京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『悪い夏』

2025-04-07 | 邦画

 

□作品オフィシャルサイト 「悪い夏
□監督 城定秀夫
□脚本 向井康介
□原作 染井為人
□キャスト 北村匠海、河合優実、伊藤万理華、毎熊克哉、窪田正孝、木南晴夏、竹原ピストル

■鑑賞日 3月29日(土)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★(5★満点、☆は0.5)

<感想>

第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞した染井為人の小説が原作。
真面目に生きてきた気弱な公務員が破滅へと転落していく姿を描いたサスペンス。

真面目に勤める市役所・生活福祉課に勤める佐々木守(北村匠海)。
同僚の宮田(伊藤万理華)から「職場の先輩・高野(毎熊克哉)が
生活保護受給者の女性に肉体関係を強要しているらしい」との相談を受けたことから、
足元をすくわれたように裏社会の金本(窪田正孝)の餌食になえい落ちていく。
そこには育児放棄寸前のシングルマザー・愛美(河合優実)との関係も。

ま、生活保護不正受給者の話は聞いたことがあるし、実際行われていた事実も知っている。
そこに至る人間模様をこの映画は描き出していくのだが、真面目に額に汗して働く者にとっては、
あまり感じはよくないし、後味の悪い映画だ。
普段の生活でどん底を味わうことなんてないから、映画の意図するところはわからないが、
愛は時に自らの生活を崩してしまうケースがあるよ・・・なんてケ-ススタディなのかな(笑)
北村匠海クンは俳優としての幅を広げる意味ではある意味勉強になっただろうなぁ。
河合優実チャンは彼女の出演映画を何本か観たけど、皆が思うほど演技に幅があるとは
ちょっと思えない感あり(あくまで私観ですが)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『お嬢と番犬くん』

2025-03-24 | 邦画



□作品オフィシャルサイト 「お嬢と番犬くん
□監督 小林啓一
□脚本 政池洋佑
□原作 はつはる
□キャスト 福本莉子、ジェシー、櫻井海音、香音、佐々木 希、杉本哲太

■鑑賞日 3月16日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★(5★満点、☆は0.5)

<感想>

はつはるによる人気コミックの実写映画化した恋愛コメディ。


両親を亡くし、瀬名垣組組長である祖父(杉本哲太)のもとで育てられた
瀬名垣一咲(福本莉子)。その彼女を幼いころから世話している瀬名垣組の
若頭・宇藤啓弥(ジェシー)。普通の高校生として青春を謳歌したい一咲だったが、
啓弥が一緒に高校生活を送ることになり、その二人のギャップを面白おかしく描いていた。

まあ面白いと言えばそのギャップで笑えるところも多かったが、

二人の行く末のそのオチがほぼ最初から見えていたため、
なんでもない(変化のない)恋愛模様になっていた。
まあ名作『ボディーガード』までは求めはしなかったけどね(笑)

ジェシーはそこそこ上手く演じていたようだが、
福本莉子チャンはちょっと線が細すぎるなぁ。
普通だけどヤクザ組長宅で生活して来たのだから、
普通人とのギャップを描くシーンはやっぱり見どころなのでは。
股間を蹴り上げるだけのシーンでは物足りないなぁ・・・。

日曜日なのに、客の入りも少なかったしなぁ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『35年目のラブレター』

2025-03-17 | 邦画



□作品オフィシャルサイト 「35年目のラブレター
□監督・脚本 塚本連平
□キャスト 笑福亭鶴瓶、原田知世、重岡大毅、上白石萌音、安田 顕、笹野高史、江口のりこ

■鑑賞日 3月9日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

実話に基づき、『今日も嫌がらせ弁当』の塚本連平監督が監督・脚本を手がけた作品。

この話は創作落語にもなったそうです。

戦時中に生まれ貧困家庭で十分な教育を受けられず、文字の読み書きができない
65歳の西畑 保(笑福亭鶴瓶・重岡大毅)と、妻・皎子(原田知世・上白石萌音)。
常に保の手となりフォローを惜しまない。保はその皎子に自らの手でラブレターを
書くため、
定年退職を機に夜間中学に通いはじめる。

優しき温かい夫婦愛を描く作品。その愛情はよく伝わる作品だったが、
やはり鶴瓶のカラーが強く印象に残る映画となっていた。
正直、原田知世とのつり合いからすると、やや個性が強すぎたかもしれない。
あと、年齢の差も気になったところ。
とは言え、やはり落語家としての上げ下げは鶴瓶ならではのものであり、
実際の人物像はわからないが、主人公には合っていたのかもしれない。
涙すら流れなかったが、やはり夫婦としての互いの愛情と思いやりは、
決して忘れてはいけないものだと再確認できる映画だった。

