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本と音楽とねこと

【旧作】「主人」ということば【斜め読み】

福田真弓,1993,「主人」ということば──女からみた男の呼び方,明石書店.(12.16.2020)

 自分の配偶者のことを「主人」と呼ぶ女。だったら、おまえは「奴隷」なのか?
 「主人」という呼称に益があるとすれば、そう呼ばれた男がどういうバカだろうが、悪い気がしないのかもしれないこと、そう呼ぶ女としては、すべてを「主人」にゆだねて、自己決定のめんどうくささを回避し続けることができること、こんなところにあるのだろう。
 「主人」に家父長的な意味はないという意見もあるが、それは、言葉が関係のあり方、ひいては権力を構築するにいたることを考慮していない。
 「夫」というと、また「妻」というと、マヌケな響き、場違いな感じがあるというのはわかる。だったら、「家人」と呼べばよい。
 わたしは、自分のことを「主人」と呼ばれて平気な男、そう呼んで平然としている女の感覚が、まるで理解できない。

あなたは夫をどう呼んでいますか。主人、つれあい、亭主、パートナー…。「主人」ということばに対する多種多様な意見(各界39人のアプローチ)とその流行に秘められた歴史をさぐる興味深い試み。

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