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Earth Spiral

Survival&Creative life. 
大地と魂の声を聴き、自分の道を歩め

このブログについて

たまに更新します。
最近はnoteに記事を書いていますので、Earth Spiralのnoteもご覧ください。
note Earth Spiral
星々のことば/猫の言い分/Plant Medicine/白魔術研究所ほか

プロセスワークとは?

2011-08-26 | 3.11
プロセスワークとは

ユング心理学から枝分かれし、からだや関係性、グループ、社会問題等に関わりながら深化発展している心理学。
問題の中に宝があり、問題には何か意図や目的があって起こるとする目的論を原理とし、
場にある全ての声を大切にする深層民主主義を実践し、タオイズム、シャーマニズム、量子力学、仏教等を背後に持ち、
好奇心を原動力とし、遊び心や慈悲をもってさまざまなモノやコトに関わっていく。

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シャーマンズボディ―心身の健康・人間関係・コミュニティを変容させる新しいシャーマニズム
クリエーター情報なし
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エッセンスを感じること

2011-08-07 | 3.11
7月末のトランジションうつくしま合宿では、対話がテーマだった。
きてくれた友人が、プロセスワーク的な手法をつかったワークをやってくれた。
その時に説明してくれたこと。

例えば、自分の嫌いなものがあったとすると、
そこから感じるエネルギーを身体で表現したりしてみる。

なぜ、エネルギーレベルまで落とし込むかというと、
好き嫌いという思い込みから外れるため。

そうそう、エネルギー自体は、好きも嫌いもなく、評価しがたいもの。
例えば、占星術。
各天体が持つエネルギーを感じてみる。
火星は嫌いだけど、金星はなんとなく好き。
そういうことはありうるけれど、本来は、
火星なら火星の持っているエネルギーって言うのは、
好きも嫌いも、善も悪も無い。
それを受けとる側が、勝手に色付けして捉える。

しかし、そのエネルギーが持っているエッセンスをきちんと感じてみると、
好きも嫌いもなくて、そこにただあるだけなのだ。
そこにただあるものを感じた時に、
そのエネルギーと自由に付き合うことが出来る。

自分は、タロットや占星術はアロマやハーブと同じように関わってきている。

タロットや占星術を使って、何か予言するようなことをしようとも思わない。
出来ないし。ただそこにあるエッセンスを感じとるだけ。
アロマだってハーブも薬草も、一つ一つの持っている薬効をきちんと覚えたいと思わない。
何がしたいかというと、植物そのものが持っているエッセンスレベルを感じとりたいだけ。

それをすることが、今まで見えなかった何かを見せてくれるので、
結果的に、これから起きることの察しがついたり、
植物の持っている力を役立てることに繋がるだけなのである。

ただ、そのものが持っているエッセンスを感じとりたいがために、
アロマもハーブも、占星術もタロットもやっているだけなんだなということに
今日気づいてスッキリした。

7月2日~3日 フクシマ対話合宿の報告

2011-07-06 | 3.11
5月のトランジションうつくしま合宿に来てくれたノリさんから、
福島の現状を見て、対話の場を設けませんかという申し出があり、
急遽、開催が決まったこの合宿。

6月のトランジションうつくしま合宿の報告にも書いたように、
今、なんか話しをすることをみんな求めているし、そういう場、必要!
どんな感じになるのだろうと思いつつ、当日を迎えました。

この対話は、プロセスワーク、というものがベースにあるので、
もう既に、「福島でやりませんか?」っていう話が出てきたところから、
そのプロセスははじまっていると考えるんだよね。

詳しくは書ききれないので、そこは省くけれど、
当日は、想定外の良い天気。
まずは、ランチ&自己紹介から始まりました。

【1日目】

---------------------------

スタートは、裏磐梯フォレストスプリングスのレストランから。
鯉沼と奥にある山が美しい場所なので、お気に入りの場所です。
天気がいいので釣り客も多く、沼の上でプカプカ、カヌーに乗ってつりをする人の姿も。

参加者が1人遅れてくるとのことで、2名+私達2名+ノリさんの5名でスタート。
初めて会う人もいないので、自己紹介は後からにして、
いろいろ雑談しながら食事。
あまりの天気のよさに、プカプカしたいなぁという声も。

でも、時間のことや遅れてくる人のことを考えてやめることに。

●自己紹介とトピックだし

食事の後は会場に戻って、自己紹介とチェックイン。
チェックインとは、今ここにいる自分の感じなどを皆に話すこと。
どんな気分とか、何で来たかとか、何を言ってもいいのです。