 途中から号泣しているオバサンがいたので、やや興醒めした感あり(笑)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ゆきてかへらぬ』

2025-03-07 | 邦画



□作品オフィシャルサイト 「ゆきてかへらぬ
□監督 根岸吉太郎
□脚本 田中陽造
□キャスト 広瀬すず、木戸大聖、岡田将生、田中俊介、トータス松本、草刈民代

■鑑賞日 3月1日(土)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

大正時代の京都と東京を舞台に、実在した女優・長谷川泰子(広瀬すず)と、
詩人・中原中也(木戸大聖)、文芸評論家・小林秀雄(岡田将生)という
男女3人の愛と青春を描いたドラマ。

中原中也も小林秀雄も名前は知っていた。特に中原中也は高校の卒業アルバムに
記載されていた「汚れつちまつた悲しみに・・・」で知り、その後詩集を読んだ程度。

自由奔放というか我儘三昧に泰子は、男二人の間を彷徨う。
大正時代の青春や恋愛なんて、想像しても想像することはできない。
不自由なのか自由なのかは別として、男二人の間で揺れ動くこの泰子の心情は理解できない。
大正時代という背景だから、何となく映像も重い感じがしたし、音楽も抑揚がない。
なるほど、広瀬すずや岡田将生をキャスティングしたものの、あまり集客できなくて、
失速して上映されるスクリーン数も減っていたのが現状。

もちろん、広瀬すずや岡田将生の演技は上手なのだが、何とも感想を述べにくい。
内容はともかくとして、そのカラーと映画の温度感が全くフィットしなかった。
中也を演じた木戸大聖はあまり知らなかったが、ストーリーが進むにつれて、
なかなか味のある演技が出来ていたのではと思い始めたのは事実。
根岸監督、ちょっと前作より間が空き過ぎたのではないかな・・・。

可もなく不可もなく、観る価値もなく。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ファーストキス 1ST KISS』

2025-03-03 | 邦画



□作品オフィシャルサイト 「ファーストキス 1ST KISS
□監督 塚原あゆ子
□脚本 坂元裕二
□キャスト 松たか子、松村北斗、吉岡里帆、森 七菜、リリー・フランキー

■鑑賞日 2月24日(月)
■劇場 Tジョイ品川
■cyazの満足度 ★★★(5★満点、☆は0.5)

<感想>

夫・駈(松村北斗)が人助けをしたがために、その事故で亡くした硯カンナ(松たか子)。

結婚15年目で以前から倦怠期が続いていて不協和音が続いていた。二人は離婚を決め、
駈が離婚届を提出する前に事故は起こった。
たまたまカンナが不思議にタイムスリップ(ま、これもよくわからない設定だったが)
出来たことにより、過去に戻って出会いから恋愛期間を経て結婚へ、そして事故・離婚と・・・。

振り返れば、結婚して長く同じ屋根の下で生活すれば、色々あるのは当然のこと。
もし夫婦でこの映画を観ていたとしたら、自分たちの出会いや、それからの結婚生活を
振り返って観ることになるだろう。

  出逢った頃は こんな日が 来るとは思わずにいた
  Making good things better
  いいえ すんだこと 時を重ねただけ
  疲れ果てたあなた 私の幻を愛したの  

杏里の「オリビアを聴きながら(詞・曲:尾崎亜美)」の歌詞ではないけれど、
ま、夫婦のすれ違いなんてあって余りあるもの。

例えタイムスリップできたとしても、歴史を変えることは出来ない。
「だから何?」って感じで。 涙は一筋も流れませんから。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『 ショウタイムセブン』

2025-02-22 | 邦画



□作品オフィシャルサイト 「ショウタイムセブン
□監督・脚本 渡辺一貴
□オリジナル脚本 キム・ビョンウ
□キャスト 阿部 寛、竜星 涼、生見愛瑠、前原瑞樹、井川 遥、吉田鋼太郎、Perfume

■鑑賞日 2月16日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★★(5★満点、☆は0.5)

<感想>

阿部チャンがなかなか軸で頑張っていましたねぇ。
テレビの生放送中に爆弾犯と出くわす。キャスターVS爆弾犯。
この限られた空間での戦いが、緊張感を増幅し、
最後まで飽きずに観ることが出来た内容の映画でした。

