ぢえかすブログ

       

茗荷村訪問記1

2008-08-29 00:14:42 | 日記
去る8月25日から27日にかけて
滋賀県にある茗荷村というところに行ってきました。
村といっても、一ヶ所に集って集団で暮らすのではなく、
"茗荷村の精神"を持った人達が、
東近江市とその周辺にちらばり(意図的ではなく自然発生的に)、
それぞれの地域に溶け込みながら、
家族単位で生活を送っています。
その中には障害(とくに知的障害)を持った人や、
遺児や、育児放棄、虐待を受けた子どもなどが共に暮らしており、
家族といっても、
血のつながりがある人も、
ない人も家族同様に同じ屋根の下で生活を共にしているのです。

その、茗荷村の精神とは、
茗荷村の村是に簡潔に表わされています。

「賢愚和楽」
 老若男女、強弱、貧富など、みんなそれぞれに"差"はあるが、
 たったひとつのかけがえのない「命」を持っている点では何の別もない。
 したがってみんな仲良く"和"して"楽しく"暮らしていけるように努力すること。

「自然随順」
 自然を汚したり、壊したりしないで、衣食住ともに、
 自然にしたがって生活して行こうと努力すること。

「物心自立」
 自分のことはなるべく自分でやろうという、
 心の自立と物の自立を目指すこと。

「後継養成」
 村づくりは幾世代にもわたることなので、
 次代を担う若者の養成に努力すること。

そもそも茗荷村は、
日本における知的障害児(者)教育の先駆者である故田村一二氏の思想から生まれました。
田村氏は、長年の知的障害児教育、といいますか知的障害者との生活の中から、
理想の福祉、理想の社会とはどうあるべきかを感得します。
その考えを1971年に「茗荷村見聞記」という小説に書き表わし、
さらに、その小説の映画化がきっかけとなり、
その考えに賛同した人々の手によって1982年に茗荷村が誕生したのです。

当初は、三重県との県境近くの山奥の小さな廃村を引継ぎスタートしました。
それが、現在は前述の通り周辺地域に広がり、溶け込んでいるのです。
発祥地は、現在も寮や牛舎、研究所のある中心地となっています。

村民のおもな仕事は、農業、酪農畜産のほか、
授産施設では木工や、パンづくり、機械部品の製造作業なども行っています。

茗荷村は福祉の世界では、他に例のないスタイルであり、
一つの成功例として有名なようです。
詳しくは、ネットで調べてみてください(←超無責任!)

http://www.biocity.co.jp/04-c_no.26/no.26-003myouga.htm
http://www.ybts.net/2contents/index3.html

前置きが長すぎましたね。

さて、今回、僕が茗荷村を訪ねてみたいと思った理由は大きく二つありました。
一つは、僕の心の片隅に残る差別意識をどうしたら無くせるか、
その答えが茗荷村にあるのではないか、そう思ったからです。
僕の差別意識についてはここでは特別述べませんが、
たぶん、ブログを読んでいただけたらわかると思います。
それともう一つの理由は、純粋に子供達と遊びたかったからです。
というのも、茗荷村を知ったのは、
NHKで2007年3月に放送された「ラストメッセージ 第6集 この子らを世の光に」という番組で、
茗荷村が取上げられたからなのですが、
その番組の中で、茗荷村を訪れたNHKのアナウンサー(国井雅比古さん)が、
子供達と鬼ごっこをしているシーンがありました。
それを見て、「僕も鬼ごっこがしたい!」と思ったからなのです。

茗荷村訪問の初日、その目的は達成しました。
始めに案内された工房和楽で、
同じ敷地内に住む子供達と遊んぶことができたからです。
鬼ごっこにドッジボール・・・。
汗びっしょりになりながら、猛烈に遊びました。楽しかった!!

ところで、この工房和楽を見学させてもらっていた時、
そこで働く数名の障害を持った方とお話をしました。
その一人のKさんという男性の方は、施設内の色々なことを親切に教えてくれ、
また、仕事を終えてから、僕と子供達と一緒に遊び、
さらには、僕の宿泊場所とKさんの暮らす寮が近かったため、
夕食も同じ場所で一緒にいただき、風呂の入り方も教えてもらいました。
他の方も、みんな親切にしてくださり、気軽に話しかけてくださり、
とても温かい気持ちになりました。

それに、ここでも、子供達と遊びました。
みんなカワイイんですよね~ホント。。。

つづく

写真はKさんと、N君。
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