時間でもある。
一旦コトバの世界から退くこと。
物質と関わるには、そんな時間が必要なんじゃあないかしら、と思えてならない。

石庭の石が、あの沈黙あればこそ語りかけてくるような瞬間が、僕らの骨や肉にもあるように思えてならない。

沈黙。

外側との、やわらかな切断。

沈黙の力は耳を敏感にして、音を音楽にする。
沈黙は、静寂を色彩に変える。
沈黙のなかで、体内に隠された何かが響きを広げてゆく。

ダンス。僕には、それは内側に爆発が起きることとも思える。

さて、どうなってゆくか。

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公演info.
櫻井郁也・公演サイト