お別れのとき

BSモールトンが来て、今度は、ＨＯＮＤＡ　Mｏｎｋｅｙからの卒業です。



結婚する大分前ですから、もう１０年くらい前でしょうか、ノーマルのカタチが好きで、バイク屋さんの軒先に、僅か５１４Kmの走行距離のものが１４８０００円で売りに出されていたのを買ったんですね。　出会いから２分３０秒の即決でした。

もちろん、ローンですがね。

で、それ以来、乗るより見る方てな感じで、部屋の片隅に鎮座してました。
〝鎮座〟と言っても、カバーが掛けられ、多分、部屋保管お決まりの脱いだ洋服置き場になっていたんですが・・・



二年以上エンジン掛けていなかったんです。
お別れになるかもしれないってことで磨きを掛け、コックを開け、チョークをひねってキック。　４回目には、元気にエンジンが目覚めたのには、少々、３号の〝卒業〟の決意を鈍らせるのに充分でした。

ミニの時もそうでしたが、機械にも〝お別れ〟の挨拶って有るのかもしれませんね。

そんなこんなで業者さんが来て、古物商のあこぎに感じてしまう提示金額に、無駄な逡巡をしてはみたものの、個人売買の手間を考え手を打つことにしました。

最後に見たのは、トラックの荷台に載っている時でしたが、なるべく見ないようにしました。　保管されていた場所を見てみると寂しさが込み上げ、後悔の中、ポッカリ開いてしまった穴を埋める為、モールトンの乗り出しに出かけました。



まぁ、年間の経費だって知れたものですから持っていても良かったんですがね、ひとつの出会いがあれば、もうひとつは手放すことって、「たかが」といわれればその通りなんですが、心や気持ちの整理を上手にこなせるようになる為には必要な事だと思っています。

好きなのに別れるって辛いんですが、どこか甘酸っぱい感じ。

もう、忘れましたが、結婚前にこんな事が有ったかもしれません。