Sly And Family Stoneの"Stand!"、最近最新リマスターによる紙ジャケ再発などあらためて、注目されている様だが、1969年にスライがこうしたアルバムを出していることはすごい。 スライを知ったのは、やはりウッドストック、I Want Take You Higher、みんなこの曲で衝撃を受けたと思う。アルバムStand!には標題同名曲やI Want Take You Higher、Sing A Simple Song,Everyday People,Sex Machine,You Can Make It If You Try、など新しいアイデアに溢れた音楽と強いメッセージが込められている。
"Jamming With Edward!" Nicky Hopkins,Ry Cooder,Mick Jagger,Bill Wyman,Chalie Watts,アルバムは、キースが帰ったあとのスタジオで、ジャムセッションを行った様子を録音したもの。エルモア・ジェイムスの原曲のIt Hurt Me Too,ライ・クーダーの素晴らしいスライドが聴ける。1969年5月録音、まさに「Let It Bleed」が1969年春から夏の録音なので重なっている。レット・イット・ブリードの下敷きになっていることが容易に想像できる。
"Idlewild South"The Allman Brothers Band,オールマン・ブラザース・バンドはデュアンがウエストコーストに居た、グレッグを呼んで、1969年春6人のメンバーで誕生。ライブアルバムのAt Fillmore Eastも勿論良いが、このアルバムも名盤です。Don't Keep Wonderin',In Memory Of Erizabeth Reed,Hoochie Coochie Man,ブルースやカントリー、サザンロックと言われる要素を持ちながら、ツインドラム、スライドギターでうねるリズム重いリズムで迫ってくる。
ライ・クーダの新しいアルバムは前作に続きノンサッチからリリース。放浪する"赤い"猫「バディ」とレフティ・マウス、トム・トード牧師たちの17章の物語。不況や赤狩りといった過ぎし時代のアメリカの物語。ライ・クーダーのルーツ音楽とも言えるよう、マイク&ピート・シーガー、ジム・ケルトナー、ヴァン・ダイク・パークスなど昔からの仲間、息子のホアキム・クーダーも参加している。アメリカの過去の物語のようだが、まさに今への警告「クランは別の形をしてあれやこれやを仕切っている…普通の人と変わらなく見えるところ…白装束でないところだけ」 。トム・トード牧師はスタイン・ベックの怒りの葡萄の主人公トム・ジョード だと言われている。怒りの葡萄のトム・ジョードは刑務所で4年服役する。仮釈放で帰宅してみると、3年にも渡って吹き荒れた大砂塵が農耕地をすっかり砂で埋め尽くしていた。そしてそこで働いていた ジョード 一家も他の地に追い立てられ、社会意識が芽生えていく…。ライ・クーダーのショートストーリーはそんな時代を重ねて、強く印象付ける。音楽の確かさがまた凄い。フォーク、ブルーグラス、ブルースといった感じだが、労働歌、メッセージソングといった方がいいかも知れない。
今年も開催、ジャパンブルース&ソウルカーニバル毎年、感動のライブを繰り広げてくれます。楽しみです。
ジャパンボトムライン 名古屋
7月19日(木) open 6:00p.m start 7:00p.m
JAPAN BLUES & SOUL CARNIVAL '07
出演:ココ・テイラー/ローリー・ベル/
吾妻光良&スウィンギン・バッパーズ/マダムギター長見順
7月22日(日)開場15:00/開演15:45
日比谷野外音楽堂
今回のグラミー賞は、まさにディクシー・チックスが主役でしたね。主要4部門のうち3部門での受賞、ノミネート5部門全てでの受賞というパーフェクト受賞でした。2003年のロンドン公演での、ナタリー・メイズが同郷のブッシュに対して言った言葉から、ボイコット運動や脅迫に曝されながらも、自分達の意思を決して枉げようとせず。3年後でも…いい子になんかなれない、撤回する気になれない、今もめちゃくちゃ怒りまくっている、と歌う、この怒りと誇り、凄いなぁって思う。リック・ルービンのプロデュースも良い、レッチリ、トムペティ、ジョン・メイヤー、ケヴ・モーなどバックも良い。