マザメ Mazamet は、タルヌ県とオード県の県境にある。
ノワール山(黒い山)山塊 majestueux massif de la Montagne Noire のなか、奥まったところに位置する、人口1万程の小さな町だ。
街の紋章から「3匹のミツバチの町」"Ville aux 3 Abeilles"と呼ばれる。
羊皮のデレナージュdélainage がこの町の産業であったが、今は寂れている。デレナージュは、羊や山羊の皮から傷つけることなく毛を取り去って、上質の皮を作る技術のことだ。中世ではこれが紙のかわりをしていた。
アルビジョワ十字軍によって攻撃された山の上の村オープールから逃げてきた人々が造った町と言われている。
マザメの街並みはどこにでもあるフランスの田舎町。歩いている人はいない。
カフェでは、静かでゆったりした時間が流れる。
バスを待つ人々と18世紀前半に建てられたサン・ソヴール教会 l'église Saint-Sauveu(左奥に見えている)。
バスはなかなか来ない。バスも国鉄もこの町が終点だ。
街の真中にカタリ派博物館 Musée du Catharisme がある。オフィス・ド・ツーリスムと同じビルにある。
この地域にも、アルビジョワ十字軍は侵攻した。アルビジョア十字軍 Croisade des Albigeoi 1209年 - 1229年は、南フランス(当時はオクシタニア)で盛んだった異端カタリ派を征伐するために、ローマ教皇インノケンティウス3世が呼びかけた十字軍である。
リンゴのタルトがあまりに美味しそうなので、一切れもらった。
今夜のワインはこの近くのフロントン Fronton "森の良い眺め"という名のシャトー2012年。日本では飲めないワインだ。
明日は、この町の近くにあるオーポールの廃墟に登る予定だ。
”良い眺め”を期待して早く寝る。