久しぶりに Pidora をアップデートしてみます。
前回アップデートしたらリブートできなくなったので、再挑戦の意味もあります。表示は若干修正してあります。
# yum update
..................
==================================================
Package Arch Version Repository Size
==================================================
Installing:
raspberrypi-kernel armv6hl 3.6.11-12.20130920git966efc7.rpfr18
pidora-rpfr-updates 12 M
Updating:
pidora-release noarch 18-7.rpfr18 pidora-rpfr-updates 25 k
raspberrypi-kernel-headers armv6hl 3.6.11-12.20130920git966efc7.rpfr18
pidora-rpfr-updates 778 k
raspberrypi-vc-demo-source armv6hl 20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
pidora-rpfr-updates 30 M
raspberrypi-vc-firmware armv6hl 20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
pidora-rpfr-updates 2.9 M
raspberrypi-vc-libs armv6hl 20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
pidora-rpfr-updates 217 k
raspberrypi-vc-libs-devel armv6hl 20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
pidora-rpfr-updates 235 k
raspberrypi-vc-static armv6hl 20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
pidora-rpfr-updates 152 k
raspberrypi-vc-utils armv6hl 20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
pidora-rpfr-updates 112 k
Transaction Summary
=================================================
Install 1 Package
Upgrade 8 Packages
Total download size: 47 M
Is this ok [y/N]:y
.........................................
Installed:
raspberrypi-kernel.armv6hl 0:3.6.11-12.20130920git966efc7.rpfr18
Updated:
pidora-release.noarch 0:18-7.rpfr18
raspberrypi-kernel-headers.armv6hl 0:3.6.11-12.20130920git966efc7.rpfr18
raspberrypi-vc-demo-source.armv6hl 0:20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
raspberrypi-vc-firmware.armv6hl 0:20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
raspberrypi-vc-libs.armv6hl 0:20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
raspberrypi-vc-libs-devel.armv6hl 0:20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
raspberrypi-vc-static.armv6hl 0:20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
raspberrypi-vc-utils.armv6hl 0:20130918gitfadc4cb-2.rpfr18
Complete!
#
ここでリブートしてみます。今回は無事に立ち上がりました。
前回問題となった3つのファイルは以下のようになっています。
# cd /boot
# ls -l bootcode.bin start.elf fixup.dat
-rwxr-xr-x 1 root root 17816 Sep 19 00:37 bootcode.bin
-rwxr-xr-x 1 root root 5749 Sep 19 00:37 fixup.dat
-rwxr-xr-x 1 root root 2498708 Sep 19 00:37 start.elf
#
前回、Pidora をアップデートしたら Raspberry Pi が起動できなくなった件ですが、結局動作が不安定なので /boot の3つのファイル
bootcode.bin
fixup.dat
start.elf
を古いものに戻して使っています。そのとき役に立った Raspberry Pi の5つの LED ランプの意味をまとめておきます。
ボードの端から次のようになります。
・ オレンジ 100Mbps :ネットワークが100Mbpsで接続されていれば ON
・ グリーン Link :ネットワークに接続されていれば ON
・ グリーン Full duplex :ネットワークの接続が full duplex なら ON
・ レッド Power :電源がつながっていれば ON
・ グリーン Card status :SDカードの読み込み、書き込み時に ON
通常は、Card status が付いたり消えたりして、他の4つが ON になっています。
