朝
ごちごちに凝(こ)った肩を
すっぽりと脱ぐ それから
起きあがりたい朝である
悔しさやら苦さやらをためこんだ昨日の胸
そこから
おもいきり息を吐き棄てたい朝である
気負わない という
負い方もあるのだろう
不十分 という
十分もあるかもしれない
いい加減は良い加減
そんな言い方があるのだから
床を出て
くしゃくしゃになりかけた心
それを掌(てのひら)でそっとくるんで
─もういいかい?
君自身に深くふかく息を吸いこむ
そして
―だいじょうぶ、
だいじょうぶ!
背中をトン
と叩いて
今日の絵筆を握りたい真っ白な朝である
絵描きさん
坂の上をかく絵描きさん
見上げると どんよりとした空
坂の下をかく絵描きさん
見下ろすと でこぼこの道
坂を上り下りする
たくさんの黒ずんだ足跡
坂をかく絵描きさん
傷だらけの絵具箱から 虹色の絵の具をとりだした
光は希望です
●ご訪問ありがとうございます。
「希望こそ、今へ」あるいは「今こそ、希望を」と、言い聞かせながら毎日を過ごしています。歓び下手な自分でも、「感謝」の懐中電灯で、暗闇から光を見つけたいと思うのです。