故郷
ずいぶん遠い日の情景
私の家から一級河川の広い川の対岸に
見事な桜並木があり
桜の花の時期は、桜の木で焚き火で灯をとり
花見の宴があちら、こちらで見られた
暫くぶりに桜並木の道を通る、だが
桜の木は一本も残っていない
川幅は広く森や遠くの山に変わりは無いが
水量が極端に少なく感じられた
桜の木は寿命か、水量は電源開発か?
故郷 かって悪たれの仲間が数人逝ったと
聞き哀しい思いと、自分の年輪の多さを知る
今日の道中で桜の花は少なく若芽が出ていた
小高い丘に立つと
つつじの花が、わが世と咲き誇っていた
時は、こうして流れ移り変わるのだろう
故郷のなき友、お世話になったなき皆様に合掌