「父ちゃん、よく晴れて心地いいね。」
「んだ・んだ」
「カラスの巣、どうなってるだろう・・・」
はい、暫く鳥見の旅に出ていましたので、営巣木を確認するのは凡そ一ヶ月ぶりですよ。
あらら!巣はもぬけの殻。
近くを見やりましたけれど、カラスの姿は見当たりません。
とっくに巣立ってしまったようです。
水が張られた田んぼ、水鏡に映る景色は、もうすっかり初夏の風情。
新緑の里山から心地よい風が吹いてきます。
電線ツバメ&シジュウカラの囀りも艶やかですよ。
あらら、休耕田の草むらでは、スズメとカワラヒワの小競り合い!
美味しい草の実の奪い合いかしらね。
「父ちゃん、お腹空いたし、もう帰ろうに」
「んだ、んだ、母ちゃんが待ってるから、急ごう」