[2022年以後] ぼくらの時代

「生きる LIVING」は美しく心に染みた

「生きる LIVING」は黒澤明監督の名作映画「生きる」を、ノーベル賞作家カズオ・イシグロの脚本によりイギリスでリメイクした作品。アカデミーで主演男優賞、脚色賞がノミネート。
無為な日々を送っていた市役所の初老の管理職の男。末期癌で余命半年と宣告されたことにより、それまでの人生を振りかえり生きる意味を考え見つけるハナシ。

モチーフは同じだが、黒澤明の「生きる」は戦後日本の貧しい世相、その中での市職員のひどい振るまいが印象的で。
カズオイシグロの「lIVING」はジェントルマンな、でも階級的な社会という世相の中で前向きに生きる女性が輝いていて。

そして1950年代のロンドンの舞台は、戦後の貧しい東京より私には近しく思えた。
主人公とかの女性への感情移入も大きかった。
この現代に生きる私にはそうだった。
「生きる」には心うたれたが怒りも残った。
「LIVING」はこの上なく美しく心に沁みた。

イシグロはなぜ黒澤明をリメイクしたのだろうか。こう語っている。
「私が『生きる』に強く惹かれたのは、自分自身にとっての勝利の感覚を持つことが大切だというメッセージです。それはとても質素なものかもしれませんが、少しだけ自分を超えることです。誰にも認識されないかもしれませんが、自分にとっては大切なことなのです」
















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