Power が OFF なら電源が接続されていないことを示し、Power が点滅しているなら電源不良ですね。今回のトラブルの場合は、
「Power が ON 、Card status が ON のままで、しばらくすると OFF になって、ネットワーク関連の3つのLEDは OFF」
です。カーネルに制御が移ると、多数のファイルの読み込みが行われますので Card status が点滅するのが正常ですから、ブートコードが実行されていない状態でした。 ちなみに、現在のカーネルのバージョンは以下の通りです。(以下適当に改行してあります。)
# uname -a Linux raspi001 3.6.11 #1 PREEMPT Fri Jun 14 13:05:58 EDT 2013 armv6l armv6l armv6l GNU/Linux #
GPUのファームウェアのバージョンは次のコマンドで得られます。
# vcgencmd version Jun 6 2013 18:33:28 Copyright (c) 2012 Broadcom version e6f0abde032163069972925f175c4a3a5617d46d (clean) (release) #
ついでに、 /boot/config.txt の中の gpu_mem という設定について調べてみました。これは、512M の RAM の内、GPUにどれぐらいメモリを割り振るかを指定するものです。デフォルトは、
gpu_mem=64
です。メモリ量は以下のようになります。
# free total used free shared buffers cached Mem: 446672 86780 359892 0 9928 42332 -/+ buffers/cache: 34520 412152 Swap: 524284 0 524284
早速試してみます。まず、
gpu_mem=16
を /boot/config.txt に追加してリブートしたところ、
「Power が ON 、Card status が3回点滅を繰り返す」
のような状態になってブートできませんでした。このように、Card status の点滅回数もトラブル時には調べると良いようです。
メモリ割り当てが少ないようなので、GPU のメモリ割り当てを倍の 32M にします。
gpu_mem=32
これは、ブートできて、メモリ量は 32M 増えています。
# free total used free shared buffers cached Mem: 479184 86944 392240 0 9936 42348 -/+ buffers/cache: 34660 444524 Swap: 524284 0 524284
ちなみに、モニターをつないで利用している場合で、もう少し速くしたい場合は、
gpu_mem=128
のようにすると良いようです。この場合のメモリ量は以下のようになります。
# free total used free shared buffers cached Mem: 381648 86740 294908 0 9944 42312 -/+ buffers/cache: 34484 347164 Swap: 524284 0 524284 #
というわけで、ここでは gpu_mem=32 を使用することにします。
ちょっと用があって、Raspberry Pi にさわれませんでした。久しぶりにログインして、再びアップデートしてみました。表示は適当に改行してあります。
# yum update .............................. ======================================================= Package Arch Version Repository Size ======================================================= Updating: raspberrypi-vc-demo-source armv6hl 20130711gitba8059e-3.rpfr18 pidora-rpfr-updates 30 M raspberrypi-vc-firmware armv6hl 20130711gitba8059e-3.rpfr18 pidora-rpfr-updates 1.4 M raspberrypi-vc-libs armv6hl 20130711gitba8059e-3.rpfr18 pidora-rpfr-updates 217 k raspberrypi-vc-libs-devel armv6hl 20130711gitba8059e-3.rpfr18 pidora-rpfr-updates 234 k raspberrypi-vc-static armv6hl 20130711gitba8059e-3.rpfr18 pidora-rpfr-updates 152 k raspberrypi-vc-utils armv6hl 20130711gitba8059e-3.rpfr18 pidora-rpfr-updates 111 k Transaction Summary ======================================================= Upgrade 6 Packages Total download size: 32 M Is this ok [y/N]: y ......................................................... Complete! #
6つのアップデートを適用してリブートしたところ、左から4番目の赤いランプが付くだけで、ネットワークの左から3つのランプがつきません。あわてて、ディスプレイ、キーボードをつないで立ち上げたところ何も表示されません。別のカードでは正常に動作するので、このアップデートで何らかの障害が起こったと思われます。
調べるための準備をします。正常に動作する別のカードでブートするときに、電源付きのUSBハブを付けて、USBカードリーダーをつなぎました。Pidora が正常に立ち上がってから、立ち上がらないSDカードを挿入します。dmesg コマンドなどで確認できますが、ここでは /dev/sdd として認識されました。早速マウントします。
