賢く・明るく・強く・別室

ボストン郊外の町から始まる二度目の海外生活

別れの日々

2011-06-10 17:28:46 | 医療
月曜日は、最後の精神科外来だった。
丁寧な紹介状を書いてもらっておしまいになった。

思えばこちらに来る前、実はあまりに病状が悪くて、日本の主治医は微妙に(はっきりとは言わないが)渡米を反対していた。
押し切ったのは、せっかくのチャンスだという思いと、娘に海外を経験させてやりたいという思いと、それから、前回ドイツに住んだ間に病状が回復し、その後薬を飲まなくて済むようになった(寛解)経験からであった。

最初の医師が「日本語で会話できたほうがいいから」というので紹介してくださったのが今の医師。二世の方である。
最初の診察で「一年あれば治りますよ」みたいな感じで自信たっぷりで、アメリカは違うなあと感心したものだ。

さっそく、抗うつ剤を変えてもらい、それから劇的に私はよくなった。
(もちろん、環境の変化が大きかったことも否定しない)
日本と環境が違うから(フォロー体制が万全のほうがいいから)という理由で、薬を減らすことはほとんどなかったものの、結果的には「見違えるほど」よくなった、と思う。

その医師との最後の診察だった。
医師は「本当に良くなりましたね」とおっしゃってくださって、私も心からお礼を言った。

こちらでの生活で私が直接関わった、数少ないアメリカ人との別れである。
本当に悲しいし、寂しいけれど、でも、こういう人たちに出会えたことをこれからは財産にしていこうと思った。




夫のクラスメートたちも、次々に帰国し、それぞれの仕事へ戻っていく。
学生時代は終わったのだ。

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