徒然なるままに

子供の頃から活字が好き。読んだ本のこととか日々の暮らしの中で感じたことを綴っていきます。

初ものがたり・・・宮部みゆき

2005年12月29日 | 読書
宮部みゆきとの出会いはいつだったのでしょうか?確か入院中に友人に頼んで買ってもらった「鳩笛草」のような気がします。
一番記憶に残るのは「本所深川ふしぎ草子」。
「レベル7」も「蒲生邸事件」「淋しい狩人」「理由」もおもしろかった。
ドキドキして読み進んでしまって一冊終わるまで眠れない。
おもしろくておもしろくて「浅田次郎」と出会った時の様にむさぼり読んだのを記憶しています。
私より年も下なのに、江戸ものがたりがこんなふうに描けるなんて凄すぎる。と思ったものです。
彼女が描くのが江戸の深川あたりなら、澤田ふじ子は京の庶民と武士の世界。

ほんのちょっと前の日本なのに、ここに息づく文化はもはやほとんど死滅していて、それとともに言葉も死語となっています。
これでいいのだろうかと、寂しいな・・
この「初ものがたり」は十手を預かる親分と大店(おおだな)の番頭までやった子分と捨てられた若者の二人の子分とが縄張りで起こった事件をめぐって織り成す人間の情と業(さが)が描かれます。
この巻ではまだ解き明かされてない、あげ寿司の屋台の親父の正体が想像を掻き立ててもっともっと先が読みたいと思ってしまいます。

宮部みゆきはきっと「山本周五郎」作品などを読んでこのジャンルに進んできたのかなあと思いました。


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