# mount /dev/sdd2 /mnt # mount /dev/sdd1 /mnt/boot
画面が何も表示されないので、カーネルに制御が渡る前のトラブルと考えて、/mnt/bootの中身を調べてみ ます。 2013.07.11 の日付の、以下の3つのファイルが問題のようです。
boot/bootcode.bin boot/start.elf boot/fixup.dat
# yum provides /boot/bootcode.bin /boot/start.elf /boot/fixup.dat
で、調べてみますと、いずれも、raspberrypi-vc-firmware のアップデートで修正されています。
# yum info raspberrypi-vc-firmware ...................... Summary : GPU firmware for the Raspberry Pi computer ...................... Description : This package contains the GPU firmware for the Raspberry Pi : BCM2835 SOC including the kernel bootloader. # # rpm -ql raspberrypi-vc-firmware /boot/bootcode.bin /boot/fixup.dat /boot/start.elf /usr/share/doc/raspberrypi-vc-firmware-20130711gitba8059e /usr/share/doc/raspberrypi-vc-firmware-20130711gitba8059e/LICENCE.broadcom #
つまり、Raspberry Pi のGPUファームウェアの3つのファイルが原因のようです。仕方が無いので、3つのファイルを別のSDカードのものからコピーします。
# cp -R /boot/{bootcode.bin,start.elf,fixup.dat} /mnt/boot
これでリブートすると一応立ち上がりました。念のため、次のようにもう一度インストールします。
# yum reinstall raspberrypi-vc-firmware-20130711gitba8059e-3.rpfr18.armv6hl ........................... #
インストールされた3つのファイルをエラーになったものと比較すると同じでしたが、ここでリブートすると再起動されました。
しかし、もう一度同じように残りの5つを再インストールして、その後にもう一度 raspberrypi-vc-firmware を再インストールしてもリブートできませんでした。 つまり、3つのファイルが問題なのでは無く、このアップデートを6つ同時に行うと何故か3つのファイルがエラーになりブートできなくなるが、以前動いていたものを一度コピーしてブートしてから、raspberrypi-vc-firmware だけを改めて再インストールすると正常に起動できるようになるようです。
アップデート前に、ブート可能な予備のSDカードを作成して、/boot の中身をどこかに待避しておくことをお勧めします。
Pidora の設定が一応終わったので、いろいろ試していこうと思います。 まず、Raspberry Pi の浮動小数点演算の性能を見るために昔行った姫野ベンチを試してみます。比較のためにプログラムはその時のものを使います。Fortranコンパイラは標準ではインストールされていないのでインストールします。
# yum install gcc-gfortran.armv6hl ............. Installed: gcc-gfortran.armv6hl 0:4.7.2-2.fc17.a6 Dependency Installed: libgfortran.armv6hl 0:4.7.2-2.fc17.a6 Complete! # which gfortran /usr/bin/gfortran
早速プログラムをコンパイルしてみます。
$ gfortran -O3 himenoBMTxp.f90 himenoBMTxp.f90:131.7: pause 1 Warning: Deleted feature: PAUSE statement at (1) $
コンパイルできました。これを実行してみます。
$ ./a.out Select Grid-size: Grid-size= XS (64x32x32) S (128x64x64) M (256x128x128) L (512x256x256) XL (1024x512x512) XS mimax= 65 mjmax= 33 mkmax= 33 imax= 64 jmax= 32 kmax= 32 Time measurement accuracy : .10000E-02 Start rehearsal measurement process. Measure the performance in 3 times. MFLOPS: 36.0227814 time(s): 0.15800000000000000 6.22747932E-03 Now, start the actual measurement process. The loop will be excuted in 1139 times. This will take about one minute. Wait for a while. Loop executed for 1139 times Gosa : 3.48486265E-06 MFLOPS: 36.3105049 time(s): 59.512000000000000 Score based on Pentium III 600MHz : 0.438320935 PAUSE To resume execution, type go. Other input will terminate the job. go RESUMED $
S も試してみます。