そしてまずは、この二日間で話したいトピック出しをしました。




遅れてくる人待ちということで、ちょっと休憩しながら、ウクレレ弾いたり、まったりな時間がしばらく続くき、
全員がそろったのが16時30分ぐらいだったかな。
また、自己紹介とかをやって、残り時間は外の自然の中に出て、
自分が気に入った場所や風景、植物など何でもいいので、それを味わう時間を持った。

そこまでやって、お風呂と夕食タイム。

香の湯という温泉に行き、宿泊場所にご飯のために移動。

フランス料理フルコースを食べながら、みんなでいろんな話しをする。
その隣では、家族連れやおじ様たちの集団がリゾートな感じで楽しそうに食事をしています。

●夜のセッション ロールプレイ

食事が終わると、夜のセッション。
お部屋をひとつお借りして、そこではじまりました。

「なんか、原発とか放射能の話しと、この場所の感じってミスマッチだね」

なんていうところから話がスタート。
裏磐梯はリゾート地なので、気持ちよい場所がいっぱいあるので、
みんながリラックスしたり、ゆるんでいる姿は普段なら、とても嬉しいことなのですが、
対話合宿なのに、自分が話したいことがなかなか進まない苛立ち、
そして、この場所は私にとっては日常の場所だから、
自分は、この場所で、原発のことも放射能のことも世の中のこともいつも考えている。
だから、そのひと言にカチンと来たわけです。

で、そこで思ったことを言いました。

「私にとっては、ここが日常だし、ここでいつもそういうこと考えてるんですけどっ!」って。

ここで、普通に人が集まってる場だったら、し~ん、とするか、
みんな、どうして良いか戸惑うという反応をするところですが、
いやいや、これはプロセスワークのグループプロセス合宿です。

「あ、それそれ」
「なんか、来たね~!」

って、感情が出てくるのは、おいしいところなんです。

「その苛立ちって何なのだろう…」

ってところから、みんなの話が展開していく。

部屋の中に、「放射能の危険性を訴える人たち」と「何神経質になってんの?」という人たちの対立構造が現れる。
その間にある苛立ち、子供たちを守るため、もしくは原発事故の終息作業が何も進まない苛立ち、
夕食の時にガラスの向こう側の人たちがリゾート気分で話しているのに対して、
原発や放射能のことを話している私達のコントラスト。
それが、私が感じた苛立ちにも繋がっているのかなということも見えてきた。

放射能の危険性を訴える有識者、それにすがる一般市民、何もしない国や県、
日常に戻りたい人たち、様々な役割が立ち現れてくる。
そして、ロールプレイングのような流れになって行った。

自分達は、いろんな立場の場所に移動したり、
このあたりに、もうひとつ別な役割(ロール)があるのでは?
というのを探してみたり。

不思議なことに、自分がいやすい部屋の位置とか、
共感できるロールやどうしても共感できないロールがあったりする。

それを1時間半ぐらい皆でやって、夜も更けてきたので解散にした。

なかなか、進まないと考えていた1日目が、一気に進んだ。


【2日目】

●大地のエッセンス

午前中は、またチェックインをして、今日はどこからやりたいかを話した。

「昨日外に出てやった大地のエッセンスを感じるワークのシェアリングしたい」という声があり、
それをすることに。

自分で感じたことを、言葉で説明してもいいし、身体の動きや音など、
自分が表現しやすいもので皆に伝える。
ちょっと、みんなの話のメモ。感覚的なので言葉でなかなか伝わらないですが。

・近くの沼にいってみた。ぶっとい竜神様みたいな存在を感じた。
わらっていて、穏やかで楽しそうな感じ。
世界は何の問題もないと言ってる。

・沼と山のあるところ。沼に移る鏡写しの山。
現実と現実じゃない世界。それが連動していて、それを司っている力。
(腕をくるっと回して、その感じを表現してくれたけれど、私にはそれが陰陽、大極図に見えた。
みんな、同じようなものをイメージした)

・イネ科の植物に虫たちがいる様。植物が揺れている姿を見て、
何かを受け入れている感じ。自分も揺れてみて、そういう感じを味わう。

・磐梯山と山頂にかかる雲が気になった。
動けない山。自分に霧がかかったり、自分の上で植物や動物が生きている様子。
マグマは怒り?
自分が磐梯山になってみたら、そこに怒りは感じなかった。
人間に対しては「循環の中で生きていきなさい」

・アリの集団、羽の振動。雪で押された木が立ち上がるエネルギー。
ぶ~んという振動を感じる。宇宙を貫く振動。
(その振動に自分がなってみるということをその場でやった。)

・岩が気になり、その上に寝てみた。暖かかった。
磐梯山の一部だったのだろうということや、長くここにいる岩のことを思った。
そんな岩から自分を見ると、アリンコのように小さいと思った。
そのままでいい。

