今年は例年になく強烈な台風や秋雨前線が活発で9月に入って晴天の日があまりない中、旅行中の3日間はそれに遭遇しないよう祈る気持ちで迎えた旅でした。
別府駅を午前6:05発と朝早い[特急にちりん]に乗り込み、小倉で今回のツアー客と合流、[新幹線のぞみ]で約2時間半で新大阪駅に到着。
新大阪では旅の楽しみひとつでもある駅弁を買い込んだ。私は[秋三昧の幕の内弁当]をゲット!!九州では中々おめにかかれないウニ・いくら・松茸の入った豪華弁当を手に[特急サンダーバード]に乗り込み、車中でビール片手に早々に流し込み、一路北陸入りする。
←気比神社
約1時間20分で福井県敦賀へ到着し、北陸の総鎮寺で松尾芭蕉も[奥の細道]で訪れた名所である[気比神社]で今回の旅の安全と会社の繁栄を祈願する。
その後[敦賀昆布館]~[福井コスモス公苑]を見学し、いよいよ日本屈指の景勝地(奇勝)として名高い[東尋坊]に到着である。
日本海の荒波が岩盤を浸食してできた芸術的な奇岩(輝石安山岩の柱状節理)が約1kmわたって続く、天然記念物にも指定されている断崖絶壁には、思わず立ち止まって絶句する程の迫力である。
[東尋坊]の由来は、その昔[平泉寺]という寺の僧兵の名前で、極悪非道の振舞いをしていた東尋坊は、この絶壁で酒盛りをし酔った果てに、他の僧兵から海に突き落とされ亡くなったのだが、その後49日間、東尋坊の無念により海は大荒れとなったという事です。その由来から[東尋坊]と呼ばれる様になったとの事。以前は投身自殺の名所などと呼ばれていたが、現在では大勢の観光客が訪れる様になり賑わってきて、自殺者もほとんどいなくなったとの事…良かった!良かった!!
感激の[東尋坊]を後に、バスは[月うさぎの里]へ。かわいいたくさんのウサギに癒されたあと、加賀温泉郷の一泊目のホテルに到着したのは、午後7:30であった。初日のバスの走行距離は約230km バックを部屋に置き、早々に、大好きな温泉へ直行する。露天風呂でしっかりと汗をかいて疲れを癒し、いよいよ旅のメインイベントの夕食である。日本海で獲れた新鮮な魚介類、富山牛など美味しい料理に舌づつみ!北陸の最高のお米で造った名酒を堪能し、旅ならではの至極のひとときを過ごしたのであった。
2日目も又、長距離のバス移動となる為、午前7:30ホテル発となった。
←サンドアート
まず向かったのは[千里浜なぎさドライブウェイ]である。日本で唯一、砂浜を何kmも車窓から日本海を眺めながらドライブできるという爽快な名所である。途中のドライブインにあるキャラクターのサンドアートもみごとでした。
←白米千枚田
輪島塗で有名な[輪島の朝市(日本三大朝市)]をのんびりと見学し、漆器工房を見学、芸術的な職人の技に感銘を受け、世界農業遺産である[白米千枚田]を見学し、薬大国富山の老舗店[池田屋安兵衛商店]を訪ねる。日本薬発祥の地といわれる富山界隈には、老舗の薬店が軒を連ねている。店内に入るとプーンと薬草の匂いが漂ってくる。私は昨晩ちょっと飲みすぎたので、こそっと胃薬を求め、胃を落ち着かせた。
またまた2日目の夕げの楽しみである。ホテル到着後、ツアー客全員でホテルに程近い寿司処へと足を運ぶ。小じんまりと寿司処ではあるが、1Fのカウンターと小上がり、2Fの座敷へと分かれて着席すると、33名でほぼ満席となった。富山寿司は有名で、日本海にある富山港で水揚げされた新鮮な魚介類を提供してくれる。寿司だけでは物足らず、海の幸の焼き物や煮つけも追加し舌づつみを打った。ここでも地元の名酒を堪能することはもちろん忘れてはいなかった。結局最後まで宵に興じていたのは私と連れの二人のみであった。
いよいよ最終日となった。ツアー会社の配慮からか、JR富山駅から平成27年に開業した[北陸新幹線]に乗車した。ゴージャスな車内、静かな乗り心地、しばし時速300kmの世界を満喫した時間であった。
←北陸新幹線
新高岡駅で下車し、日本三大大仏の一つである[高岡大仏]へ参拝した。三大大仏の中で最も男前といわれるだけあり、神々しい精悍な顔立ちの大仏様であった。大仏様には皆さんの健康と会社の繁栄をお願いした。
←高岡大仏 ←ガイドさんと
その後、道の駅[万葉の里]に立ち寄り、いよいよ期待のユネスコ世界遺産にも登録された、[五箇山の合掌造りの集落]へ到着である。富山県の南西端に位置するこの山里は、昔と変わらない小川の流や、田んぼのあぜ道、合掌造りの家々、素朴でこじんまりとした日本の原風景そのものであった。
家々を見学し当時の生活様式にふれ、童心の頃の田舎風景がよみがえるようであった。集落の中心にあった茶店で休憩し、地域で昔ながら愛されてきた[五平餅]をほおばる。甘く香ばしい串に刺した餅は素朴さを感じさせ、ここでも大好きなビールで流し込む。
後ろ髪を引かれる思いで五箇山を後にし、バスは一路金沢市内の中心部に位置する[兼六園]に到着した。この公園は言わずと知れた水戸偕楽園・岡山後楽園と並ぶ日本三大名園の一つである。江戸時代の代表的大名庭園として加賀歴代藩主により長い歳月をかけて造られた庭園である。
ガイドさんの説明を受けながら庭園を回遊する事40分。その作庭のみごとさに感嘆し、さすが日本三大庭園という想いであった。
素晴らしい[兼六園]を後に最終目的地である金沢の人気観光スポットである[東茶屋樹]の散策である。石畳のの道の両側に紅格子のお茶屋が並び江戸時代の雰囲気を残した重要伝統建造物群保存地域にも指定されている。外国人観光客も多く、古都金沢の人気の高さも伺える風景である。せっかくなので裏通りのカフェに入り喉を潤すことに…甘味処が多く金沢の伝統的な和菓子と抹茶が楽しめる店が多い。私が注文したのは、さすがにこの雰囲気の中でビールは似合わないので抹茶をいただいた。
←石畳・紅格子の街並み
灯ともし頃になれば今でも軒灯りがともる茶屋から三味線や太鼓の音がこぼれるとの事!!次回は夜の散策に夢はせる私でした。
北陸3県大周遊の日程はこれで終了し、帰路につく事となる。
今回のツアー旅行は、心配していた天候には恵まれたが、旅行スケジュールは非常にハードであった。観光した場所は16ケ所、バスで走行した距離はなんと490km しかし観光名所も多く何よりも酒好きな私には、北陸の旬な味覚を心行くまで堪能できた事はうれしい限りであった。
次はいずこへ・・・次回の旅のブログをお楽しみに!!
‐‐‐ 芳 樹 ‐‐‐