看板TV番組「ショウタイム7」の元キャスターが現在はラジオのDJ。
飛ばされた裏の真実と爆弾犯の動機となる事実。
TV局、警察、政府を抱き込んでの戦いは見応えがありました。
極限状態に置かれても、冷静且つキャスターとしての独自の理念で、
最後まで爆弾犯と対峙する姿はある意味男として美しかった。
一番良かったのは上映時間が99分だったこと。
この90分台が一番内容が凝縮され、上手に緊迫感を最後まで持てた。
不必要に長い映画は要らないなぁ(笑)

そう、錦戸君おひさしぶり。もっと彼に機会を与えてあげればいいのになぁ・・・。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『雪の花 -ともに在りて-』

2025-02-08 | 邦画



□作品オフィシャルサイト 「雪の花 -ともに在りて-
□監督 小泉堯史
□脚本 齋藤雄仁、小泉堯史
□原作 吉村 昭
□キャスト 松坂桃李、芳根京子、役所広司、吉岡秀隆、三浦貴大、宇野祥平

■鑑賞日 2月2日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

小泉堯史監督は以前から好きな監督だ。微妙に揺れる心の襞を上手に演出できる監督だ。

痘瘡(天然痘)の病から救うために、お上に逆らい、私財まで投げうってまで、
人命を奪う疫病から人々を救おうと奔走した実在の町医者の姿を描く。
その主人公福井藩の町医者・笠原良策を松坂桃李が演じ、妻を芳根京子が演じた。
特に多くの未来ある子供たちを救うため、友人の医者たちと協力し、

「種痘(予防接種)」という予防法を実現するために、自らの命も惜しまず、
奔走する姿が心に響いた。特に吹雪の雪山を越えるというシーンは感動した。
松坂桃李は決して上手な俳優さんだとは思っていなかったが、
この作品についてはなかなかの俳優魂を感じずにはいられなかった。

今、TBS日曜劇場「御上先生」にも主演しているが、この作品に関わり、
これからの俳優人生に力になることは間違いと思う。

夫を陰で支える妻役が芳根京子だったが、やや力量不足かなぁって感じた。
それと役所広司もこの作品ではノーマルな演技だったなぁ(笑)
あと、編集がちょっと荒いのではと感じた次第。

多くの出番ではなかったが、地味に三浦貴大は良かったかな。

なんだろう、じんわりと涙が湧いてくる作品だったなぁ。
あのラストシーンの海、あれは福井の海岸だったのかなぁ。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『君の忘れ方』

2025-02-07 | 邦画



□作品オフィシャルサイト 「君の忘れ方
□監督・脚本 作 道雄
□原案 一条真也
□キャスト 坂東龍汰、西野七瀬、南 果歩、津田寛治、岡田義徳、風間杜夫

■鑑賞日 2月1日(月)

■劇場 シネスイッチ銀座
■cyazの満足度 ★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

坂東龍汰が映画単独初主演の作品。かみさんのリクエストにお答えして銀座で映画。
大切な人を亡くして悲嘆を抱えている森下昴(坂東龍汰)人に寄り添う

「グリーフケア」を通じて、婚約者・柏原美紀(西野七瀬)を突然亡くした主人公・昴が
再生していく姿を描いていくヒューマンドラマ。

昴は茫然自失の日々を過ごし、そんな息子を見かねた母・洋子(南 果歩)は実家のある
飛騨に昴を呼び戻す。洋子も昴が7歳の頃に夫が急死し、同様に悲嘆に暮れる日々を送っていた。
母の元気な姿に、昴はきっかけさえあれば人は立ち直れるのではないかと考え始め、
「グリーフケア」という概念と出合う。しかしいざ参加してみると、うまく悲しみと
向き合うことができない。

突然愛する人を失ってしまった人の心境は、想像できるものではないと思う。
心に傷を負ったしまい、そのことを忘れることは到底難しいということは想像できる。
この映画ではそんな主人公や家族の心のケアに「ついて描いていくものなのだが、
核心をついているものではなかったし、何となくこうなんだろうなぁ的な描き方。
坂東龍汰は最近注目の若手俳優だが、この微妙な主人公の心理描写が出来たかというと、
それほどでもなかったような・・・。監督の演出の弱さかもしれない。
むしろ昴の母を演じた南 果歩の演技がより、息子と同様に心に傷を負った母であり
妻であるその「心の叫び」とその行動がよく表現できたかと感じた。
グリーフケアの会の異端児・池内(岡田義徳)に、亡き人の幽霊を召喚する方法がある
なんて聞かされると、安定しない心が余計に揺れ動くことは間違いのない所だが、
おそらく取材の段階ではそういうケースもあったのかと思うしかなかった。

