粗茶淡飯

中国・台湾・日本のお茶に関する色々。執筆者・徳田志保。

最近の色々

2016-10-01 22:50:16 | 国産紅茶(和紅茶・日本茶)



最近は国産紅茶の拝見(テイスティング)を頼まれることが増えてきました。良茶は本当に稀で、ブルーになることも多いです。

でも、渡してくれる生産者さんもあることですし、やめられません。そして、感想を求められる訳なのですが…

例えば、形状がちぎれているお茶を見て、私は
「ちぎったのか?」それとも「ちぎれたのか?」
を見ます。

その一点だけからでも園地、摘採、製造…様々な事象が浮上し、多くの情報をキャッチすることができますので、製造当時の状況は見えてきます。
作り手と言葉を交わせば、その精度は更に高まります。

「美味しい」「美味しくない」「好き」「嫌い」が関係のない世界なのですが、どうしても目に見えない高く厚い壁があるようで、多くの人の視界を遮るようです。

非生産者がこの壁を超えたい場合は、とにかく製造現場の場数を踏み、感覚を養うことだと思います。頭でっかちにならないこと。
生産者の場合は…自身のお茶づくりを見直すしかないでしょうね。ユーザーにそこの判断の指針を求めるのは安易過ぎますし、危険です。

いずれにせよ、拝見はコツを掴むまでは手応えのない、暗中模索の日々が続きます。どれだけ続くかはあなた次第。長〜く長く続く可能性もあります。そしてようやくわかるようになっても、他者から褒められることはほとんどありません。

ただ只管我慢の学びになりますが、頑張ってやれますか?