適菜収,2023,安倍晋三の正体,祥伝社.(7.4.23)
「息を吐くように嘘をつく」を地で行く虚言癖、権力を私物化し悪用しても恥じぬ人格、知性も道徳感情も幼児レベル、安倍さん(笑)の所業を思い出して出てくるのはこのような人物形容であるが、このような人間が、「憲政史上最長」の長期政権を率いる総理大臣であったのだから、それを許した国民も、誹りを受けるのは当然だろう。
本書では、安倍さん(笑)の虚言の数々が克明に再現されているので、いちいち記録をとっていない者には助かる。
2022年7月8日、安倍晋三元首相が銃撃され、駆けつけた昭恵夫人に見守られる中で息を引き取った。
生前の安倍氏は、「日本を、取り戻す。」「アベノミクス」「地球儀を俯瞰する外交」「改憲」などを掲げて支持を集め、安倍政権は憲政史上最長(3188日)の長期政権となった。
一方で、モリカケサクラ問題をはじめとする、様々な疑惑が曖昧なまま決定された国葬の賛否をめぐる議論に、安倍氏の遺した分断の深さが見てとれる。
本書では、大衆社会の病理を観察し続ける著者が、検証可能な事実を基に安倍晋三という政治家、ひいては人間の本質を明らかにしていく。そこから見えてくるのは、安倍氏を支持し続けた私たちの社会の病だった――。
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