突然愛する人を亡くしたとき、本当にケアできるのかどうか?
過ぎていく時間が解決することなんて絶対にないと思うが・・・。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『アンダーニンジャ』

2025-02-03 | 邦画



□作品オフィシャルサイト 「アンダーニンジャ
□監督・脚本 福田雄一
□原作 花沢健吾
□キャスト 山﨑賢人、浜辺美波、間宮祥太朗、白石麻衣、宮世琉弥、坂口涼太郎、
      長谷川 忍、木南晴夏、ムロツヨシ、岡山天音、平田 満、佐藤二朗

■鑑賞日 1月27日(月)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

人気コミック「アンダーニンジャ」を実写映画化。
現代社会においても隠れて存在し、今なお暗躍を続けていたという忍者。
忍者・雲隠九郎(山﨑賢人)は、重大任務で「アンダーニンジャ」と呼ばれる
組織の動向を探るというストーリー。

全体的にユルユルの進行だが、まあそこは福田ワールド。
過去作のキレッキレの賢人クンは観れないけど、これも新感覚でアリだったかな(笑)
美波チャンの変顔も観れたし、佐藤二朗の一人お笑い芝居も観れたし。

中でも劇中で、押入れが隣室と繋がっていて、隣室の住人ムロツヨシと賢人クンの、
「エッ」の連発がまるで漫才コンビのようなツッコミの「間」が最高に笑えた。
その途中で賢人クンは明らかに笑いを堪えられず、これはきっと福田監督の遊びで、
ずっとカメラを回し続けてカットを出さなかったんだと思った。


まあまあ小笑いを求めて観るならこれもいいかもね(笑)

福田監督、前作『聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団』でもそう思ったが、
ちょっと自己満足カラーが出てきているようなそんな気がしたなぁ・・・。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『室町無頼』

2025-02-01 | 邦画

 

.□作品オフィシャルサイト 「室町無頼
□監督・脚本 入江 悠
□原作 垣根涼介
□キャスト 大泉 洋、長尾謙杜、堤 真一、松本若菜、遠藤雄弥、柄本 明、北村一輝

■鑑賞日 1月26日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

武士階級として初めて一揆を起こした室町時代の人物・蓮田兵衛の戦いを描いた作品。

大飢饉と疫病、人身売買や奴隷労働も横行していた時代。
自由人・蓮田兵衛(大泉 洋)は秘密裏に倒幕と世直しを画策、そのタイミングを図っていた。
並外れた武術の才能を秘め、天涯孤独で夢も希望もない日々を過ごしていた
青年・才蔵(長尾謙杜)は、兵衛に見出されて鍛えられ、彼の手下となる。
そこから巨大な権力に向けて暴動を仕掛ける。ただ、兵衛のかつての悪友
骨皮道賢(堤 真一)率いる幕府軍が立ちはだかる。

以前は垣根涼介の刑事モノをよく読んでいたけれど、これは原作を知らなかったので未読。
史実は知らなかったが蓮田兵衛は実在の人物で、百姓たちを束ね、一機を起こしたという。
その蓮田兵衛を演じたのは大泉 洋で、大泉もさすがに色んな役を熟せる俳優になったと思う。
演じる主人公を見事大泉カラーにしてしまうところはなかなかなものだと感じた。
骨皮道賢を演じた堤 真一との対立も何だか共に男の色気を感じるところは良かったかなぁ。
ただ才蔵を演じた長尾謙杜はやや力量不足というか、もう少し演技の強弱が出来る人が良かったかな。
唐崎の老人を演じる柄本 明は最初誰だかわからなかったが、声や仕草を観ているうちにわかった(笑)
ま、高齢社会となってはこういう時代劇調の映画がウケルのかもしれないなぁ。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『敵』

2025-01-24 | 邦画



□作品オフィシャルサイト 「
□監督・脚本 吉田大八
□原作 筒井康隆
□キャスト 長塚京三、瀧内公美、河合優実、黒沢あすか、松尾 諭、松尾貴史、
      カトウシンスケ、中島 歩

■鑑賞日 1月20日(月)
■劇場 109シネマズ川崎
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

