英語でlow cost carrier:LCC
機種の統一 サービスの簡素化などで低コストを実現 安い運賃で旅客サービスを提供する航空会社のこと アメリカのサウスウエスト航空がビジネスモデルの先鞭 アジアではマレーシアのエアアジアが本命とされる 資金力のよわさ 機体の古さが問題点として指摘されることもある。世界各国で欧米で3割、アジアでも2割のシェアを占めるまで成長
LCCの利用率は欧州では4割とも(欧州ではライアン航空:ライアンエアー(アイルランド) イージージェットなど)。
国内LCC3社(2012年から本格就航 運賃を大手の半額)
ピーチアビエーション 全日本航空系(38.7% なお産業革新機構が28%) 関空(2012年10月LCC専用ターミナル開業 24時間離発着可能 利用料抑えた)を拠点に順調 2012年3月に就航(関空―札幌 関空―福岡) 5月には関空ー仁川(韓国) 好調を維持 2013年3月発表の過去1年の平均搭乗率8割弱(76%)と満席便多い 価格とサービスのバランスを主張 2012年10月には関空―台北線
サービスの質が好調の理由
2013年4月 関空ー仙台
2013年6月 関空―新石垣線就航
2014年4月 機長不足から5月から10月の2000便を減便
2014年6月 13年度決算 国内LCCとして初めて黒字化
2014年7月 那覇福岡線就航 那覇を第2拠点化
2014年10月 機長を確保して復便 冬季は増便へ
ジェットスター 日本航空系(出資比率33.3% ジェットスターが33.3%) 成田拠点のため発着の時間制限(午後11時午前6時)で苦戦 2012年7月夏就航(成田ー札幌、福岡、関西。関西ー札幌、福岡) 2012年3月末から中部国際空港も拠点に LCCの中で最安というイメージを徹底 最低価格保証制度 機体はリース契約 2013年にも国際線に参入(2012年7月時点 中國の各地 香港台北 韓国仁川などが候補地)
3月末 中部―福岡
中部ー新千歳
2013年2月 日本航空との間で共同運航(コードシェア)便実施で提携(この構想は早くから示されている 機内サービスの平準化が必要とされる)
2015年2月 関空ー香港線就航へ
エアアジアジャパン 全日本航空系(67% なおエアアジアが33% 他の出資者に三菱商事など) 成田拠点のため発着の時間制限で苦戦(最終便が欠航になることが多発) 2012年8月頭から就航(成田ー札幌、福岡、那覇) 2012年3月末から中部国際空港も拠点に ジェットスターに対しサービスの充実で特徴を出す
1万2013年月3月末 中部―福岡
→ 成田空港が制約要因 時間制限(地元自治体が緩和に反対) 滑走路の少なさ(2本) 遅延 欠航の原因になっている
曖昧な航空会社(中堅航空 かつては新規航空会社と呼ばれたが)
スカイマーク 航空会社をすべてリースで調達(ドル建てで資産計上:円安になると利益出る)
燃料代は円安では収益圧迫 いずれも収益を不安定化させるが
企業規模に比べてコストがかかるとしてヘッジ取引をしない → 常識はずれの(合理的?)経営
LCCの登場で価格面の魅力低下 競合路線で利用率低下
このほかスターフライヤー
大手2社
日本航空(アメリカン航空主導のワンワールド) 全日本空輸(国際線で日中路線の比重高い ユナイテッド USエアラインズとともにスターアライアンス)
2013年2月 アメリカンとUSエアの取締役会がそれぞれ合併を決議 ユナイテッドに変わって輸送実績で世界首位の航空会社新生アメリカンが誕生することになった。なお世界の航空会社第3位は米デルタ航空で、デルタが率いるグループがスカイチーム。
2012年12月には デルタが英ヴァージンアトランテック航空に出資で合意:ユナテッドを抜き世界最大手と流れたばかり。
サウスウエスト(アメリカ 大手に成長) 1970年代に台頭 草分け
機種をしぼり 機内サービスを省略あるいは有料化 空港での滞留時間を短縮して折り返し運行を繰り返すなど
運用機種の統一(機体の稼働率高い 補修部品限定 整備費用も小さい) 自由席定員制などで低価格実現
国内線に特化 実績伸ばす
2010年9月27日 同業のエアトランHD(米東海岸 近距離中南米路線に強い)買収合意で国際線進出へ
買収総額14億ドル(現金+株式交換)