$ ./a.out Select Grid-size: Grid-size= XS (64x32x32) S (128x64x64) M (256x128x128) L (512x256x256) XL (1024x512x512) S mimax= 129 mjmax= 65 mkmax= 65 imax= 128 jmax= 64 kmax= 64 Time measurement accuracy : .10000E-02 Start rehearsal measurement process. Measure the performance in 3 times. MFLOPS: 36.3792992 time(s): 1.3580000000000001 3.28862783E-03 Now, start the actual measurement process. The loop will be excuted in 132 times. This will take about one minute. Wait for a while. Loop executed for 132 times Gosa : 1.96013972E-03 MFLOPS: 36.4830971 time(s): 59.582000000000001 Score based on Pentium III 600MHz : 0.440404385 PAUSE To resume execution, type go. Other input will terminate the job. go RESUMED $
Fortranプログラムの結果は残念なもので、浮動小数点演算は遅いようです。しかし、Raspberry Pi にとっては Fortran プログラムをコンパイルできて動作したということで満足です。
# ntpdate プロバイダ提供のntpサーバ名
ntpd を動かしたいところですが、頻繁にブートするので、ここではブート時だけ ntpdate を実行することにします。
/etc/sysconfig/ntpdate を次のように修正しました。(後で分かりますがこの修正は不要です。)
OPTIONS="-p 2”
RETRIES=2
SYNC_HWCLOCK=yes
ここではNTPサーバ名の指定は無く、別のところで行っているようです。
ブート時に ntpdate を実行するために systemctl で enable にします。
# systemctl enable ntpdate.service
ln -s '/usr/lib/systemd/system/ntpdate.service' '/etc/systemd/system/multi-user.target.wants/ntpdate.service'
#
これでリブートして /var/log/messages を見ると、ntpdate-wrapper というものが実行されているようです。これは、
/usr/libexec/ntpdate-wrapper
です。中身を見ますと、/etc/ntp/step-tickers で指定されたものか、 /etc/ntp.conf の server 行と peer 行で指定されているサーバのうち、127.127.1.0 を除いたものをサーバとして使うようです。また SYNC_HWCLOCK=yes にすると、hwclock を実行するようです。しかし、
# /sbin/hwclock --systohc
hwclock: Cannot access the Hardware Clock via any known method.
hwclock: Use the --debug option to see the details of our search for an access method.
#
のようにエラーになるので、Raspberry Pi でこの設定は無効です。(/dev/rtc が無いので)
というわけで、ブート時に 自分で指定した ntpサーバを指定して ntpdate を実行するためには、 /etc/sysconfig/ntpdate は修正せずに、/etc/ntp/step-tickers を修正するか、すべてコメントにして、/etc/ntp/ntp.conf を新たに作成します。/usr/libexec/ntpdate-wrapper によれば /etc/ntp/step-tickers の#で始まる行は無視されますので、次のように修正します。
#cat /etc/ntp/step-tickers
# List of servers used for initial synchronization.
# 0.fedora.pool.ntp.org
プロバイダの提供するNTPサーバ
........
#
リブートして、/var/log/messages を確かめますと、
Jul 23 ..:..:.. raspi ntpdate[...]: step time server .................
のようになってうまくいきました。
次はアップデートを試してみます。
# yum update
..................................
Updating:
pidora-logos noarch .................
pidora-release noarch .................
raspberrypi-headless armv6hl .................
raspberrypi-vc-demo-source armv6hl .................
raspberrypi-vc-firmware armv6hl .................
raspberrypi-vc-libs armv6hl .................
raspberrypi-vc-libs-devel armv6hl .................
raspberrypi-vc-static armv6hl .................
raspberrypi-vc-utils armv6hl .................
Transaction Summary
====================================================
Install 2 Packages
Upgrade 9 Packages
Total download size: 46 M
Is this ok [y/N]: y
.....................................................
Complete!
