ミサイル発射
アラートで逃げる地下とは
どこのこと
朝のテレビにとつぜんのJアラート。各テレビ局が、番組をストップして一斉に。日常をたった一発のミサイルが止めてしまう軍事力と、その力を悪用する狂気の怖さが迫った。
それにしても、と、妻と話す。―「地下へ逃げて」というJアラートメッセージは、どこを指すのか、地下室をもつ家なんて近所にはないのに。
すると、あるテレビ局のアナウンサーが「地下鉄や駅ビルの地下に」などという。「ええっ!」と驚く。駅ビルなんて遠いし、行ってもまだ開いてないぞ。地下鉄に行けなんて、どこの地域の話?―頭がくらくらする。何のためのアラートなのかと、その情報の荒さに呆れてしまう。
米韓の情報を待つ
防衛相
分析をしてる間に
落下して
官房長官が眠そうな目で原稿を読む。防衛大臣が全く顔を上げずに原稿を読む。自衛隊は最初から追尾していましたと言いながら、他国の情報頼みと思われる様相。「情報収集中です」「分析中です」を繰り返し、今迫り来る危機に対するヒシヒシ感が伝わってこない。記者たちの質問にもほとんど答えられない。
そうこうしているうちに、今落下しましたと、ミサイルの行方をテレビ局が伝える。これも呆れた話。
国民を守り抜くぞと
威勢良し
万全を尽くす手立ては
検討中
「国民を守り抜きます」「万全を尽くします」という言葉の力は、どこへ飛んで行ったか。コロナ禍にも物価高騰にも同じ言葉を関係大臣から聞いた気がする。
せめて腹から噴き出すご自身の言葉で語ってくれませんかと、お願いしたい気持ちになってしまう少国民である。
質問に答えるメモを
おかわりし
大臣に
原稿託す
ひと哀し
ツッコミはなくボケだけがある大臣との質疑応答。記者も顔なじみなのか、記者会見は迫力が乏しい。
にもかかわらず大臣は満足な回答ができない。脇からそっと紙が差し出され、棒読みの答えで息をつく。国民の皆さん、一緒にこの危機を乗り越えましょう、という呼びかけはなく、早くこの場を去りたいという弱気・後ろ向きが顔に出ている。
相手の国にはうんと厳しく抗議しました、というが、それでどうなりました? 相手は、申し訳ありませんでした、もう二度としません、そう詫びました?と、心細くなってしまいます。
大臣のために必死で原稿作りをするどなたか、あなたも可哀想な少国民ですね。
●ご訪問ありがとうございます。
今朝のJアラートとテレビ局の一斉報道で、午前中身が引き締まりました。ロシアばかりかすぐ身近にも悪を犯す人物がいるのです。国防についてはわたしなりに考えるところがありますが、今朝の官房長官、防衛大臣、そして総理大臣などの発言には心もとなさを感じました。
時事問題を、成り行きを考えずにすぐ取り上げることは危険なところもあると思いますが、政治を担う方々の認識力・発信力に失望し、何より危機管理意識の乏しさに不安を覚えました。私からの微小なアラートです。