祈りを、うたにこめて

祈りうた(漢字のこえ  「安心」と「安全」と)

「安心」と「安全」と

 

安全は請け合わないが

安心せえ

 「安心」と「安全」を重ねた四字熟語「安心安全」を知ったのは、前の総理のときだった。幾度も繰り返される「国民を守り抜きます」という力強い宣言とともに。
 だが、と思った。「安心」が先で「安全」が後? 逆ではないの? と。
 「安心安全」だと、「国民一人ひとりはまず安心しなさい、そうすれば安全ですから」ということになるような気がした。責任は全部国民にあるかのよう。本当は「国が責任をもって国民の安全を確保します、だからご安心ください」ということになるのではないか。―「安全安心」という四字熟語になるのでは?
 昨日の記者会見を聞いていたら、現総理も「安心安全」と言った。単に語呂がいいからなのか、どうか。

 

万全を尽くす大臣

うつむいて

 聖書に「心を尽くし、思いを尽くし、知性を尽くし、力を尽くし」(新約聖書「マルコの福音書12章30節」)という御言葉がある。すべてを尽くして「あなたの神である主を愛せよ」と続く。クリスチャンに言われた、神さまへの信仰の在り方を指し示すものである。
 ここに示された「尽くす」という言葉は重たいものだ。だから、大臣が「万全を尽くします」と言うとき、いったい何をどう尽くすのかと、信じがたい思いが湧いてくるのである。胸を張って、まなこを大きく開いて、国民一人ひとりに向かい、心底からの発言をしているとは、残念ながら思えないのである。
 皮肉をこめて言えば、ロシアや北朝鮮の指導者のほうが、思いをこめた熱い演説をぶっている。悪の力が充満している、そう思わざるをえないほど。
 正義の人が、マイクを壊すほどの熱弁をふるってほしい。みんなでこの危機を乗り切っていきましょう、私が先頭に立ちます! そのような力強さをツタエ尽クシてほしい。ウクライナの大統領のように。

 

●ご訪問ありがとうございます。
 二日続けて時事を載せます。政治に直接関わることはできるだけ避けてきましたし、今後もそのつもりですが、Jアラートの不備も含めて、ちょっと不安を覚えます。政治家の方々、もっと真剣にお願いします、という思いが湧きます。

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