#
普通の Fedora と変わりないですね。
おもちゃのような Raspberry Pi ですが、ネットワークに接続すれば他のコンピュータと区別は付かないわけですから、こうしたアップデートは怠らないようにしたいものです。
このまま利用してもよいのですが、coLiunx の代替として考えた場合、そもそもディスプレイは不要で、ssh でログインできればOKです。こうすれば、本体にネットワークケーブルと電源ケーブルだけ繋げば使うことができます。早速その設定をします。Fedora14 から急に Pidora18(Fedora18) に変えた結果、設定が大きく変わったのでここで一応まとめておきます。
最初に X window のサーバを動作させないために runlebel 5 から runlebel 3 に変更します。従来の init の代わりに systemd が動作していますので以下のようにします。
# cd /etc/systemd/system # rm default.target # ln -s /lib/systemd/system/multi-user.target default.target
さらに、IPアドレスを固定します。 ここは従来通り /etc/sysconfig/networking-scripts/ifcfg-eth0 を修正すればOKです。例えば、192.168.1.101/24 で、ゲートウェイが 192.168.1.1 だとすれば、
IPADDR=192.168.1.101
NETMASK=255.255.255.0
NETWORK=192.168.1.0
BROADCAST=192.168.1.255
GATEWAY=192.168.1.1
DNS1=ネームサーバのIPアドレス
DNS2=2つめのネームサーバのIPアドレス
を追加して、
ONBOOT=yes
# BOOTPROTO=dhcp
のようにdhcpを抑制します。これで、リブートすると NetworkManager によって、/etc/resolv.conf が自動的に修正されます。 ホスト名は、/etc/hostname を修正します。ついでに /etc/hosts も修正します。例えば、次のようになります。
# cat /etc/hostname
raspi
#
# cat /etc/hosts
127.0.0.1 localhost localhost.localdomain raspi.local
192.168.1.101 raspi
(以下省略)
#
のように修正しました。
ssh は最初から sshd が動作しており利用可能です。インターネットに直接接続するような場合は、rootでログイン出来ないようにしておきます。
/etc/ssh/sshd_config の中の
#PermitRootLogin yes
を、
PermitRootLogin no
にします。
ここでシャットダウンして、ネットワークケーブル以外の全てのケーブルをはずして、再度電源を入れますと、ボードに付いている5つのランプの左から4つが点灯します。これで準備完了です。さすがに X Windows を止めて runlevel 3 にすると立ち上がりが coLinux 並に速いです。
ランプは、ボードの横から見て左から、黄、緑、緑、赤、緑 ですが、動作中は、左から4つが点灯し、一番右がついたり消えたりですが、shutdown すると、最終的に左から4番目の赤ランプだけが点灯します。この状態で電源ケーブルを抜いても安全だと思います。またネットワークケーブルが外れると、左の3つのランプが消えます。モニタをつながない場合これらは覚えておくとよいかと思います。
これで coLinux と同様に、Windows から Tera Term 等でログイン出来るようになりました。
というわけで、今後このブログでは coLinux の代わりに、Raspberry Pi Model B で動作する Pidora 18 で実際に動作させた事を中心に記事を書いていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
本体にキーボード、マウス、ネットワークケーブル、HDMIケーブルにテレビまたはディスプレイを繋いで電源を入れておき、SDカードを差し込んでから本体と電源ケーブルを繋ぎます。(HDMIを使うかどうかは自動認識するようなのでモニタの電源が入っていないと後から電源をいれても全く表示されないようです。)すると画面に、
NOOBS v1.2.1 - Built: Jun 26 2013
というウィンドウが表示されます。一番下の Language を日本語にすると一部日本語で表示されます。この状態でインストールできるOSは、
Archlinux 、OpenELEC 、Pidora 、RISC OS 、RAspBMC 、 Raspbian[RECOMMENDED]
です。coLinuxでは、Fedora を使っていましたので、Pidoraをマウスでクリックして、メニューの「イメージの復元」をクリックすると、「確認」ウィンドウがでますから、「はい」をクリックすると、今のSDカードにイメージが書き込まれます。