久しぶりに長塚京三さんの演技が観れるので楽しみしていたこの作品。

第37回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、東京グランプリ/東京都知事賞、
最優秀監督賞(吉田大八)、最優秀男優賞(長塚京三)の3冠に輝いた。
原作は未読。全編モノクロ映像で描かれた作品。

妻には先立たれ、大学教授をリタイアし、代々続く日本家屋に一人暮らしの
渡辺儀助(長塚京三)77歳。特に不自由なく暮らしていた彼のもとに、
ある日、パソコンの画面に「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてきた。
穏やかな生活を送っていた独居老人の主人公の前に、ある日「敵」が現れる。

ほぼ一人芝居と言ってもいいほどで長塚さんの力量が伝わってくる映画だった。
「妄想」なのか、「自虐」なのか、観た人の感じ方は違うかもしれない。
日々同じ繰り返しの生活で、自分の死までのカウントダウンを、
一人暮らしの老人が「生きること」と「死ぬこと」の狭間で揺れ動く心理描写を、
静かに描いていくのは観ていて共感できる部分もあった。
意外に、いや思った通り、シネコンには初老の方たちが多かったように思う。
死に向かって生きているのは誰しもが当たり前で、ただリタイアして無趣味な老人は、
その方向を迷わないように進むしかない。
描かれる自殺未遂もある意味あり得ないことはないだろう。孤独死も・・・。
意味不明な部分も、原作未読ゆえのことだったのかもしれないが、
何かをつかもうと思っても、この映画の真意を理解することは難しい。
きっと主人公と同様の事態になって初めて、理解することが出来るのかもしれない。
モノクロだったから、様々な想像が働いたことは評価できるものだったと思う。
何気ない毎日の主人公が作る料理は、カラーで観てみたい気もしたが(笑)

長塚京三79歳、吉田大八監督61歳、筒井康隆90歳(出版時73歳)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『サンセット・サンライズ』

2025-01-22 | 邦画



□作品オフィシャルサイト 「サンセット・サンライズ
□監督 岸 善幸
□脚本 宮藤官九郎
□原作 楡 周平
□キャスト 菅田将暉、井上真央、中村雅俊、竹原ピストル、池脇千鶴、三宅 健、小日向文世

■鑑賞日 1月22日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

クドカンと菅田クンのタッグだから、観てみたいと思っていた作品。

最近、地方に移住する都会人が増えてきていることは、TV等で取り上げられている。
取材を受けている人たちに寄れば、子供を育てる環境がよく、家賃も安く、
地域住民の人たちも優しくて親切だとか・・・。

まあ、この映画も東京から南三陸に移住したサラリーマンと住民たちとの交流を、
面白おかしく描いた作品で、その背景にはコロナ禍や地方の過疎化、震災などの
社会問題が合わせて描かれていた。

主人公の西尾を演じる菅田クンは元気溌剌で、日々釣りに明け暮れている主人公。
一方、大家の桃香(井上真央)は夫子供を震災で亡くしていて心に傷をもったまま。
4LDKで家賃6万円の物件って都会に住む人なら憧れてしまうかもしれないけど、
それぞれがその環境に自分のライフスタイルが合うかどうかはわからない。
果たして地元住民たちと仲良く交流できるかどうかもわからない。

その辺りの関係を面白おかしく、時に涙する場面もあった。
ただ、地元の若い衆と同じ繰り返しの展開にコックリしてしまうところもあった。

菅田クン、このロケで体重が7キロ増えたそうだが、最初わからなかったけど、
池脇千鶴が出ていてちょっとオーバーウェイトじゃないのって(笑)
でも彼女がやっぱり脇をしっかり固めてくれていたような気がした。
あと、村の老婆・茂子役で白川和子さんが出ていたが、結構ここ大事なポイントの一つで、
白川さんではなく、もう少し重みのある女優さんを使ってもらえればベターだったかな。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『366日』

2025-01-15 | 邦画

 

□作品オフィシャルサイト 「366日
□監督 新城毅彦
□脚本 福田果歩
□原作 「366日」物語委員会
□キャスト 赤楚衛二、上白石萌歌、中島裕翔、玉城ティナ

■鑑賞日 1月12日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

HYの名曲「366日」。誰もが知っている曲だし、涙した人も多いだろう。

この曲をモチーフにオリジナルストーリーで描いた映画。
今はそのHYを聴きながら感想を書いている。


沖縄の高校生の湊(赤楚衛二)は、同じ高校の後輩である美海(上白石萌歌)と出会い、
二人は惹かれ合いながらも、以降大学生になり東京で同棲するようになる。
しかしながら美海が病気で母を亡くし、しかも美海は妊娠を知っていながらも湊と別れる。

