ふとみると夜空の河に陽気な鬼たちが遊んでいる銀の物語といい残してたわむれる光のなかに消えていく 時の上流へしぶきを飛ばしているこれが鬼の剣だよたいせつだけど辛くてたまらないむかしを断つための そして夜の水足を洗ってあげようかきもちいいその流れにおおいかくされる鬼の背岩も銀めいて 山に埋められた泣きわめく声が風をおこす美しい音韻のうちがわに這うように入っていく名もない声のひとつになって