コンピューターの進化により、こうした技術も同時進行で優れてくると思うのですが、果たしてアナログな人間に対して何処までデジタルが近付けるのか気になるところです。【公開】指名手配犯の現在をAIが予測、特設サイト「TEHAI」https://t.co/moxj4ERn8j
— ライブドアニュース (@livedoornews) September 29, 2020
ヤフーなど3社は、警察庁指定の重要指名手配容疑者のうち5人の現在の姿をAIを用いて予測し、特設サイトで公開した。
どれだけデータを投入しても、アナログな相手は想像を超える変化を齎す訳です。況してや相手は逃亡犯ですから心理的状況が一般人とは簡単には比べられない程ですから想定外も当然あると思うのです。
例えばオウム真理教事件で逃亡していた菊地直子元信者の手配時の画像と逮捕された時の画像を思い出して下さい。まるで別人になっていましたよね。長期間に亘る潜伏による精神的・肉体的ストレスによって大きく変貌してしまった訳です。もし彼女が何らかの理由で世を去っていたら永遠に見つからなかった可能性は大いにあったんです。
その半歩手前までに至ったケースが、徳島県で父子を殺害して指名手配されていた小池俊一容疑者でしょう。彼は長期間の逃亡を続け警察が懸命に行方を捜しても杳として判らなかったのですが、事件を管轄する警察の御膝元ともいえる場所で生きていた訳です。
彼が病死したことが事件の急展開に繋がったのですが、あと半歩遅れていたら、もし葬儀会社の人間が状況に気が付かなかったら火葬されて永遠に見つからなかった訳です。実際に警察側からも『よくよく見なければ』彼だと判断できなかったということですから、如何に人間が逃亡することで想像を超えた変化になるかを如実に表していると思うんです。
話を戻して、この技術をメディアで公表する前に小池容疑者の死亡時の状況を導き出すことができたのでしょうか。彼の死亡時の情報を持っているのは警察だけなのですから一般には想像でしか対処できない訳で、それに近付けることができたのであれば技術も信用できましょう。
実際に大事なのは技術の高さではなく、それによる検挙率の高さなんです。ここで紹介された逃亡犯たちは相当な期間を逃げており未だに発見できていないんです。そんな中で手配当時の画像にどれだけデジタルの肉付けを施しても役に立つのか疑わしいんです。
アナログ時代の代表でもあり、日本の警察の捜査にモンタージュ技術が初めて導入された事件ともなった【三億円事件】を思い出して下さい。あのモンタージュ写真が犯人像を的確に作り出したものではないことが明らかになっています。だからこそ未解決事件の儘で、幾度も関連するテレビ番組が放送されてきましたが、おそらく永遠に判らないでしょう。
私としてはデジタル技術の進化を喧伝するよりもアナログ的な手法で日本国内を虱潰しに捜すしか道はないと思っています。これだけ社会が疲弊した状況は逃亡犯たちには好都合なんです。なにせ自分たちの生活で手一杯な日常、況してや簡単に記憶が薄らぐ性格な国民性を加味すれば、下手に社会が充実しているよりも疲弊していた方が好都合なんですから😩。