Manabus Column

路地裏から尾根道を行く

山陰を行く

2019-11-22 | Weblog

 福岡から関門海峡を渡って(潜って)、国道191号線を北上する。

左手には日本海が広がり、右手には山陰の山々が連なる。

 

 

車もあまり走って無く信号も無いから、実に気持ちの良いドライブだ。

これが天気が悪かったりしたら雲泥の差だろう。

海と山とたまに集落があり、いちいち「あー良いところだなあ」とため息をつく。

 

名も無き海岸や入江が本当に美しい(もちろん実際は名前が有ると思うが)。

なんど釣りをしたいなと思った事か。

 

途中、単線の山陰本線を通り越したので、開けた場所で車両が来るのを待つ。

 

 

綺麗な風景をバックに赤い山陰本線がカタンコトンと通り過ぎて行った。

1日に数本しか走らないようで、次は何時なるのかも分からない。

 

 

辺りは畑になっており、農家の女性達の話し声が聞こえ、実に長閑な風景が広がっている。

 

黒井村と名前が面白かったので『黒井村駅』という駅舎に寄ってみた。

 

まあトンビが鳴いていてとにかく長閑なところであったが、いきなり頭上からトンビが2羽襲ってきた。

何事かと一瞬怯んだが、トンビ同士で喧嘩をしているようだった。

喧嘩と見えたが、どちらか1羽がまだ幼いトンビなのか2羽が地上に落ちたようだ。

 

するとカラスが2羽近づいてきて、なにやらトンビにちょっかいを出そうとしている。

どうなるのかと見ていたのだが、なんと垣根からノラ猫が出てきて4羽とも逃げてしまった。

ノラ猫は獲物が逃げてしまったのか、つまらなそうにまた垣根の影に戻って行った。

 

 

 

 

萩は明治維新で活躍した人達の出身の地だ。

夏ミカンの木が沢山植えられていて、気候的には暖かいのだろう。

その他ツワブキという黄色い花も咲いていて、この辺りのガードレールが黄色いのは、それらの黄色をイメージしてるようだ。

 

 

 

 

 

歴史的偉人を沢山を生み出した町なので、そこにある学校もなんだか高貴に感じる。

中で武道でもやっていそうなりっぱな木造の体育館では、バスケットボールの練習をしていた。

その生徒たちも、僕ら旅人にも挨拶してくるほどである。

 

 

高杉晋作や伊藤博文など、現代の日本を創った偉人達の先生が吉田松陰だ。

吉田松陰は先生の中の先生であり、その松下村塾も未だに残っている。

 

 

 

 

東京の三軒茶屋にも松陰神社があるが、以外にもこちらの方が創建されたのが新しい。

僕はおみくじとかあまり好きではないが、折角だからとおみくじを引いてみるとなんと大吉。

 

有難い吉田先生のお言葉が記されていて『臆病を吹っ飛ばしてただ一途に突き進め』とあるが、なんだかロック魂を感じた。

そんな言葉(メッセージ)に感化された生徒たちが倒幕に立ちあがり、日本の未来を築いていったのだろう。

 

 

 

 

 

近くに萩反射炉もあり、これもなんだか古くて良い。

地元の人は、神々しくて壊せなかったとあるが、たしかに畏怖を感じる。

 

 

 

 

山口県は、特に見るべきものは何もないという感じは否めなかったが、とんでもない。

都市部の様に開発が進んでないという事は、歴史的建造物がそのまま残っているという事だ。

 

なによりも自然がたくさん残っており、日本の原風景を感じさせる。

車で走っていたり、飛行機から見ると、やはり日本は山だらけだなあと思う。

 

逆にいえば、観光名所よりも、名も無き風景の方が頭の片隅に残っていたりする。

 

 

いずれにしても、天気が好天であったのがなにより。

 

夜に羽田空港に着くと、なんと巨大な空港なのだろうと。

東京タワーも遠くに見えるし、田舎から帰るとホントに東京は大都会だよなと毎度思う。

 

 

 

 



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