大学入試センター、文部科学省、そして試験を実施する国公立および私立大学が結託し、労働基準法に違反する試験監督用務を教職員に強いている問題は、日本私大教連の文科省への正式な抗議へと発展するかもしれない。(微力ながら、本日、わたしもその先鞭をつけてきたところだ。)
私立大学の理事長や事務局長ポストを文科官僚に供与している学校法人は、改組の認可がめっぽう早い。(わたしはこのことを前任校で何度も目にしてきた。)共通一次試験、センター試験の導入により、大学入試センターという一大天下り、利権の量産機関ができたことは、文科官僚にとって冥利に尽きるものだろう。
そして、基礎学力達成度テストの導入は、文部官僚の利権をさらに拡充することになる。金銭をむしり取られるのは、受験生の親である。
センター試験廃止 文科官僚の焼け太り策だ 受験料収入3倍、天下り先も増える (日刊ゲンダイ)
これ以上、文部官僚の利権漁りを放置しておけば、この国の教育水準は堕していく一方だろう。
もっとも、文科官僚の利権あさりはまだかわいい方で、経済産業省の原発利権、防衛省の武器輸出利権、そして厚労省の年金利権(かつてはホテル、コンサートホールの新設と運営、現在はGPIFの運用)等、血税を私物化し自らの家産にするばかりか、環境を破壊しいのちを損壊するその業の深さは、計り知れない。
キャリア官僚に「全体の奉仕者」(日本国憲法15条2項)としての自覚などない。あるのは、東大法学部卒という学歴からくる薄っぺらなエリート意識だけであって、東大法学部卒でなければ人にあらず、愚かなノンエリートの国民なんざ、自分たち、真の選良の思うがまま、搾取できるだけ実際に収奪する奴隷でしかない。
中国の科挙に由来する、大学入試制度とキャリア官僚の任用制度は、儒教的世界観の中で、度しがたい身分序列をつくり出し、キャリア官僚はその頂点に君臨してきた。カレル・ヴァン・ウォルフレンは日本型官僚制の弊害を正しく指摘したが、その重要性がマスコミでとりあげられることはついぞなく、小沢一郎は官僚制の岩盤を崩そうとしたが検察官僚の権力によりものの見事に潰された。キャリア官僚と結託して利権を貪る安倍晋三や麻生太郎は、官僚からすれば馬鹿の極ではあるが、馬鹿とはさみは使いよう、というところなのだろう。
わたしたちは、対峙するべき敵の正体を知り、あらゆる手管を弄してその敵を殲滅しなければならない。
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