愛のひろがり
先日、教会で結婚式が挙げられました。コロナ禍で一度延期され、今回も悩まれたとのことでした。当事者と牧師と話し合いを重ね、ごく内輪の式を挙げることになりました。総勢十五名ほどの、身内だけの挙式です。
教会員は、インターネットのライブ配信で、その式を見守りました。
手放しのよろこび、というより、さまざまな思いを秘めた「つつましい喜び」とでもいうような新郎新婦の感動が、また、列席されたご家族の祝福の心が、画面越しに伝わってきました。
コロナ、戦争、地震、餓え、など、愛がむしばまれ、こごえているようなこの世です。それでも、二人があらたなひと組となり、力を合わせていこうとしています。愛には力があることを、―互いに愛し合えば、ふたり分以上の愛がまわりに広がることを信じます。
祝宴 ー結婚する二人に
喜ぶあなたのまわりに喜びが広がる。
花が咲く とか
光がこぼれる とか
よろこびを飾ることばは
いつも
すこうしばかり饒舌(じょうぜつ)だ。
招かれた人びとの
夕べのごたごたも けさの憂欝(ゆううつ)も
ここでは居場所がなさそうに見える。
日々の埃(ほこり)を払って胸にいのちの息を吹き込む
それが
喜びのねがうところだ。
―人はその父と母をはなれ、
妻とむすばれ、
ふたりは
一心同体となる。*
こんな寂しい世界を生き抜くために
神のくださった出会い それを
〈奇跡〉と呼ぼう、ためらわず。
喜ぶ二人のまわりに喜びがひろがる。
祝福する者の祈りと
祝福される者のつましさとが
優しくなったこころを
小さなちいさな涙の粒でつないでゆく。
*は、聖書より引用。
●ご訪問ありがとうございます。
ロシアのウクライナ侵略が、少しずつあたらしい局面へと向かっているようです。どうか希望へとつながりますように。
この間、私自身もさまざまなことを考えさせられてきました。戦争、独裁、暴力、平和、自由、民主主義、祖国愛、難民、ボランティア、支援、などなど。全部を抱えきるほどの力はとうていありませんが、「愛」を核にして「いのち」について探り求めていきたいと思います。
レオ・レオーニ 「あおくんときいろちゃん」