2011年4月3日にサウスウエストが保有のボーイングが飛行中に穴が開く事故を起こす。
2011年4月3日 機体に穴
しらべたところ同型機3機に亀裂があったとのこと。安全を軽視して運行している恐れがある。
マレーシア航空(アジア最大 マレーシア拠点)
エアアジア 2001 創業者のフェルナンデス氏が弱小航空会社を買収して開業
FSCと対抗スルビジネスモデル 着陸から離着まで25分
1日あたり運航時間12時間超という効率化を実現 運賃を競合他社の20%安から半額
LCCの本命 航空券は原則ネットで直販
その中距離専門子会社がエアアジアX 欧州エアバス機を使用(ボーイングを使う予定はない)
2010年12月9日 エアアジアXが羽田クアラルンプール便を2万8000円
(2010年10月末までの予約という期間限定で片道5000円も)
ベースにはクアラルンプール国際空港(2009年の利用者 -2968万人) LCC専用ターミナルが建設中(2010年10月現在)
2011年8月 マレーシア航空(MAS)と資本提携
2012年5月 同提携解消(MAS労組の反発)
2013年4月現在 クアラルンプール―羽田のほか クアラルンプール―関西国際 が運航中
クラルンプールと名古屋 福岡 札幌の路線開設を検討中(2013年4月)
デリー ムンバイの発着枠手放す(高い空港使用料 競争による格安料金設定で採算合わず)
セブパシフィック(フィリッピン最大手に成長 株主はフィリッピンの財閥 2001に国際線に進出 フィリッピン航空を抜く フィリッピン航空は人員削減など経営悪化が伝えられる)
タイガー航空(シンガポール航空傘下) 供給過剰による競争激化 収益悪化傾向 2013年10-12月期最終赤字転落
フィリッピンでセブパシフィック航空 インドネシアでマンダラ航空と提携
インドのスパイスジェットとも提携
2013年12月末 台湾の中華航空とタイガーエア台湾を設立
他社との提携で運行路線拡大
資産を抱え込まないアセットライト戦略
ジェットスターアジア航空Jet Star Asia Airways(シンガポール)
チャンギ国際空港(2009年の利用者 3609-3720万人)2008に第3ターミナル完成 さらに拡張方針 国際線旅客で世界7位)
済州航空(韓国 韓国化粧品メーカー等が株主 韓国初のLCC)
エアプサン(韓国 アシアナ航空 釜山市 地元企業が株主)
仁川(インチョン)国際空港(2009年の利用者-2867万人 貨物で世界4位)
春秋航空(中国 民営航空会社 親会社は上海春秋国際旅行社 2004年に設立 中国国内線が主力)
茨城空港への就航(チャーター便 2010年7月28日開始 団体旅行客が主力 空席があれば個人客にも販売 順調にゆけば定期便に変更予定であったがその後の日中問題もありどうなるか不透明に)で話題に。
2014年5月 成田から国内線に参入予定
ジェットスター航空Jet Star Airways(オーストラリア カンタス航空傘下)
2007年3月に 関西国際空港に始めて就航
シンガポールの投資会社と組んで傘下にジェットスターシンガポール航空
ライオン航空 インドネシア最大手 マレーシアにグループ会社マリンド航空
マリンド航空 2013年3月 インド市場に参入 2014年に中国への路線開拓か
ノックエア(タイ)
タイ国際航空との競争を避けて国内線にすみわけ インドネシアのライオン航空 マレーシアのエアアジアが優勢
2013年10月 ヤンゴン(ミヤンマー)ーメーソート(タイ北西部)路線就航
キングフッシャー(インド)
ライアンエアー(アイルランド)
全日本空輸は香港の投資会社(ファーストイースタンインベストメントG first eastern investment group ビクターチュー氏)とくんで
2010年12月末にLCC設立 関西国際空港を拠点(ピーチ) 2011年度にもサービス開始 ピーチアビエーション(関空拠点)
発券はネットに特化。
全日空は2012年8月 マレーシアのエアアジア(トニーフェルナンデス氏)と組んでエアアジアジャパンを就航させたが失敗する(予約システムに英語 旅行会社を使わない販売手法など格安モデルか日本流LCCか)。2013年6月25日合弁事業解消を発表 エアアジアジャパン 業績不振で2013年10月下旬 国内LCCから撤退
