2014年にイギリスで製作された伝記映画。
理論物理学者のスティーヴン・ホーキング博士と奥さんとの物語。
時代は1960年代。
この時代のイギリスの生活やものの考え方、髪型や服装、振る舞いなどがすごく美しいと感じてしまいます。
彼が求めていた「シンプルで美しい方式」というのは、そのことをすごく象徴してるような気がしました。
そして、気品高くつよい女性、ファーストレディを誇りに思って自らの考えを追求し続ける男性。
それがまさにシンプルに描かれているような気がしました。
この物語がはじまってるときにすでに、彼は障害者のような状態。
しかし、「学びたい」「知りたい」「伝えたい」という意思を教授だけでなく、いっしょに学んでいる友も、その障害は彼の個性として、受け入れている姿が自然すぎて、なんだか未来で生きているじぶんが恥ずかしいような気もしてしまいます。
病状がはっきりとして医師からは余命2年との宣告。
しかし彼は、この世を去るその日まで、さまざまなことに興味や疑問を持ち、そのことを証明し続けていた。
その命をここまでつなげられたのは、最初の奥さんであったジェーンの愛情と信念の強さのような気がしました。
今もまだ、原因不明なままで、研究が進められているという「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」。
書いてじぶんの考えをまとめて、ことばで伝えていく。
学ぶためには、きっとたくさんの人にも会いたいだろうし、たくさんの本も研究もしたい。
しかし、この病気だという診断を下されて、すべてが閉ざされた彼。
いちばん辛かったと思うのは、脳からの運動信号は閉ざされてしまっても、思考はそのままだということだと思う。
よく何かに不自由になる障がい者は、その代わりにその障害をフォローする別の機能が特化するようなるともいう。
だからこそ、健常者にはない、特別な感覚が備わる。
けど、彼の場合は、反対なことが起きてしまってる。
誰一人解明できないようなことを伝えるために、じぶんの身体を犠牲にしている人。
その解明できないことを解明してほしい、たくさんの人の期待に応えるために、その運動信号で使われる脳も、思考のために使い、不自由になることでまた、伝えたいが大きくなって、人の思考までも大きく成長させたのではないのかなと感じました。
奥さんのジェーンが、愛情で彼と歩く道を選んだものの、途中からは憎しみ、けど、彼の想いをいっしょに伝えていきたい、このことは絶対に世に残していかないといけないという決意、彼が苦しんで生きて行くこと、じぶんも苦しい道なることも、「ケンブリッジに連れて帰ります」と言った彼女には感動しました。
日本人には見られない、女性の強さのように、そして、あこがれのような、そんな気持ちになりました。
そして、お互いがお互いの道を尊重し合っている関係は、理想の人と人との関係のような、自由な恋をまた尊重してるのも、なんかいいなって思います。
誰かが誰かとくっついて、数年で別れるだろうとかを噂したり、またその話をタネにして貴重な時間をつぶしたり、そしてバツがついただけで、プライド云々言い合っている、いまの時代はなんかヘンなような、そんな感覚にもなりました。
人を愛するということは、その人のそのままを受け入れて共に生きて行くこと、支えて支えられて、共に過ごす時間をたいせつにすること。
そして、自らの道をたいせつにして、相手を察することなのかなって。
だからこそ、別れもあるし、新しい出会いもある。
ずっと一緒にいることもある。
わたしは、まだその一緒に共に過ごすということはしていないけど、今まで出会った人すべて、共に過ごした時間はすごくたいせつだし、だからこそ、いまでもその人たちに感謝しています。
たぶん、一度観たことのあるような気もしたんだけど、初めて観たようなそんな感じもして、この時期に観れて、うれしかったです。
一度好きになった人は、ずっとずっと好きな人で、たいせつな人。それは変わりません。
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