春一番コンサートの今年のプログラムにも彼の名前は出ていたけど、私は最終日しか行ってないので聴いていない。ほぼ初めて聴く良元優作。
平日だし、開場直後だったので、誰もいなかった。演者さんもお買い物にでかけてはった。マイクは1本、ギターはラインどりか?
留守家庭にはすじコンニャク炊いて、あといくつかのおかずも置いてきたけど、自分は食べてないのでオムライスを注文。
時間を少し過ぎて、ライブが始まった。最初はMr.Bojanglesのメロディで、「僕は生野出身なので、キムおじさんという歌を歌います。」と歌い始めた。Freight Trainのメロディで「たあちゃん」という曲は9人兄弟で、一人亡くなったお兄さんの歌だそうだ。
向こうの曲に、自分の詩を乗せた歌を歌うタイプの人かな、と思ったが、徐々にオリジナルが顔を出してきた。子どもの頃の思い出を語りながら、銭湯の歌とか、下町を描いた天ぷらとか、
ギターは結局生でマイクどり、マイクの位置がこれなので、ご本人曰く、「ほぼ生ですわ、久しぶりに生でやれて楽しい。」とのことだった。
秋生まれの娘さんがいるそうで、彼女が生まれたときに作った、という「帰り道」を歌って1stは終了。
2ndは、飲みたくなった、とビールを注文
ブレちゃったけど注いでもらって一口、美味しいなあ、と。でもその後、終わるまで飲まずに置いてあった。忘れてはったんかな。
「月と金星」東京に出ていた時、お姉さんから来たメールに返信しなかった、というMCから。「駄菓子屋のおっちゃん」幼いころの友人の話、万引きが得意な奴がおってね、と彼のお喋りは身の回りのことが多いのだが、なんか一気に自分の子ども時代に引き戻されるような不思議な力がある。年齢は20くらい下のはずなのに。この歌は、とてもしみじみとええ歌だった。
電車の窓に付いた水滴から妄想でできた曲、最近できたブルーズ、おばちゃんの眉毛がボールペンで書いてあるとかとんがりコーンを全部の指にはめたとか、歌詞の内容も笑わせながらちょっと郷愁をそそるような。兄にいじめられた歌や、昔あこがれたファミレスに初めて行った時のことを歌った歌、なんか、彼の歌を聴いていたら、自分の辿ってきた若かりし頃をあれこれ回想して物語を書きたくなった。とりあえずはブログにあれこれ綴ってみようか、そんな気持ちにさせてもらった。
アンコールの『私の青空』までしっかり歌って終了。隣に置かれていたハーモニカホルダーが使われることは一度もなかった。
育ってきた場所が生野区という地域性なのか、まだ昭和のにおいがプンプンする歌の数々、銭湯はお店のすぐ先にも数年前まであったが、今は住宅に代わっているし、コンビニは桜塚に日本で初めてできたローソンがあるよ、っていうこととか、ファミレス昔はほんとによう行ったなあ、とか話をすれば話題は尽きないだろうな、と思った。
客席に、コウスケさんの姿を見て「うわあ、緊張するなあ」と言われていた。「そういえば東京に行ったとき、客席に『たま』の知久さんが来てはって、その時も緊張したなあ」と。