Earth Spiral

Survival&Creative life. 
大地と魂の声を聴き、自分の道を歩め

[Camunet newsletter]エコロジカルメディスン、エコビレッジ

2007-01-23 | パーマカルチャー的暮らし
昨年、米国とカナダでいくつかのエコビレッジと
都会のコミュニティガーデンを視察してきた。
エコビレッジ近くのダウンタウンの書店で偶然、
『Ecological Medicine』という本を見つけた。
現代の医療は大量の産業廃棄物を出している一方で、
病を先端技術で治そうとしている。
そんな現状に様々な分野の専門家が問題提起をしている。
自然をコントロールして搾取してきた状況から、
シャーマンのように再び自然と繋がろう、
それが結果的に人の病を癒していくということがテーマとして貫かれている。

序文を書いているアンドリュー・ワイル氏はこう言っている。
「悲観的な専門家は地球環境への対処はもう遅いといっている。
治療実践の中で何度も、人間の意識の変化が癒しをもたらすことを
体験してきた私は、その考えには共感できない」と。
人間の意識の力の大きさを強調している。

今年に入って、地球温暖化を描いた映画『不都合な真実』が日本公開された。
それもあってか、昨年よりもメディアで環境に関する話題が
取り上げられることが増えた気がする。
メディアに登場する話題といえば、いじめ問題や子供たちの自殺、
奇妙な殺人事件なども多くなった。
私には、環境の問題と人の心が病んでいる問題は別なものとは思えない。

エコビレッジは世界中に1万箇所以上あるといわれていて、
地球環境に配慮したサスティナブルな暮らしをめざす人が集まって生活している。
今回訪れたビレッジでは創設メンバーが、
創設の経緯や技術的な工夫などを細かく説明してくれた。
印象的だったことは、人同士の繋がりが自然にできる配慮が
ビレッジのデザインと運営方法の各所にちりばめられているところだ。
環境に配慮するということは、多少なりとも便利さを捨てないといけない。
住民は車や洗濯機などをシェアし、高齢者や子供のケアもお互いが協力し合う。

健康や医療に関してはセルフケアが基本であるから代替療法は不可欠である。
私は「仕事何やってるの?」と聞かれて「エサレンマッサージ」と答えていたが、
普段なら説明が必要なところ、エコビレッジ内ではほとんどの人たちが
即座に理解してくれた。
住人たちは代替療法への関心も高く、
ヘルスケアのワークショップを行っているエコビレッジも多い。

また、エコな暮らしという同じ目的を持っていても、
意見の食い違いや対立も起こってくるが、
解決に向かって話し合うことをコミュニティメンバーは了解している。
コミュニティによっては、そうしたメンタル面の成長にも重きを置き
頻繁に自己成長のワークショップを行うところもある。
フィンドホーンはその代表的な例だ。

自然や人間同士の繋がりを取り戻していくのが
サスティナブルコミュニティの核であり、
世界各地のエコビレッジは、繋がりが絶たれることによって起きている
環境問題や医療、教育、福祉問題の解決のビジョンを示してくれる
(「エコビレッジの3つの側面」参照)。

繋がりを取り戻すことや地球を癒すことは、
エコビレッジにいなくても意識の変化次第で
日常の中で実践できることがあるはず。
エコビレッジの持つビジョン、
そして、エコロジカルメディスンの精神を自分の生き方のなかに
浸透させていけたらと思っている。

エコビレッジの3つの側面
1、社会・コミュニティ
・自分以外の人を認め、関わりを持つこと。
・共有の資源を分かち合い、お互いに手を差し伸べること
・ホリスティックで、予防的な健康法を重視すること・・・など
2、エコロジー
・コミュニティのバイオリージョン(生命地域)の中で、できるだけ多くの作物を栽培すること
・その地域でのオーガニックな食料の生産を援助すること
・村に根ざした再生可能なエネルギーシステムを使うこと・・・など
3、文化/精神
・創造力、芸術的な表現、文化活動、行事やお祝いを分かち合う
・コミュニティが結束し、互いに支え合っているという感覚
・いろいろな方法で示される精神性を尊重し、支持する
・問題が起きた時にうまく対応し柔軟であること・・・など

(全文はグローバルエコビレッジネットワークをご覧ください)

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