5年前に書いた記事
SMAPが解散する。
特別にファンというわけではない私でも
事実上の最後の舞台となった「SMAP×SMAP」最終回を見ながら
言葉にできない想いがこみ上げてきた。
「ロス」じゃない。
でも「喪失感」という言葉はなんとなくはまるような。
(単にカタカナ語が嫌いなだけか)
高校生の姪っこは「SMAPってどこがいいの?」
なんて言っていて、軽くショックを受けてしまったけど、
思えば彼女が生まれる前から活動していたグループ。
彼女から見ればSMAPもおじさんなのかしら。
SMAPデビュー時に高校生だった私にしても
はまるにはちょっと遅い感じがあって、
やはり今30代くらいの人がドンピシャなんだと思う。
それでもやっぱり、
今年の騒動は私にとってもかなりショッキングな出来事だった。
1月に突如降って沸いた(ように感じられた)解散疑惑。
それは「SMAP×SMAP」で放送された謝罪をもって終結した。
と、されていた。
でもきっと、あの時に何かが終わってしまったんだと思う。
少なくとも私は、それまでのように彼らを見られなくなった。
「SMAP×SMAP」だけじゃなく、テレビで見かけるたびに
「あの疑惑はどうなったんだろうか」と、
余計な事を考えるようになってしまった。
アイドルはキラキラしたもの。
というとちょっとこっぱずかしいけど、
やっぱり純粋に笑顔にさせてくれる存在であってほしい。
虚構でも何でもいいから。
物事にはすべて終わりがある。
それはわかってはいたけれど、
終わることが悲しいのではなく、
こんな形で終わることにモヤモヤが残ってしまうんだと思う。
解散の原因はいろいろな憶測が飛び交っているけれど
真実が誰かと誰かの不仲だとしても、
事務所のゴタゴタに巻き込まれた結果だとしても
なんらかの「表向きの理由」をでっち上げてでも
彼らの口から説明してほしかった。
チェッカーズの解散理由はフミヤと高杢の確執だと言われている。
解散前にその事実が明らかになっていたのか、覚えていない。
でも彼らはその時までに何度も音楽番組に出演していた。
「解散するんですってね」「そうなんです」
という会話が交わされていた。
「ぼくたち解散する事になりました。ごめんなさい」
「解散後はそれぞれこういう活動をします」
という言葉が聞けていたら。
放送の間、「これって本当なのかな?」
と思い続けて、最後の曲が終わって幕が下りるときになっても
ここで「はいカットー!」とか声がかかって
「実は解散しません!」って言わないかな?って思ってしまった。
「SMAP×SMAP」でのコメントが一切なかったことによって
視聴者は、そして彼らはその機会を失ってしまった。
何十年後に暴露話をしたって遅い。
この喪失感は何にも代えられない。
ただ何かがなくなったという気持ちを抱えていくだけ。