あまりに
侘しげな彩度をおびている
音がある
カキツバタを映す
水面には金魚が
口語を、ふかふか。
記憶ズレする
その瞬間の形象とは
だれにとっても
音声化されえないまま
午後のジャスミン茶を飲んでいる
漢詩にほかならない
あるいはその形式には
木漏れ日の水盤を置いて
手をよく、
洗ってくださいな。
絶句にて
はっきりさせるべきはふかふかがぷかぷか化した
旅の雨だ
聲変わり前の高音でひびく
また旅に、
出るのですか?
それが、どうした。
あまりにも
とげとげしく叱りつけるこちらの聲には
色がある
愁いのぶんだけ
大人びたその聲で
追懐が
心音を、ぷかぷか。
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