祈りを、うたにこめて

祈りうた(でくの坊  明日へ!)

明日へ!

 

 

いつのまにかなじんだようである

定年後の暮らし せきたてられない毎日

 

すこし続けたアルバイトも

先月 ご苦労様でしたと戸をしめられた

 

何十年も社会とこすりあってきた服や鞄(かばん)や靴

それにお疲れさまと 礼をいう日が来たようだ

 

昨日も今日も 

三度三度の食事でいちにちに読点(とうてん)を打つ

 

その間あいだで

心臓をカッカとさせたりドキドキさせたりしながら

 

まだ世界の一員 家族のひとりであると

日記やメールにつづったりもする

 

―好奇心 気が散るくらいにさかんである

―記憶の泥沼 まだ三歩くらいは歩けそう

 

お節介の心がささやく

読んでない本 書いてない詩 出逢っていない人 見届けていない孫の明日

 

それでいいの? 

年金暮らしも終活もいいけれど 

 

チャレンジせぬままさよならするの?

明日へあしたへ颯爽(さっそう)と歩き出さないの?

 

 

●ご訪問ありがとうございます。
天気の良い悪いが、身体ばかりか心にも影響する齢(とし)になりました。
体はそれなりに動かしています。妻と丁々発止(ちょうちょうはっし)のコミュニケーションもとっています。
けれどときどき、「ふけこんだらいけないよ」というささやき声を聞くのです。すると、よっしゃと言って、100回スクワットをしたりするのです。

 

我が影を肩車して青き踏む

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