そういう、みんなの話を聞きながら、私はノートに絵を書いていた。


何か、それぞれが音を奏でていて、みんなで一緒になったらひとつの音楽が出来るのではと思った。
そして、それをやってみることになった。

それぞれが、好きな楽器を持ったり持たなかったり。
私は磐梯山だったから、ジャンベを持ってきて大きな音を出した。

みんなも思い思いの動きをしたり、音を出したり声を出したり。
なんか、ひとつのワールドが出来ていく。
ずっとジャンベを叩きながら、春夏秋冬で音を変えてみようと思った。
そして冬が来たら、そろそろ終わろうかな…と思ったときに、
また春が来るので終わらないことに気づいた。

自然の営みは終わらない、人間には終わりがある。
やってみて感じるいろんなことがあった。



●ロールプレイ

そして、お昼をはさんで、今度はまた、人間界のロープレ。
今度は国家権力がど~んと現れた。

世の中良くしようと思って政治家になった若者、
そして旧態然とした体制に取り込まれていく感じ、都合の悪いことは民衆に伝えず、
国民は国に従え! こんなにあなた達のために一生懸命やってるのに何が文句がある!という国。

えらそうな国家権力に、何でそんなにえらそうなのかと思った。

ちょうど、数日後、松本復興大臣の上から目線発言があり、彼は辞任に追い込まれたが、
その時のワークとシンクロした。

権力や権威、それにすがろうとする人々、自分達の力で自分達の暮らしを作ろうとする人々、
こども達を守ろうとがんばる人々などのロールが出てきた。

地域を良くしよう、子供たちを守ろう、

そういう中にも、「自分達の力で市民が力を合わせてやっていこうよ」という自立的なスタンスから、
「政治家や有識やの力に任せよう」という依存的なスタンスまで、
グラデーションがそこには横たわっているというのが見えてきた。

権力と無力化された人々。

私自身は、権力依存の種に凄く反応するんだということがなんとなく分かった。
依存的な人を見るとムカつくのであった。

ちょっと休憩を挟んで、自分が得た「大地のエッセンス」から、
今の自分を見たら、どう感じるかをやってみようということに。

しかし、やり始めたら、1人だとやりにくいから、皆で動くのをもう一度やりたいという声が上がった。
そこで、ランチ前に、みんなで自由に踊って音を出したワークを再度行った。

そこから人間を眺めたり、自分が人間になって輪の中に入ったり。
思い思いのことをやってみた。
私はなかなか人間になれなくて、ずっと磐梯山でいたけれど、
途中から国家権力のロールになったノリさんが、
その輪に入ろうと思っても入れず、ぶち壊そうとしても出来なくて、
無力化していった、という感想がとても印象的だった。

人間界のロールプレイの時には、国家権力をどうやったらぶっ潰せるのかと思って、
私は国家権力ロールの正面に立ったのだけれど、どうにもこうにもならなかったので、
ウクレレでも弾いてやろうかと思ったぐらいだったので、なるほどと思った。

***

今回は、福島で起きていることのあぶり出し、そして対話の器作りが目的だった。
何でも話せ、聞きあう場をつくるには、それを受け止める器が必要。

今回は大地のエッセンスを感じるワークで人間目線から離れた物事を見るという場をつくることが出来た。
私達がこの合宿の呼びかけ文を考える時の話題に「村上春樹のカタルーニャスピーチ」があがっていたことを思い出し、
大地のエッセンスで皆で奏でた音や動きから、「ダンス・ダンス・ダンス」が頭に浮かんだ。

それから、私の個人的なプロセスなんだけれど、最近、音楽や音というものが
この場に必要だというのをしばしば感じることが出てきた。

そういうことが渦巻きながらの第1回目の対話合宿は、この先どこに流れていくのかも、
また、想像できないけれど、場づくりとしてはなるようになったのだという気がしている。

そこに「本当は」何が起きているのかを感じとる事、そして何が起きようとしているのかについていく事、
これを、また重ねてやり続けることが、ウソの世界から抜け出す方法なのだろうと思っている。

今起きている事に蓋をしてがんばるだけでは、またウソの世界に埋没するだけだ。



いつも、ワークショップや合宿に登場する、くるみちゃん。
今回は、及び出ないと思ったのか、
最後の最後だけあらわれて、参加者のお尻の上にのった。

●参加者の感想

参加者のたいちゃんの日記(mixiに飛びます)
権力の側の気持ち



●次回の「フクシマ対話合宿」は9月24日~25日に開催予定です。
近々案内をアップします。
メールなどでお知らせを希望する方は、
anju.earthspiralあっとまーくgmail.comまでご連絡ください。














フクシマ対話合宿~今私達に起きている物語を分かち合おう!

