しばらく出かけられなかったので、花粉は気になりつつも、もっと気になった展覧会へ行ってきた。神戸ファッション美術館へ行くのは何年ぶりか、以前は萩尾望都展の時だった。
ということは、六甲ライナーに乗るのもその時ぶり。
何となく乗っていたのは学生さんが多かった気がする。大学があったっけ?
駅前に美術館はある。実は前々職の時、研修で社員さんを連れてここまで来たことがあった。これ、前にも書いたかな。
ポスター
子どもの頃、この人の人物画やキャラクターにとてもお世話になった。母が作ってくれたお気に入りのワンピース、大きな白い襟を付けて、裾にはこれまた大きな黒いテリア?のアップリケが付いたのは、この人のデザインに影響されたものだった、と後になって知った。
そして今回、改めて驚いたのは、この人が『彼』だったこと。ファッションへのアプローチは女性目線だと思っていたのだが。いや、とにかくすごい。色んな意味ですごい人だった。写真が多分150枚くらいあるので、ほぼアルバム形式になると思うが並べてみよう。
これは名実ともに『カワイイ』の先駆者で、ルネの師匠、中原淳一の絵。彼の作品展へも行ったが、全く古さを感じさせないデザインの数々、ムスメも感動してた。
中原が作っていた雑誌、ひまわり、ジュニアそれいゆの表紙。個性的な表情はひとめでルネの作品とわかる。
ジュニアそれいゆの目次、ここにもふんわりイラスト入り
それいゆからスポーツシャツもだしていたのか。
ジュニアの日記、日記帳かと思いきや、色んなことも書いてあるようだ。
これ、私が生まれた年の分!
雑誌の中身、フェアリーメモ、とある。ヘアスタイルについての記事
こちらのはプチアイディアが色々書いてある。
ソレイユの日記の挿絵、1962年頃
壁面やパネルを使って、雑誌のページの拡大版を展示してある、その中身もまたカワイイ。当時のジュニア世代、ワクワクして読んだんだろうな。
文章のレイアウトの仕方がこの時代にしたらめちゃ新しいのでは?
私も愛読していた、『私の部屋』インテリアとか手芸のページ、大好きだったな。
岡崎出身のルネ、瀬戸の陶業メーカーからたくさんの製品を出していた。実はそこのメーカーでデザイナーをやっていたのが友人、とんぼちゃん。彼女の部屋に、ルネの作品とか自分のとか、たくさんディスプレイしてある棚を見せてもらったことがある。この展覧会を見ながら彼女にLINEして、あれこれ情報を得ていた。でも、これはもちろん彼女が仕事をするずっと前、70年代のものらしい。デザイン原画たち。
でできあがったものたち。
ヒールの靴も
彼のコレクション棚
思わず撮ったミニチュア
人物画が続く
薔薇の小部屋、という季刊誌。女性のためのファンタスティックマガジン、というコンセプトで1978年に創刊されたらしい。執筆者は美輪明宏、四谷シモン、そして森茉莉!いや、知らんかったわ、と思ったけど、2号で廃刊になったそうだ。
『私の部屋』で取り上げられた、ペニイドール
のち製品化されたそうだ。
雑誌付録の扉絵
ルネコレクションドール、2003~2007年に限定生産されたもの。『ジュニアそれいゆ』の表紙画を立体化させ、洋服のデザインも彼による。制作指示書には細部にわたってコメントが書き込まれていて、こだわりが感じられる。
全て限定生産だそうで、コレクターには垂涎ものだろうな。
ピエロのポリチネロ
の現物
メイク用のブラシなどを収納する猫型のポーチ
実物大型紙付きの雑誌
その型紙で作られた布人形
雑誌の付録たち、『なかよし』も『りぼん』も『少女クラブ』も彼のイラストを使っていたんだ。
『私の部屋』のページ拡大
イラストあれこれ
peachのラッピング飛行機
黒柳徹子さん、何故小さい?
岡崎市のマンホールのデザイン
こんなショートの黒髪の女性、たくさん描いてはったみたい。
男の子、少し大きい青年、やんちゃな感じ。
ちょっとルネさんぽくないと気になったイラスト
雑誌『薔薇族』の表紙絵
彼デザインのシールは、私の世代どんぴしゃだったと思う。
そのデザインのカップ
ホーローのカップ、お皿、鍋にもイラスト
貯金箱とかグラスとかマドラーとか
瀬戸物の人形もたくさん
クマのブーさん
天使とかビリケンさんとかも、当時よく見たな。
これもルネさんらしいキャラクター
バンジョー弾いてる子がいる!
パティとジミーじゃないよ、
こんなものも製品化されてる
最後はまたイラストのコーナー
和のシリーズ
同じテーマで描かれているけど色が違う
細かいところまで見ていたら、えらい時間が経っていて、お腹がぐう、と鳴った。すぐ近所のお店でランチ。
ああ・・・楽しかった。