言の葉 2014-01-07 09:53:48 | 今日子詩集 「言の葉」 冷たい木枯らしに 一気に撒き散らされた ひとつひとつの言葉 丁寧に 根気よく拾い上げて そっと繋ぎ合せる 掌に取り上げると 微かな温もりが感じられる 耳を近づけると 言霊が囁く・・・・ 本当の心の言葉を 聞き漏らしたくなくて 裏側に潜む情感を 確かに感じ取りたくて 私は いつしか深く深く 落ち葉が積み重なる社の奥へと 迷い込んでいく 無造作に そして反省もなく あなたは投げ捨ててゆく 言の葉の暴力として・・・
あく抜き 2014-01-07 09:39:53 | 自遊人マサル詩集 「あく抜き」 人生の あく抜きは何 38年間の あく抜きは何 自分の あく抜きは何 山菜の蕨には 灰があり 生筍には 糠がある ラッキョウには 塩水が有る ネクタイを外し 毎日が日曜日 朝のウォーキング 孫との遊び 友との 目的のない旅 自分の足で行く 温泉周り 寺社 仏閣 札所巡り 人生最大の あく抜きであろう 誰かが タオルを投げるまで
顔 2014-01-07 09:29:52 | のりひと詩集 「顔」 顔にはいくつもの不思議がある ひたっと空気を鎮める瞳は 遠近に揺れ 何を吸い込んでいる 光っている瞳の無限の広がりは どこを向いている たとえば 微笑みを浮かべる 頬の色彩はふんわりと空気を分ける 花の輝きに似ている 一メートル隔ててみた相手の顔の構図は 巧妙に均衡を保ってゆるぎない しっかり地に足をつけた口元は 今にも話し出しそうに浮き出ている 顔はその人を表していると同時に 人と人を繋いでいる 大切な信頼の橋
臆病風 2014-01-07 09:20:23 | 佐藤もも詩集 [ 臆病風」 思いっきりなんて どんな時にでるのかな 誰かに 染められる あなたは 嫌い けれど あなたを見れば 眩しすぎる 特別の感情 最近押し寄せてきているのに まだ 強風になれない 臆病風