2011-06-23 | 3.11
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フクシマ対話合宿~今私達の起きている物語を分かち合おう!~参加者募集
開催日:2011年7月2日(土)~3日(日)
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2011年3月11日、日本を大きな地震と津波が襲いました。それに続き起きた東京電力福島原発の事故は、
未だ終息の目処が見えていません。「がんばろう!ふくしま」といってはみたものの、
福島県は復興の道に踏み出せず、日本からも世界からもおいていかれている気分になるのは私たけではないと思います。

このような先の見えない状況で、二人のプロセスワーカーの方から、
対話合宿をやろう!という申し出をいただき、この合宿を企画することになりました。
ここでトライしたいのは、原発事故以来、1人1人が感じていることを分かち合うこと、
自分の内側で起きていることと外側で起きていることのつながりを見出すこと、
そして、今、フクシマで起きていることの全体像をあぶりだすことです。

「がんばろう!ふくしま」の前に、ちょっと立ち止まって震災以来、
自分の中にわいている様々な思いや感情、感覚、自分に起きている物語を分かち合い、
そこから新たな物語が立ち上がる瞬間を共に見守りませんか?

【1.開催要項】

■日時:2011年7月2日12時開始~7月3日16時終了

■場所:福島県北塩原村(裏磐梯)

■定員:10名

■参加費:3000円

*宿泊費、昼食代は別になります。
宿泊は7500円(1泊2食・夕朝付、近隣ペンション宿泊となります。こちらで予約します)。
昼食代(1食800円~1000円程度)
*参加費、宿泊費は当日お支払いください。

■2日間の予定

1日目/7月2日

12:00~ランチ&自己紹介
13:30~17:30 Session1
18:00~20:00 ペンションにて食事&休憩
20:00~22:00 Session2

2日目/7月3日

8:00 ペンションにて朝食
9:30~12:00 Session3
12:00~13:30 ランチ
13:30~16:00 Session4

*Sessionの内容:出会いのレクリエーション/小グループでの語り合い
/全体での分かち合いとディスカッション(ロールプレイなどもします!)/感想の分かち合い等
*状況により、スケジュール等の変更の可能性がありますのでご了承ください。

■もっと詳しく・・・対話について

・この対話では、論理的な思考だけでなく、場で起きてくるアクシデントや身体の感覚なども、
全体性の一部として大切にします。なぜなら私たちの存在そのものが、必ずしも論理的な思考だけで生きているわけではないからです。
そのプロセスを通して参加者が、立場を超えて共有できる想いや願いを見つけていくことを目指しています。

・みなさん一人ひとりが体験している現実が世界のさまざまな面を表していると考え、
テーマの周辺にある全体像を見るために、実際にいろんな立場の方々の多様な声に耳を傾けていきます。
そうすることで、人生や社会・教育へのかかわりや具体的な取り組みへの自覚を高める機会となることを願っています。

・具体的には、テーマにまつわる参加された方々の状況や想いなどを入り口にし、話し合いを始めていきます。

・小さなお子さんを連れての参加も歓迎いたします。すべてを取り込む形で私たちの社会はあるからです。

■参考:東京からのアクセス

最寄り駅は磐越西線・猪苗代駅です。そこから路線バスにて約40分
東京8:00発(東北新幹線Maxやまびこ)→郡山にて磐越西線に乗り換え9:43発
→磐越西線・猪苗代10:23着→路線バス(東都バス・桧原行き)10:40→曽原湖入口11:18下車→会場まで徒歩3分


【2.プロセスワークとは】

ユング心理学から枝分かれし、からだや関係性、グループ、社会問題等に関わりながら深化発展している心理学。
問題の中に宝があり、問題には何か意図や目的があって起こるとする目的論を原理とし、場にある全ての声を大切にする
深層民主主義を実践し、タオイズム、シャーマニズム、量子力学、仏教等を背後に持ち、好奇心を原動力とし、
遊び心や慈悲をもってさまざまなモノやコトに関わっていく。

::::::::::::::::::::::
ファシリテータープロフィール
::::::::::::::::::::::

★廣水 乃生(ひろみず のりお)
米国プロセスワーク研究所大学院で組織の活性化と対立状況への介入について3年間専門的なトレーニングを受け、
コミュニティファシリテーション研究所を設立。
現在は日本各地で、「世界平和は自分の平和と身近な人の平和から」を合言葉に、
さまざまな組織・企業の合意形成プロセスや研修、さまざまな葛藤状況の話し合いの進行(ファシリテーター)をしている。
「ストリートファシリテーション」と称し、街中でもめている人に介入したりするほどおせっかいに見える、
自称「グループおたく」、「人懐っこいのら犬」、「さすらいのファシリテーター」
コミュニティファシリテーション研究所 http://comfaci.com/