それ違いの恋愛映画なんて、今までにもあったけれど、誰もが耳にしたことのある
「366日」の曲を聴きながら、
色んな自身の想い出を重ねることは多いだろう。
余談ながら、若い頃に自分にも同じようなことがあったなぁと、
この映画を観ながら、懐かしく思い出していた。

不思議なことに17歳の頃の恋は終わったけれど、今でもその時の彼女と会っている。

時代が時代だけに、MDとかで互いの好きな曲を交換するなんて、すごくわかる。

もちろん僕の時代はカセットテープだったけど(笑)
スマホなどない時代だったから、不自由さの中で交換日記なんかもしてたなぁ・・・。

一番立場上辛いだろう美海の夫・琉晴役の中島裕翔がなかなかいい演技だった。
上白石萌歌もなかなかいい演技をしていて、お姉ちゃんに負けない演技だったかなぁ
何かどこかで萌歌ちゃんの歌うシーンも入れて欲しかったなぁ。

知り合って二人の20年の経過を紡ぐこの映画、
ただ、湊も美海も琉晴も高校生の頃とあまり容姿が変わっていなくて、
もう少しそこに時の流れを感じさせてくれたら・・・と思ったりして。

途中からすすり泣く声があちこちで漏れていたが、
隣りの女がずっとポップコーンの音を響かせ、それが無くなったらずっと鼻をすする音
先に泣かれると興醒してしまうやん。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『劇映画 孤独のグルメ』

2025-01-14 | 邦画

 

□作品オフィシャルサイト 「劇映画 孤独のグルメ
□監督 松重 豊
□脚本 松重 豊、田口佳宏
□原作(作) 久住昌之
□原作(画) 谷口ジロー
□キャスト 松重 豊、内田有紀、磯村勇斗、村田雄浩、杏、塩見三省、
      オダギリジョー、ユ・ジェミョン

■鑑賞日 1月12日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

きっと腹の虫が鳴くだろうと思っていて、早い目に昼食を済ませて観たが、
其の配慮は全く無駄で、周りも含めて腹の虫の合唱だった(笑)

TV放送はたまにしか観てはいないのだが、ショート・ストーリーを、
劇映画として、しかもフランスまで足を延ばすのは如何に・・・。
何て思っていたけど全くそれは気にならず、
フランスだけでなく、韓国、長崎、東京を駆け巡る井之頭五郎(松重 豊)の、
依頼を受けた食材や出汁を求めて試行錯誤しながら旅する姿は
滑稽でもあり、紳士的であり、努力家でもあった。
ただ旅の途中で島に渡る手段がなくなり、SUP(スタンドアップパドルボード)で、
島へ渡ろうとして遭難する姿はあり得ないけど笑えた。

TVドラマ同様、小笑いの連発。飄々とした松重豊の表情が面白いし、
食する姿もまるで自分がその場にいるような疑似体験が出来た。
最後はちょっとウルっと来る部分もあったし、
フランス在住の杏チャンとのやり取りも良かったかなぁ。

腹の虫が鳴かないことはないので、安心して鳴かせてやって下さい(笑)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『私にふさわしいホテル』

2025-01-05 | 邦画

 

□作品オフィシャルサイト 「私にふさわしいホテル
□監督 堤 幸彦
□脚本 川尻恵太
□原作 柚木麻子
□キャスト のん、田中 圭、滝藤賢一、田中みな実、橋本 愛、光石 研、若村麻由美

■鑑賞日 1月4日(土)
■劇場 Tジョイ品川
■cyazの満足度 ★★★★(5★満点、☆は0.5)

<感想>

予告編では映画の内容がよくわからなかったけど、

実際に観終わってみると、これは実に面白い映画だった。

では何が面白かったのか・・・。
まず新人作家・加代子(のん)VS大御所作家・東十条宗典(滝藤賢一)
そして大学の先輩で担当編集者・遠藤(田中 圭)との闘い。
加代子が新人賞を受賞したものの、東十条が酷評したことが発端で、
あの手この手で加代子は東十条を追い詰めていく。
そういうと何だかドロドロした展開になるのかと思いきや、
のんちゃんの軽快なノリが全編で笑いを誘う展開に。
最終的には東十条にも担当編集者・遠藤にも勝って見事に受賞することに。
とにかくのんちゃんと滝藤賢一のやり取りが秀逸。
正月早々3本目の鑑賞となったが、これは幸先良かった映画かも(笑)

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする