事前確認では、全く電源が入る気配もありません。では内部を確認・・・マザーボードの部品は、異常ありませんでした。電源ユニットをチェッカーで確認してみると、全く電圧が出力されていません。
電源ユニットの故障で間違いありません。
とりあえず汎用のATX電源を持っていったので、それをつないで起動・動作することを確認しました。
電源ユニットの形状が、メーカー専用形状なので汎用電源を外付けで暫く使用していただくことにさせていただき、同じ電源が入手できるようでしたら購入し交換、入手不可能の場合は電源ユニットを修理することになりました。
電源ユニットの購入しようと調べてみると、かなり前に製造・販売中止となっており、ネットでもいろいろ検索しましたが購入は難しいようでした。お客様にその旨を伝え、電源ユニットを修理することで了解をいただきました。
内部を確認すると、やはり2次側の電解コンデンサーが液漏れ・頭部膨張を起こしていました。
その中の1個がちょっと気になったので、記録として残しておきます。
頭部膨張しており、故障しています。ESRテスターで測定しても
容量は測定できず、ESR値も異常値を示しています。
では交換しましょうということで、改めて容量/耐圧を確認してみると・・・
うん?定格容量の表示が1650μFとなっています。
電解コンデンサーの容量もおおよその標準値みたいなものがあり、どらともでは、ある程度の種類は用意しているのですが、1650μという中途半端な容量値は初めてです。
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もともと電解コンデンサーの容量については±20%が一般的で結構幅がありますので、この1650μにどれだけの意味があるのかちょっと疑問です。
限られた形状・サイズのなかで少しでも大容量のコンデンサーを使用したかったのでしょうかね。それよりも故障しにくい電解コンデンサーを使用して欲しいです。
今回はRubycon製のZLHシリーズ1500μF/16Vを使用しました。無事に電源ユニット復活です。
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