★桐山 岳大(きりやま たけお)
米国PWI公認プロセスワーカー
東北プロセスワーククラブ同人
プロセスファシリテーションプロジェクト代表
高校で落ちこぼれ引きこもり、社会の底辺を体験。世の中の仕組みに対する問いと命の肯定への願いを持って帰還。
その後、レストラン皿洗い、劇団員を経て、28で大学入学、米国プロセスワーク研究所でトレーニングを経て資格習得。
現在、個人開業し、個人、カップル、家族、コミュニティ、企業、とワークをしている。
プロセスワークという人を自由にする道具により、1人1人が自分自身を深く受け入れ、
居心地のよい組織や社会をひろげて行きたいと願い、
東北プロセスワーククラブ(TPWC)とプロセスファシリテーション・プロジェクト(PFP)を運営している。
TPWC http://touhoku-processwork.jimdo.com/

/////お申込み・お問い合わせ/////////////////////////////////////////////
お名前、ご住所、ご連絡先の電話番号を明記の上、Emailにてお申込みください。
参加の動機などについて可能であれば教えてください。
anju.earthspiral(アットマーク)gmail.com
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地球に生きるための力

2011-06-10 | 3.11
種を植えたり、苗を植えたり、
朝起きると、ビニールハウスを空けたりしながら、
みんなの育ち具合を見る。
水は足りなくないか、何か不具合は無いかを見る。

去年までは、人間が手をかけることもなく、
力強く育っていく野草たちにしか心惹かれなかったけれど、
手をかけないといけない野菜、というものとの付き合い方が、
なんとなく、わかってきた気がする。

土をポットに入れる、
小さな種が安心して目を出せるように、
ふかふか細かい土を入れてあげる。

種をまく、
小さな芽が出る、
ちょっと大きくなる、
ちょっと大きなポットに移してあげる、
しっかりしてきたら畑に植える。

そんな植物たちとの対話をしていると安心する。

毎日、どう判断していいか分からない、
原発や放射能の情報。

しかし、目の前には、もっともっと膨大な情報があふれている。
生きた情報がたくさんある。



昨日、久々に続けてたくさんの人の施術をした。
裏磐梯に避難してきている被災者の方のために始めたこと。
みんな、原発近くの町から避難してきている。

原発のこと、畑のこと、家のこと、
帰りたいけど帰れないことなど、
いろんな話しを聞く。

そして、疲れて緊張した身体に触れながら調整していく。
30分という短い時間で、その人に一番必要かな、
と思うことをやっているので、今までやってきたものが
全部混ざったことをやっている。

緊張がほぐれると、みんな表情が柔らかくなる。
緊張で抑圧されていたエネルギーが出てくる感じがとても好きな感じだ。
「天井まで見上げられなかったのに動くようになった、
腕も上がるようになりました!」
って、とても喜んでくれた人は、本当に嬉しそうだった。

ボディワークは人の体との対話だ。

生身の人間や植物と対話することは、本当に落ち着く。



そんな時間を過ごした後に、
ネットを見ると、都会の人がワーワー騒いでいるように見える。
確かに、必要な情報はきちんと得て、日々をすごす必要はあると思うけれど。
必要な情報を得にくくなっているのも事実。
だから、いろんな人が大騒ぎして、
そんなオカシナ世の中をまっとうにしていくこともやらなければならないのだろう。
私自身もPCに向かっていると、情報を見て怒ってばかりだし、
もう、日本にも、地球上にもいたくなくなるぐらい、ひどい世の中だと思う。

しかし、これから何かを変えていく力は、
確実に「いのち」の中にあると感じる。
自然や人に触れていると感じる
地球に生きるための力。
地球に生きるためのエネルギー。

それをどんどん引き出して、
大きなうねりをつくっていく。

そんなことをやっていけたらと思う。





ジャンベの音と大地のエネルギー

2011-06-06 | 3.11
去年、ジャンベを衝動買いした。
友達に教えてもらう予定が、この震災で中止になって、
やっと、昨日、リベンジすることができた。

はるばる、茨城から来てくれた友人達。

ジャンペの基本から教えてもらった。
皆で叩くと、だんだん気持ちよくなってくる。

でも、後から自分で思い出そうとすると、うまく思い出せないんだな。

今朝、もう一度復習しようと思ったときに、あっ、そうだと思ったことがある。

アフリカのリズム、それをちゃんと体得できていない自分がいた。
アフリカのリズムは、大地に吸い付くような感じ。
昨日、太鼓に合わせて友達が踊っている姿を思い浮かべると、
大地にしっかり足をつけて、大地からエネルギーを吸い上げる感じだった。
その動き。