運営方針で対立(背景:50%台と利用率の低迷 必要な80%→観光需要が見込める路線に限定 成田の制約も背景)
同じ成田拠点のジェトスターと比べて利用率は一貫して低迷
2013年6月末 合弁を解消 完全子会社化へ
ピーチアビエーション(関空拠点)と似ているけれど成田拠点。
成田から札幌 沖縄便を飛ばす。
→バニラエアに衣替え(国内4社目LCC 成田拠点 13年12月成田ー沖縄 成田ー台北 14年1月成田ー札幌 14年3月成田ー仁川・・・)
航空会社の経費カット 航空券のネット直販化と旅行代理店
このようなLCCとの競争もあり旅行代理店と航空会社との関係は変化しつつあり、旅行代理店のビジネスモデルが成り立たなくなっている。
発券手数料を旅行代理店に払えない。旅行代理店は統合へ。
すでに国際線の発券手数料5%は2009年に廃止
2010年4月 国内線も手数料半分に。
世界的にも旅行代理店は整理統合へ
空港経営問題がLCCの問題と絡んでいる
LCCとの関係ではLCC専用ターミナルの整備など ハブ空港としての整備などが注目される。
また赤字の地方空港問題。
関西国際空港 199409開業 国内初の本格的24時間空港
2001/08 発着回数で成田上回る
多額の債務をかかえる
2012/03 LCCのピーチの誘致が転機
関西国際空港は2012年7月伊丹空港と経営統合へ
経営改革進む 関空と大阪国際空港の事業運営権の売却へ(2014年11月)
2兆2000億円以上・・・高すぎないか
今後開業する神戸空港とのすみわけも課題
羽田国際空港化(2010年10月末) 国際線ビルが開業
1978 開業
京急電鉄が羽田空港乗り入れ 1998
東京モノレール JR東日本傘下に 002
航空会社はアジア向けの羽田便を高く設定
2010年10月末 羽田パリ便就航(日本航空 エールフランス共同運航便)
2010年10月末 キャセイパシフィック 羽田香港便(1日2便)
2010年10月31日 エバー航空が羽田台湾便(1日2便)
11月1日 タイ国際航空がバンコク便(1日1便)
2011年2月20日にはBAが羽田ヒースロー便就航 週5往復
201403 国際線発着枠増枠年間6万から9万回へ
国際線物流量が急拡大 物流拠点としてのハブ化進む
201408 羽田の発着枠年45万を2020年までに4万程度増やす方針の検討始まる
成田国際空港(2009年の利用者 3089-3213万人 国際線旅客で世界8位 貨物で世界10位)
2010夏 成田スカイアクセス開通
201503 LCCターミナル稼働 旅客から受け取るサービス料を約4割引き下げ 航空会社の負担も現状の半額以下へ
タイ スワンナプーム国際空港(2009年の利用者 2968-4050万人 国際線旅客で世界10位) 2006開業
中国 香港空港(2009年の利用者 4498-4556万人 国際線旅客で世界3位 貨物で世界2位)
北京首都国際空港(1958年開業 北京中心部から25km 1978年の年間利用者 103万人2009年の利用者 6532万人 2012年には8180万人 世界2位)
国際線旅客ランキング(2009)
ヒースロー 6065万人 1986年に民間委託
シャルルドゴール 5303 1998年に民間委託
香港国際 4498
フランクフルト 4452 2001年に民間委託
スキポール(オランダ) 4352
ドバイ国際 4010
貨物取扱ランキング(2009)
メンフィス空港(米)
香港空港
上海浦東空港
仁川空港
シャルルドゴール空港
アンカレッジ空港(米)
海外便 円安による燃料費 空港使用料 機体リース代
大型機は燃費がわるいので中型機に移行したい(中型機の運航停止は痛い
バッテリー問題で787型機が2013年5月末まで運行停止が痛い)
LCCとの競合による客減章
対外緊張による中国韓国方面の不振
国内便 地方空港
空港着陸料 用地買収費 管制塔などの維持管理費 航空機の重量 騒音レベル
国管理の空港が28空港 運営権の民間への売却(コンセッション)
自治体と航空会社が路線の利用促進策をつくる ⇔ 着陸料の引き下げを検討
路線の縮小に歯止め
original in Oct.2010
revised in May 2013
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