僕は「税理士」という仕事を目指そうと考えたことがあった。しかし、税理士という仕事を徹底的に調べていくうちに、やめることにした。
実は税理士の8割は、税務署を退職した人である。税務署での実務経験により、税理士の資格が与えられるのである。税理士の年齢構成のうち60代以上が多いのはこのためなのである。
会計系の修士号を持っている人は、筆記試験のうち会計2科目が免除される。法学の修士号を持っている人も、筆記試験のうち、税法3科目が免除される。つまり修士号を持っていれば、難しい税理士試験を受けずにすむのだ。修士号を取る方が簡単だからである。
あと、弁護士や公認会計士も、申請するだけで税理士になることができる。(ただ、業務をやるためには、税理士と同レベルの勉強が必要となる)
というわけで、税理士試験を受けて税理士になった人は、全体の1割程度らしい。5科目合格するまで、平均5年から7年かかる非常に難関な試験である。税理士になるためには、更に業務経験が2年必要である。そのため会計事務所などで2年間安い賃金で働くことになる。
そして晴れて税理士になったとしても、仕事は黙っていても自分のところに舞い込んでくることはない。そう、一から会社へ営業して開拓していかなくてはならないのである。成功しないことが多いと聞きます。親が税理士や公認会計士なら継ぐことはできるが、自分一人で立ち上げるのは至難の業である。
5年以上資格を取るリスクがあるのに、更に仕事をありつけるわけではないリスクもあるのである。はっきり言って割に合わない。
ただ、成功すれば、年収1000万は堅いんだけどね。専門学校の先生は言った。「税理士で成功する人は、資格を持って無くてもいい仕事ができる。」と。