単純な、ドン、ドン、ドン、ドン、
という音の間には、大地と身体の関係性が表されている。
音と音の間に何が起きているか。

日本の民謡みたいなリズムともレゲエのリズムとも、ロックのリズムとも
音と音の間にある感覚、身体感覚的に受ける感じは全く違う。

アフリカのリズム、そこに近づけるようにジャンベを叩いた。

大地に叩きつけると、大地からエネルギーがわいてきて、
それが身体に入ってくる感じ。

暫くそう思って叩き続けると、なぜか暑くなってくる。
身体を動かしてるから、だんだん暖かくなる、
というのともちょっと違う感じの熱。
熱は大地から流れ込んでくるのだと思った。

流れ込んでくるものは、地球の生命エネルギーなのだろうと思った。


African Women Djembefola

FUKUSHIMAに希望の光を灯すために。

2011-05-31 | 3.11
5月28日~29日にかけて、トランジションうつくしま合宿の第1回目を開催しました。
福島県内&県外から、部分参加も含めて7名の方が集まってくれて、
いろいろな出逢いのある会となりました。追ってレポートしたいと思いますが、
第1回目の合宿に寄せて、皆さんに配布させていただいたもの、アップします。

トランジションうつくしま 合宿 に寄せて

私たちは、自然と共生する持続可能な暮らしを実践するために2009年に裏磐梯に移り住んできました。
裏磐梯の前に住んでいた神奈川県の相模湖では、有機農家さんを手伝っていた有志とともに、
化石燃料に頼った土台が危うい今の暮らしを、これから起きる気候変動やエネルギー事情の変化に対応できるような暮らしに変えていこうと、
トランジションタウンの活動をはじめました。
トランジション相模湖
トランジションタウンとは英国の小さな町トットネスから始まった市民運動です。

私自身の出身は福島市ですが、自分自身の生き方を求めて東京に出ました。
いろいろな体験がありましたが、経済活動優先で、人間として大事なことがおざなりにされていく仕事に嫌気がさしてやめた時、
自然療法であるアロマテラピーに出会いました。
そこで植物が持つ力や人間が持つ能力を目の当たりにし、
「ひとりひとり、それぞれが自分らしく生きていけば、世界は全体として調和したものになるのではないか」
という確信が自分の中からわいてきました。

そのためには、一人ひとりが自分の能力を発揮し、自分らしくいられる場をつくることが重要だし、
現在の経済優先の出来上がってしまっているシステムを徐々に変えていく必要があることに気づきました。
それをしない限りは、セラピーですら、そして医療や福祉、教育ですら、経済優先のシステムにはめ込まれてしまうという、
怖ろしい事態になっていることにも違和感を感じました。

「自分らしく生きていくこと」「そしてそれが出来る環境をつくっていくこと」は、
今や同時進行で行わなければいけないことにも気づきました。
パーマカルチャーで具体的な暮らしの技術、生きていく上での倫理観などを知った時に、
小さな循環するシステムなら自分で作れるということがわかり、生きる自信になりました。
そこで、実際に自分が生きる場所を決めようと思った時に、裏磐梯への移住を決めることが出来ました。

だから、私にとっては、311の地震・津波・原発事故が起きたときにも、ここに留まり生きていくことには、何の迷いもありませんでした。
ただ、この大地や自然界の生き物達が汚染され被害者となることが、どうしても許せないことであり、
悔しいことであり、悲しみにやりきれない思いがしました。

311以降は、しばらく自分自身ができる事を考えていましたが、
今、不安や悲しみ、絶望、無力感に包まれる福島に、希望の光を灯してきたい、
一緒にそれをする仲間を増やしたい、そういう思いがわいてきました。
それが、この場に繋がっています。

311以降の未来を考えるには、単に「がんばろう!」というだけではなく
、不安、悲しみ、絶望を乗り越えたところに力強い希望が見えてくるに違いないという感覚だけで、
まずは対話の場を大事にしようと思いました。

トランジションタウン。
これは、これからの方向性のひとつです。
この中に、何か役に立つヒントがあるかもしれない。
しかし、もしかすると、これからの方向性は、このFUKUSHIMAだからこそ示すことが出来るものがあるのかもしれません。
海外からの受け売りのトランジションタウン、ではなく、福島だからこそ考えられる未来の方向性があるのかもしれません。
それを、この場に関わる人たちの中から見出していければと思っています。

