しあわせの歌 会社不適応のひと
1
しんだ気になってがんばります! という威勢の良さを求められた時代
ああ、「必死、死に物狂い、いのちがけ」などとしりとりをして ひそかに反抗していたが
わたしは残業ができません、休日出勤もできません、転勤はお断りします―そんなことを言おうものなら!
せまっこい世界、縦社会、年功序列 けれどなぜか突然出世する同僚もいた、そんな摩訶不思議な世界
2
しずかにしていると 「君は会議での発言が少ない」と注意された
あなたの意見に賛成できません そう発言したら、今度はにらまれた
わかい者は「若造のくせに」とののしられ 上司は「頭がかたいのに偉ぶって」と陰口たたかれる、ドロドロの世界
せいじつさとか熱さとか、チャレンジ精神とか創造性とか 本音で語れる会社だったらと幾度願ったことか
3
しみじみ思うこと いじめにあって、疲れ果てて、心が病んで
あしたの自分は今日の自分の生き方が創る、と 結局は会社のせいでも他人のせいでもないのだ、と
わたしは実は何からも縛られていなかったのに プライドの故に自分を追い込んで孤独になっていたのじゃないか
せっぱ詰まったようでも、どっこいまだ天が在る 「助けて!」と叫べば応えてくれる声、それはきっとわたしにも届いたはずなのだ、と
4
お医者から「適応障害」
そう言われ
人間失格 そう誤解して
その会社 だけが適応 しにくいと
たったそれだけ
ほかはオッケー!
自分教
己の弱さ認めない
プライド脱いで 神にすがらん
●ご訪問ありがとうございます。
会社員生活はストレスの多い時間でした。ヒトは結構ワルになれるのだと思い知らされた時間でした。けれど、自分で勝手に窮屈にし、歪んだ世界だと思っていたところもあったかもしれません。退職してまださほどの時は経っていませんが、あのとき頑張らずに「助けて!」と声をあげればよかったかもしれない、と思うことはあります。「頑張る」の語源は「我を張る」ことだと言われますが、「自分教」で行けると、己のプライドにすがっているところもあったような気がします。