粗茶淡飯

中国・台湾・日本のお茶に関する色々。執筆者・徳田志保。

昔話@鳳凰単叢①

2016-07-30 22:09:20 | 烏龍茶(中国茶・台湾茶)
国産紅茶の記事がようやく終わったので、今度はこちら…。↓




以前のブログに書いたもののリメイク版ですが、鳳凰単叢が中国農業文化遺産に認定されたことで、このお茶を巡る全ての条件、環境が激変しようとしている今、改めて当時(2001〜13年)聞いた話を、こちらでも残そうと思いました。これからこのお茶はドンドンよそ行きの姿を確立して行くことになると思います。

私は若くして北京に留学したこともあり、中国語(標準語)の日常会話には不自由しません。上海にも長期滞在したことがあるので、上海語やその周辺の方言(杭州、無錫、宜興の言葉など)もごく基本的なことは聞くだけなら何とかなります。

ところが…潮州語となるとちょっと事情が違います。潮州市内で使われる潮州語は少しだけわかるのですが、鳳凰単叢が作られている地域に入ると、言葉がまるで同じ潮州語とは思えない位違うように聞こえます。私自身の年齢が上がって学習意欲が低下しているせいかもしれませんが、恥ずかしながら15年もこの地域に通いながら、この地域の方言は未だにきちんと習得できていません。(お茶に関する単語位なら辛うじて何とかなりますが…。)

標準語の使用で周囲とのコミュニケーションに障害があまりないことも原因でしょうが、全く皮肉なものです。
近年になって、この地域の言葉が客家語の影響を強く受けていて、それが私の語学の習得を妨げている!?ということもわかりましたが…まぁ、言い訳にしかなりませんよね。(^^;ゞ

…ということで、前置きが長くなりましたが、それでも、色々な方法でコミュニケーションを取ってきたことで、鳳凰単叢というお茶を私自身が外部の人達よりは、多面的に見えていることは確かです。

近い関係にある茶友や、中国茶を勉強中の方々が私のブログに望むことも、地元のエッセンスや臨場感を伝えることにあると思いますので

「昔話@鳳凰単叢」

というテーマで
地元の言葉やその周辺地域の人達とのコミュニケーションからわかった情報を少しずつ書いてみたいと思います。

このシリーズで書くお話は2016年現在、70歳以上になっている方々の証言です。