今、このタイミングで、「これからのことを考える」のは早すぎるのではないか、これから復興の動きを作ることは、
今起きている出来事を「たいしたことのないもの」に矮小化してしまうのではないかという懸念もありました。
福島に残って福島のことを考える、避難すべきだというようなたいした状況ではない、そんな風に。
しかし、ここで持続可能な福島を作り上げることは可能なのかどうか? 
もっと具体的に言えば、化石燃料にも原発にも頼らず、人々のつながりあいや助け合いを取り戻し、
誰に犠牲を強いることの無い生き方を、ここで選択できるのかどうか、それを真剣に考えた時に、
ここに残ってもいいのか、別な場所に移ったほうがいいのかがクリアに見えてくるのではないかと思います。

今起きている原発の問題は、安全か危険か、脱原発か原発推進か、そういう問題だけではなく、
それをも包括する、民主主義の問題が根底にあると思っています。
一人ひとりが自分の生き方を選択し、多様性を認め、尊重し合い、支えあい、
全体としての方向性を作り上げていくことが出来るかどうか、という問題だと思うのです。
自然界が多様性と調和、循環と変化への対応力を持つことを、人間は学びとることが必要だと思います。

311以降、調和した文化をつくっていけるのか、今のままの経済優先の自分さえ良ければいいという文化を継続させてしまうのか、
その岐路にあるといっても良いと思います。

今年1年を通して、様々な人たちとの対話の中から、知識や知恵の交換の中から、
新たな光が、小さくても力強く生まれてくることを、みんなで見つめ続けられたらと思います。


2011年5月28日
Earth Spiral 安珠

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以降の開催
月1回開催予定。

6/25、26
7/30、31
8/20、21
9/17、18
10/22、23
11/5、6

地・水・火・風

2011-05-22 | 3.11
自然界をつくる4つのエレメント。
シュタイナーは四大霊という。
東洋ではそこにもうひとつ「空」という概念が入る。
フィフスエレメントっていう映画は見ていないけれど、
この、第5の元素は「空」のこと。

この2ヶ月あまり、毎日、原発や放射能の情報を追っている。
飯舘村の避難のこと、そして、福島市や郡山市など中通りの子供たちのこと、
そして、土壌汚染や農作物の汚染のこと、それに加えて、人命第一ではなく、経済優先の対処。

原発は国策。国策に協力した福島県民は、犠牲を負うこともその協力の中に入っているのだろう。
琉球大学の矢ケ崎先生は郡山の講演会で「福島では沖縄と同じことが起きている」と言った。
原発に反対し続けてきた京都大学の小出助教授は、原発の問題は技術的に危ないとかいうだけではなく、
差別の問題なのだという。自分のところだけ良ければ、誰かが犠牲になっても構わないという差別の問題。
せめてものエクスキューズとして、中国や韓国の首相を連れてきてパフォーマンスされても、
そんなことはお門違いのパフォーマンスだ。

いろいろな情報を見て、考えて、怒ったり涙したりする毎日。
そんなことをしているうちに、雪に閉ざされた裏磐梯は緑が芽吹き、
ミズバショウが咲いて、勢い良く春から初夏の陽気に遷り進んでいく。
そして、畑仕事も始まった。
放射能の影響を気にしつつも、土や植物たちに触れるとワクワクする。
ミミズやクモやアリンコたち、たくさんの生命が息づいている。
虫達を見るたびに、「放射能のこと分かってるのか?」と聞いてみたりする。
虫や鳥達、そして植物たちは敏感に何かを感じているかもしれない。
そんな生き物達とも、じっくりと向き合いながら、緑の季節を過ごしていこうと思う。

こうして過ごしていると、とても平和で落ち着いた気分の自分と、
怒りや正義感をもって闘っている自分など、いろいろな自分がいる。
もう、人間なんてどうにでもなれ、滅亡すればいいのだと思う自分もいる。

自分の中に冒頭に書いた4つのエレメントが働いているのだなと思う。

地(土)は現実、水は感情、風は知性、火は意志。

大地に足をつけて現実に向き合う自分。
裏磐梯の自然あふれる大地と向き合うことはエネルギーを与えてもらえて元気になる。

毎日、様々な現実や情報に触れてわきあがってくる感情。
感情は流していくことで何かと何かを結びつける。
自分の心と体、自分と他者、自分と自然。
悲しい、悔しいという感情も抑えずに自分の中で流していく。

火は太陽の中にある。太陽が出ていると元気になる。
太陽が出ていない時や寒い時には、薪に火をつける。
困難の中にあっても、静かに燃やし続けなければいけないのは火である。
その火は、怒りで時々大きくなる時もある。
怒りがなくても、何かの拍子に大きくなることがある。
誰かの心の中の火、だれかの意志に共感した時なのかもしれないし、
そうじゃない時にもあるかもしれない。
火は自分の意志や理想の名の元にある闘い

