えびみそのタイ冒険

2020年末にタイに移住し、自分と向き合う毎日を送る45歳の青年"えびみそ"の物語。

#5 持病

2021-10-23 07:37:00 | 日記
僕には、持病がある。

誰でも持病はあるだろう。
だから、同情は要らない。
広い意味では、極度の肩こりや酷い花粉症だって持病だろう。

人は誰でも自分の持つ身体的ディスアドバンテージと共生して生きていかなければならない。

僕の場合、今から10年前に、悪性皮膚リンパ腫と診断された。
リンパという言葉が怖かった。
そして、これは癌の一種だ。

まさか自分が癌になるとは。
若い時の癌は進行が早いとか、無駄な知識ばかりが頭の中で先行する。

でも、10年経った今も、自分はちゃんと生きている。
癌は最低限に抑えられ、自分は自分の持病と共生している。

当時の担当医からは、一生治ることはないと言われた。
体質の問題だからだ。
付き合っていかなければならない。
だから、10年前から、自分の新しい相棒ができた。

それが、癌だ。

そして、僕にはもう一つの持病という相棒がいる。
悪性皮膚リンパ腫よりずっと以前から付き合わされていた、そしてもっと厄介な、だけど可愛い可愛い相棒だ。

その相棒の話は、また次の日記で。

#4 趣味

2021-10-21 17:17:06 | 日記

一人暮らしをしているので、仕事以外にも趣味を持つ事は大切なことだと思っている。

時々一人でいることが辛くなる時もある。

自分は何者なのだろうかと、十代の頃のように悩む。

結局あの頃と、今の自分は何も変わらないのだ。

 

僕の現在の趣味は、読書。

自分が落ち着くことが出来るコーヒーショップを見つけ、そこでカフェラテを飲みながら、ひたすら読書をする。

何時間でも居られる。

気に入ったお店が見つけられない時には、スターバックスに入る。

ここでは、大きな当たりはないが、大きな外れもない。

もちろん、タイにもスタバはある。

近所のスタバはあまり好きではなく、ちょっと歩くが、先にあるショッピングモールのスタバへ行く。

そこはちょっとおしゃれだ。

この写真がそのスタバである。

エアコンも効いていて、快適だ。

 

もう一つの趣味は、大学院の勉強をすること。

僕は、今、働きながら大学院に通っていて、毎週課題図書を読み、提出している。

アメリカの大学なので、英語で授業を受けねばならず、更にここタイに住んでいるので、全てはオンラインだ。

卒業できれば修士号が取れるが、特にキャリアアップのためにやっている訳ではない。

あくまで趣味なのだ

英文を読み、エッセイ課題をアメリカに送る。

そういう趣味なのだ。

 

自分をキープするための。


#3 生きる目的

2021-10-21 16:51:00 | 日記
20代の頃は、真っ直ぐに生きていた。

自分が何も持っていないことは、分かっていた。
でも、真っ直ぐだった。
僕は、いつか欲しいものを掴み取ることができると信じていた。

努力は必要だ。
自分に経験をつけ、できることを増やし、磨かなければならない。
でも、できると思っていた。

自分に力をつけて、魅力的な男になれば、それはいつか手に入ると思っていた。
それがまだ足りないのだ。

目標がはっきりしていた。

僕の目標は、自分の人生や価値観を共有できる、最高のパートナーに巡り会うこと。
ただ、巡り会うだけではダメだ。
その人を振り向かせなければならない。

でも、不可能ではないと思っていた。
そして、いつかはそういう人と巡り会い、一緒になれると信じていた。

あれから20年以上が経った。

僕は成長した。
誰よりも努力した。

会社でも仕事の能力は高く、誰よりも筋が良かった。
物事の本質を捉えることができ、上司や会社からも信頼された。

人生経験を積んだ。
世界中を飛び回った。
英語だって話せる。
世界中に外国人の友達がいる。
お金だって稼げる。
大切なことが分かっている。

それが、あの時自分が思い描いたイメージだった。
そうなれれば、かっこいい。
きっと、運命の人も、僕を好きになってくれる。

でも、僕には小さな小さな危うさがあった。
弱さがあった。
そこに全てを奪われた。

僕は手に入れられなかった。
大切なものを、守れなかった。

してはいけない経験をしてしまった。

そこに幸せはなかった。

何もかもがしっくりいかなかった。
何故だかは分からない。
でも、我慢できなかったのだ。

#2 恋人

2021-10-20 12:25:00 | 日記
恋する人と書いて、恋人。

4ヶ月ほど前に、僕に恋人が出来た。
韓国系の衣料品貿易会社に勤める、ごく普通の一般女性だ。

僕は、彼女の長くてきれいな脚と、高めの声が好きだ。
そして、小さめで可愛い目が好きだ。

彼女には12歳の娘がいる。名前はピンク。
束縛嫌いで、勉強嫌い。
彼女に似て自由主義。
親子は今は離れて暮らしているが、仲がいい。

彼女とはもう2週間以上会っていない。
娘だっているし、何かと忙しいのだ。

でも、僕は彼女の自由なところが好きだ。
僕にとっても、自由は大切なものだからだ。

しかし、僕の場合は、束縛が嫌いなくせに、寂しがり屋という、ちょっと面倒なところがある。

だから、一人の夜があまり好きではない。

#1 コーヒーショップで一人思い出す過去。

2021-10-20 12:01:00 | 日記
タイに来てから11ヶ月が過ぎた。

4月からコロナ感染が爆発的に広がったので、ほとんど一人で過ごす事になった。

毎朝、バンコクの街をウォーキングするのが自分の日課だったが、店はどこも閉まっていて、他人とのコミュニケーションの機会は無い。

僕は離婚したんだな、と思い出す。
子供達に時々とても会いたくなる。
自分の18年間の結婚生活は何だったのだろうか。

自分はなぜ今、ここタイにいるのだろうか?

自分は何者なのだろうか?