Entrance for Studies in Finance

long rumored Microsoft-Yahoo alliance

2009年7月29日 マイクロソフト(MS)とヤフーがネット検索と広告事業での業務提携を発表した。提携期間は10年間。MSは検索エンジン「ビング」をヤフーに提供するとともに検索技術の開発を主導する。他方、ヤフーは検索連動型広告についてMS分も含めて営業活動を行うという。

実はMSからヤフーへの買収申し込みが2008年1月にあったが5月に決裂した。その後、MSは、提携に切り替えて断続的にヤフーと協議を続けていた。

この09年7月29日の報道のあとヤフー株が値を下げたことが注目される。これはヤフーは発生する利益の前払い金をもらっていいのに、前払い金がなかったとして失望売りが生じたとされるが、市場は両社の提携の効果を疑問視しているのかもしれない。

提携の背景にはMSのパソコンソフトで稼ぐビジネスモデルが、無料ネットサービスの拡大でなりたたなくなってきたこと。それに潤沢な広告料収入を得るグーグルによる無償提供ソフトの存在がある。そしてグーグルが、このように振舞えるのは検索市場でのシェアが圧倒的で、ヤフーとMSとを圧倒しているからである。またグーグルが開発した検索連動型広告が、広告主の企業、消費者の双方に支持されていることがある。

ところでグーグルは、09年7月7日にパソコン用基本ソフト<クロームOS>の開発、提供を明らかにした(09年7月7日)。無償ソフト(携帯用ソフトのアンドロイドなど)に加えて基本ソフトへのグーグルの参入は、09年10月の次世代OSとしてウインドウズセブンの世界同時発売の準備を進めているMSの戦略に変更を迫ることになるのではないか。

なおネット経由でソフトなどを使うクラウドコンピューテイング。その先行例はグーグルの検索サービスそのもの。グーグル、アマゾンドットコム、そしてマイクロソフト自身が巨額投資を進めている。

Written by Hiroshi Fukumitsu. You may not copy, reproduce or post without obtaining the prior consent of the author.
Originally appeared in Aug.2, 2009.

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