日本グルーヴチューン振興会

レヴュー:木村カエラ『Scratch』

木村カエラ、3枚目のアルバムはチャート1位をゲットする程の爆発力を持った1枚になりました。

ファーストで、新時代のガールズポップロックの扉を開いた彼女は、セカンドアルバムで試行錯誤をしながら新たなステージへのステップを模索している様に思えました。
そして完成したこの『Scratch』
Scratch







実にイイ具合に進化を遂げた木村カエラの姿が見えます。

楽曲のヴァラエティ、ヴォーカルのニュアンス、コアとマスのバランスの取り方、格段に進歩していると思います。

シングルの「Magic Music」「Snowdome」「TREE CLIMBERS」といった辺りは勿論キャッチーで美味しく仕上がっているのですが、特筆すべきはアルバム曲の充実ぶり。

NIRGILISがプロデュースしたキッチュな「ワニと小鳥」のサビメロは展開のさせ方に思わず唸った。訥弁なのに、ちゃんとフックが効いてる。

エルマロ會田茂一の手による「きりんタン」は、その力技(笑)のリリックと相まってキュート且つ不思議な雰囲気を纏った1曲になりました。

ヒットメイカー、蔦谷好位置が書いた「SWINGING LONDON」は、もう少しベタなポップさが欲しいとは思いましたが、彼女のヴォーカルの成長が感じられる曲でした。

クラムボンミト「never land」はアルバム中でもクォリティの高さがピカイチ。壁のようなギターサウンドと小技の効いたメロディが絡み合う奥深い逸品です。

そして、何といっても亀田誠治「dolphin」が白眉。ヴァースは抑え目に歌い、サビで開放させる展開も見事だし、極めつけに素晴らしいのが西川進のギターと金原千恵子のストリングスのアンサンブル!!
この1曲で殆どモトが取れた様なモンです(笑)

そんなワケで、ロック系の作品としてはある程度高水準のアルバムが出来たと思いますので、次はポップフィールド寄りの作品なんかにチャレンジしてみるのも面白いんじゃないかと。
ただ単に、私の好きな方向にシフトしてもらえないか、という願望なんですが(苦笑)


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コメント一覧

ばつ
みつこさん、お久しぶりです!
http://funky-katsu.blog.ocn.ne.jp/musicmania/
やはり、年度末はお互い忙しい様で(笑)

カエラちゃん、どんどん成長していってる気がします。
あまりコアなロックテイストに振れるコトなく、ポップなテイストを保って欲しいと思っているのですが(^^ゞ
みつこ
お久しぶりです!すっかり春になりましたね。私も...
http://members.goo.ne.jp/home/mitsuko919
木村カエラの「Scratch」の曲は全曲大好きで、1枚をあっという間に聴いてしまいます。今まであまり好きじゃなかったのですが、このアルバムで一気にファンになりました。
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