Cait Sith Underground

psychedelic chaos -Cait Sith-

猫たちの日常★Cait Sithの創作

2017年04月06日 | my life
昨日今日と知人友人から立て続けに桜の写真が送られてきました。
どの桜もとても綺麗です。
送ってきてくれた事に何だか嬉しくなりました。

昨日の段階ではやっと蕾がピンク色に膨らんできたところだったのですが、
今日仕事帰りに桜並木に立ち寄ると咲いていました。
今朝はここまで咲いていなかったのに。
この暖かさで一気に開花したようです。
あいにくの雨模様ですが、水滴もまたオツです。





まだ満開ではないけれど、この雨で散ってしまいませんように。

桜の写真を撮っていると一つだけポトッと落ちてきたので持ち帰る事にしました。

帰宅後すぐに乾燥剤に埋めてみました。
どうなるでしょうか。



桜と言えば、茨木のり子さんのこの詩を思い出す。

『さくら』

ことしも生きて
さくらを見ています
ひとは生涯に
何回ぐらいさくらをみるのかしら
ものごころつくのが十歳ぐらいなら
どんなに多くても七十回ぐらい
三十回 四十回のひともざら
なんという少なさだろう
もっともっと多く見るような気がするのは
祖先の視覚も
まぎれこみ重なりあい霞立つせいでしょう
あでやかとも妖しとも不気味とも
捉えかねる花のいろ
さくらふぶきの下を ふららと歩けば
一瞬
名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態
生はいとしき蜃気楼と


素敵な詩。
最後の2行にぞくっときます。



で、桜と言えばやはりこちらが有名な気がします。
梶井基次郎氏の『桜の樹の下には』

中学生の時、塾の先生から教えてもらった記憶があるのですが
冒頭の「桜の樹の下には屍体が埋まっている!」にドキッとしました。
想像をかきたててくれますよね。
屍体から吸い上げた体液が薄らと花びらに滲み出る色とか。
薄羽かげろうの光に透かした虹色の羽とか。

花の中でここまで生と死を連想させる花はないと思います。
年に1度しかない桜、愛でる心の余裕を持ちたいです。






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