ずっと歩いている。
サンダルで。
服装は、Tシャツに短パン。
もうかれこれ夜の10時半。
タイの田舎町。
ここには、初めて来た。
ひとり。
上を見上げれば、
街灯の間に輝く星と半月。
ガソリンスタンド。
乱立するホテルはどこも静かだ。
シャッターの下りた商店。
走る自動車はまばらだ。
どこかで見た光景。
フラッシュバック。
あれは、
いつだったろうか。
精神を病んで、
消えるように会社からいなくなった先輩。
2人で歩いたヨーロッパの街。
読書が好きで、
音楽が好きだった。
カメラも好きだった。
本の趣味が僕と合った。
どこか不器用な先輩。
ああ、
思い出した。
あれは、
2010年のブルガリアだった。
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