[2022年以後] 世界とぼくらの時代

数々の賞に輝いた「淪落の人」は困難な状況下で香港映画人が創った

2018年の香港映画「淪落の人」をWOWOWが先週放映した。香港電影金像奨をはじめ数多くの賞に輝き、大阪アジアン映画祭、ウディネ・ファーイースト映画祭など国際的映画祭でも数多くの受賞をした作品。


事故で半身不随となり人生に絶望した中年男性と、フィリピン人の出稼ぎ家政婦の交流のドラマ。どのような困難な状況にあっても人は夢を求めるものだし、それなくして人は生きていけないのだと教えてくれる。
素晴らしい作品で胸が熱くなったが、主演の香港映画界の重鎮アンソニー・ウォンのインタヴュー記事を読むと、香港の困難な状況下で活動している彼らの姿が重なってさらに熱くなり、また悲痛な思いにもなる。


「冗談抜きで、映画界から干される=“封殺”されるだけではなく、本当に命の危険があるかもしれない」

ジャッキー・チェンは香港を弾圧する中国を支持する発言をして私を驚かせたが、アンソニー・ウォンは「雨傘革命」の民主化要求運動を支持したため諸々の圧力を受けながらこういっている。

「この廃墟の中から立ち上がった新人監督たちが、一から作り上げていこうとしている香港映画。今回の『淪落の人』のようにね。資金もマーケットの将来性もなく、あるのはたくさんの困難だけ。サクセスがあるかなんてわからない。ただ、彼ら彼女らは、自分たちの、香港人の物語を作ろうとしている。私はそこに大きな価値と意義を感じるんだ」

夢をあきらめなかった「淪落の人」の2人と諦めない香港の映画人たちが重なる。
習近平の弾圧はまだまだ続くだろうが、彼らを屈服させることはできない。彼らは素晴らしい香港映画を創るだろう。























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