書き込みが完了すると、「リストア完了」ウィンドウが表示されますので、「OK」をクリックします。するとリブートされて Pidora が動きます。
最初に、Welcome が表示されるので、順番に設定していきます。実はこの設定はあとから変更できるので、適当にやってOKです。ただしFilesystem Settings は、swap を作成するので重要です。
・「Forward」をクリックします。
・License Informationで、「Forward]をクリックします。
・Keyboard は、「Japanese]を選択して、「Forward]をクリックします。
・Create User は、root 以外で使用するユーザ名(Username)を指定します。Full Name: 、 Username: 、Password: 、 Confirm Password を書き込んで、「Forward]をクリックします。
・Root User Settings は、rootのパスワードを設定します。設定したら「Forward」をクリックします。
・Date and Time は、そのまま「Forward]をクリックします。
・Time Zone は、Asia の中からTokyoを選んで、「Forward」をクリックします。
・Filesystem Setting は、そのまま「Forward]をクリックします。
・System Settings は、Hostnameにホスト名を、Boot Type: は、coLinuxと同様にテキストベースで行うためにTextを選択したいところですが、今回は参考までにGraphical を選択しておきます。ここは後で修正します。Video Configurationは、一応日本でNTSCですから、
HDMI default, NTSC(Japna)fallback(Output to japanese composite video(NTSC-japan)if HDMI is not connected at boot.)
を選択しておきます。最後に「Finish」をクリックします。
すると再びリブートして、しばらく待っているとログイン画面がでます。このときのパスワード入力ではキーボード設定が問題になることがあるので最初の段階ではパスワードに英数字以外を使うとログイン出来なくて慌てることがあります。ログインすると、Panelウィンドウがでてくるので、「Use default config」をクリックします。これで通常画面が表示されて使えるようになります。キーボードがおかしい場合は、「Applications Menu」から、「Setting」の「Keyboard]をクリックします。「keyboard」画面から、「Layout]を選んで、「Use system defaults」のレ点をはずして、PC-98xx Series を選択しておきます。そして、Keyboard layoutから Japanese Japanese(OADG 109A)を選択しました。
このシステムではSDカード(8GB)は、/dev/mmcblk0 として認識されます。
# parted --list /dev/mmcblk0 Model: SD SA08G (sd/mmc) Disk /dev/mmcblk0: 7969MB Sector size (logical/physical): 512B/512B Partition Table: msdos Disk Flags: Number Start End Size Type File system Flags 1 1049kB 1263MB 1262MB primary fat32 lba 2 1267MB 7969MB 6702MB extended 5 1268MB 1320MB 52.4MB logical fat16 boot, lba 6 1321MB 7969MB 6648MB logical ext4 # df -T Filesystem Type 1K-blocks Used Available Use% Mounted on rootfs rootfs 6390888 2094016 3972300 35% / /dev/root ext4 6390888 2094016 3972300 35% / devtmpfs devtmpfs 223248 0 223248 0% /dev tmpfs tmpfs 223336 0 223336 0% /dev/shm tmpfs tmpfs 223336 900 222436 1% /run tmpfs tmpfs 223336 0 223336 0% /sys/fs/cgroup tmpfs tmpfs 223336 68 223268 1% /tmp /dev/mmcblk0p5 vfat 51082 17588 33494 35% /boot #
参考までにこのSDカードを後で、Windows で見ると、Linux のパーティション6は参照できず変更がないように見えます。書き込みは危なそうですが、参照だけはできます。FAT16 のパーティション5からブートするようです。