風は知性や正義。正義の名の元にある闘い。
原発事故で思うのは、とにかく、地水火を使ってすぐにでもやらなければいけないことがある。
その一方で、風のエレメントをきちんと使っていく必要があることを感じる。
この事故の責任の所在はどこにあるか、法にもとづいて訴えるべきはどこなのか、
理性的に理論的に、正義の名の元において事実をあぶり出し、裁くべきは裁く。

日本の風土は雨が多いから、日本人は水に流すことが得意だと誰かが言っていた。
それは、言いえて妙だなと思った。

例えば、東電の社員や原発前線で働いている人たちは悪くないし応援しなくては、そう思う。
実際に裏磐梯に滞在している被災者の方のところに謝りに来るのは東電の社員。
被災者の方達は、あんたも大変だな、とねぎらったりする。
それは、人間同士の情のやりとりであり、水のエレメントのなせる業、共感力である。
人としてとても大事なこと。

でも今回ばかりは、そこで水に流してはいかんと思う。

私は裏磐梯から移住する気は無いし、汚染度も低いけれど、
だからと言って、いいというわけではないから、
そのあたりも忘れないで客観的に分析して訴えていかねばと思っている。

しかし、4つのエレメントをフルで使って行くのは、なかなか大変。

究極的には「空」の境地になり、
まあ、なすがまま、すべてを受け入れて、とも思う。
もう、早く地球から脱出したいし、脱出しなくても、
どこか人里はなれた放射能の影響も無いところで仙人暮らしでもと
ふと、思うこともある。

でも、そんな達観してるばかりでは、世の中変わらないだろうと思うので、
現実モードに戻って、また4つのエレメントをフル稼働させて、
少しでも多くの人にとって良い世界になるように何かしたいと思うし、
意外にその大変さを楽しんでいる自分もどこかにいる。

見方を変えれば、自分にとっては良い修行の時期でもあるだろうし、
多くの人たちが大事なことに気づき始めている気もする。

しかし、こんな犠牲が出るまで気づかなかったとは、いったいどういうこと?
とも思うけど、起きてしまったことは仕方が無いので、
これからできる事をバランスをとりながらやっていければと思う。

うつくしまふくしま(福島市の風景)

2011-04-21 | 3.11
用事があって、ここのところ、2回、福島市に行った。
ちょうど、桜の時期。
桜きれいですね~、というと、放射能さえなければね~、と答える。
最近では天気の話と同じぐらい放射能の話しだ。


実家の近くから見える、吾妻連峰。


近くの神社の桜。樹齢100年越えていそうな見事なさくら。








お寺のしだれざくら





カタクリも咲いていた。

北へ向かう白鳥たち

2011-04-11 | 3.11
白鳥の飛行


今朝、起きてボーっとしていると、「白鳥が飛んでいくよ」と相方に言われて急いで外に出た。
もう見えなくなっていたけれど、また来るからといわれてしばらく待つと、
「また来たよ!」といわれ、外に出てみると、50羽ぐらいいただろうか、
V字の編隊をつくって、磐梯山方面から、北西に飛んで行く。
鳴きながら飛んでいる。

その後、いくつかの群れが通り過ぎた。
白鳥が帰っていくところなぞ、はじめてみて、感動した。
福島市から来ていた母も、それをみて大喜びだった。

去年も確か、白鳥の鳴き声が聞こえた時が何度かあったけれど、
近くの湖や沼にたまに来るので、下ばかりみていて、全然見つからなかった。
去年も、こうやって上を飛んでたのかなと思った。

届け物にきてくれた近所のおばちゃんに、
「今日、白鳥が飛んで行ったよ」というと、
「ああ、昨日あたりから飛んでたよ」という。
気づかなかった。さすが長くすんでいる人にとっては当たり前なんだな。

雪もどんどん溶けている。
今日は、白鳥を見たついでに、ウグイスの鳴き声も聞いた。
猫が、ブルーシートの下にもぐって、ネズミ探しに忙しい。
長靴を履いて出てみると、雪が溶けて土が出たところから、
フキノトウが出ていることを3つ見つけた。

白鳥たちが冬を引き連れて帰ったと同時に、
ウグイスが春を告げるさえずりを始めた
世の中、いろいろ起きている間にも、
自然界はちゃんと太陽のリズムで動き続けている。

自分と対話する、長い冬は、終わった。
次に白鳥たちが来るまで、大地とともに生きよう。