待合室にて

昨日は母の白内障の手術でした

術前３日間は家で朝昼夕夜の４回の点眼（抗菌剤）
手術日は一時間前から瞳孔を開くための点眼
視力が落ちているので早めに病院へ行き待合室でしました
一時より手術の予定でしたが・・
待ってると次々と患者さんが来ます
この日は５人が予定されていたようです
一番に来ていたのですが手術の順番は最後・・
母は時間がかかるかも・・と言われていたので最後だったのでしょう

次々と終わって出てこられる患者さんを見送りながら私は待合室の雑誌を読み漁ります
週刊誌に始まりじゃらんの旅行雑誌　主婦のためのおしゃれ雑誌
そしてお正月のおせち料理まで・・
一通り見たい雑誌は終わり、最後に手に取ったのは「文芸春秋」
眼鏡を持ってないので迷いましたが何とか読めそうです



「涙が止まらない感動実話」などなど・・

そして一番興味深かった記事
「ボブ・ディランのスキヤキ」・・倉本一宏（国際日本文化センター教授）

面白いタイトルですよね

ボブディランはすき焼きが好きだったの？？
などと思いながら読みます

するとスキヤキは坂本九さんが歌われた「上を向いて歩こう」だったのですね

　この曲が作られたのは１９６１年７月　６２年にはヨーロッパで発売され
　イギリスでは「スキヤキ」　ベルギーやオランダでは「忘れえぬ芸者ベイビー」と改題された
　アメリカでは「スキヤキ」として６３年に発売され６月１５日にはビルボードのランキングで
　一位を獲得する大ヒットになった

この頃ボブディランはセカンドアルバムを発売してトップ争いをしていたようです

倉本氏は大学受験とボブディランの来日コンサート（１９７８年２月）が重なり
どちらに行こうかと迷うほどのファンだったそうです
実際は受験に行きコンサートには行けなかったのですが
２度目の来日（１９８６年）がありそれは喜んでいったようです

そこでボブディランが最後のほうで興奮しながら英語で話し　流れてきた曲が
「スキヤキ」・・
この時のコンサートがCDになりこのMCを解読してもらったところ・・
　「我々はこれからこの歌を演奏しようとしているこの歌はたくさんラジオで流れていた　
　　私はその時それがわれわれにたくさんのことを意味していたことを知ってる
　　私はとても歌詞を理解できなかった　しかしこの歌がチャートのトップになったことを覚えている
　　決してそれを忘れていない　歌詞の中のどれも記憶することができない　
　　我々はとにかくメロディーを演奏しようと思う」

このコンサートの前の年１９８５年８月１２日　坂本九さんは飛行機事故で亡くなっていたのです

追悼の意味だったのですね

この場にいたお客さんは感動したそうです

私も記憶を紐解きます

小学校の頃　朝いちばんに教室に行きオルガンで音を確認しながら弾いた曲
「上を向いて歩こう」でした
その頃の担任の先生が父にピアノを習わせたら？と言ってくれたそうです
それくらいオルガンが好きだったのです
私は１９５３年生まれ　この曲が流行ったのは１９６１年から・・なるほどですね

父にオルガンをねだったこともありましたがかなわず・・
娘たちには自分の夢を重ね、ピアノを習わせました
孫娘にもキーボードをプレゼントしたり・・

今でもまだできたらキーボードでも習いたい・・などと思っていたらようやく母が出てきました
現実に一気に戻りました


家を１１時半に出て帰りついたのは１６時半
待合室で結局４時間以上は時間をつぶしました
でも久しぶりに良い時間を過ごしました

最後におまけの画像です