Pidora のインストール方法は、pidora-18-r1c.zip を使う方法もあります。その場合は、ダウンロードのページで解説されているとおり、ダウンロードしてSHA1のチェックサムを確認してから展開すると pidora-18-r1c.img が得られます。このファイルの md5のチェックサムも確認しておきましょう。そして、おすすめの Win32DiskImager をインストールして、SDカードにイメージをコピーすれば完了です。
この方法の場合、FAT16のパーティションが作成され、前述の初期設定終了後、こちらをWindowsで見ると、以下のようなファイルが入っています。
grub\splash.xpm.gz
lost+found\
bootcode.bin
cmdline.txt
config.txt
config.txt.hdmi_nooverscan
config.txt.hdmi_overscan
config.txt.ntsc_japan
config.txt.ntsc_northamerica
config.txt.pal
config.txt.pal_brazil
config-3.6.11-5.20130415git197d15b.rpfr18
fixup.dat
kernel.img
kernel-3.6.11-5.20130415git197d15b.rpfr18.img
start.elf
start.elf.desc
別の 16GB のSDカードで試した場合のパーティションは以下のようです。
# parted --list /dev/mmcblk0
Model: SD SU16G (sd/mmc)
Disk /dev/mmcblk0: 15.9GB
Sector size (logical/physical): 512B/512B
Partition Table: msdos
Disk Flags:
Number Start End Size Type File system Flags
1 1049kB 53.5MB 52.4MB primary fat16 boot, lba
2 53.5MB 15.9GB 15.9GB primary ext4
#
Windows で見えていたのは最初のパーティションで、やはり FAT16 のパーティション1からブートするようです。
coLinux を Windows7 Professional にインストールしようとしたところ、実行すると Windows ごとダウンしてうまく動作しません。最近 coLinux の更新が滞っているため当分使えない状況です。
代替案として、Windows Virtual PC を考えましたが、これだと将来 coLinux に戻れなくなる可能性があります。といって普通のPC等を使うとメモリが大きすぎて現状と大きく異なってしまいこれもよくありません。
ところが最近非常に安価なボード型のコンピュータ Raspberry Pi が入手可能になりました。Linuxが動作し、小さいし、メモリも 512MB と手頃で、SDカードを変えると別のシステムにすぐに変更できるなど便利そうです。とりあえず coLinux が復活するまでこちらを使うことにします。
購入は、通販の他、秋葉原等でも可能になりましたが、ハードに強くない場合は専用ケースも一緒に購入することをお勧めします。電源は携帯充電用のものが使えますが、5V 1000mA(添付資料によると、Model B は 700mA - 1200mA) の物を使うことにしました。実際のものはものすごく軽くて小さいのでこのへんも coLinux 的なかんじです。
さっそくSDカード(class 4 以上で4GB以上の容量)にOSをインストールします。
http://www.raspberrypi.org/downloads
の [ quick start guide ] のリンク先の pdfファイル(印刷する時には、1ページ目だけ「横」で印刷する必要があります。)の説明の通りに、作業を行います。
まずは、SD Association's Formatting Tool を入手します。(SDFormatter4exe.zip)
Windowsにインストールして、SDFormatter を実行します。
SDカードのドライブを選んで、「オプション設定」をクリック、「消去設定」を念のため「上書きフォーマット」にして、「論理サイズ調整」を「ON」にして、「OK」をクリック、元の画面で、「フォーマット」をクリックしてフォーマット行います。
先ほどのダウンロードページの、NOOBS_v1_2.zip をクリックしてファイル(ここでは、NOOBS_v1_2_1.zip ) をダウンロードします。SHA-1のチェックサムは必ずチェックしましょう。
展開するとこうなります。
images\
slides\ (インストール時に表示される画像ファイルが入っています。)
bootcode.bin
BUILD-DATA
recovery.cmdline
recovery.elf
recovery.img
recovery.rtf
RECOVERY_FILES_DO_NOT_EDIT
riscos-boot.bin
実際の各種OSのイメージファイルは、images\ の下に xz で圧縮されて入っています。これらのファイルを全て、先ほどフォーマットした、SDカードにコピーします。
これでSDカードの準備ができました。