野球小僧

高校野球審判

甲子園を目指しているのは球児だけではありません。ましてや吹奏楽部メンバーでもありません。高校時代に現役で甲子園に出場出来なかった球児が高校を卒業してからでも目指す場所でもあります。

9月10日に開幕した高校野球の秋季栃木県大会。新たなスタートを切ったのは高校球児たちだけではありませんでした。今年の春に高校を卒業した栃木県下野市の和田佳奈さんは、栃木県高校野球連盟初の女性審判員として、公式戦デビューを果たしました。

和田さんはお兄さんの背中を追い、小学一年生の頃から野球を始めたそうです。中学までは選手で、男子部員と共に白球を追っていて、昨年の夏までは宇都宮工高野球部のマネジャーとして、仲間と一緒に甲子園を目指していました。

高校ではマネジャーでしたが、高校一年の冬に受けた審判講習会が審判を目指すきっかけになりました。県高野連審判部部長に「やってみないか」と誘われ、審判員として野球に関わり続けることを決めたそうです。「ずっと男子だけの中で野球をやってきたので、(県内では女性がいなかった)審判員になることに不安はなかった」と和田さんは言っています。

早くも10日に審判としてのデビュー戦を迎え、宇都宮市の県営球場で行われた高根沢高と部員不足の4校による連合チームの一回戦の試合で三塁塁審を任されました。

さすがに一回は最も緊張したそうです。やっぱり「誤審があったら…」と考えて落ち着かなかったとのことですが、徐々に試合の雰囲気に慣れていき、きびきびとした動きで打球の行方を追いながら、グラウンドを駆け回ったそうです。

七回には二塁ランナーが三盗を試み、セーフかアウトかきわどいタイミングでしたが、キャッチャーからサードへの送球がレフト方向にそれたのを確認した後、「セーフ!」と大きな声で判定しました。「しっかりとボールの行方を最後まで見届けてからコールすることができました」と、ほっとした様子で振り返ったそうです。

和田さんは平日は会社員として働いているそうです。今は空いた時間を見つけてはルールブックを開き、審判員として野球のルールの奥深さを学んでいる最中だとのことです。また、日々厳しさも実感しているそうです。

それでも、「試合中、選手は落ち込んでいる時に審判に声をかけてもらうと、『見ててくれているんだな』と励みになる」と自身の体験を踏まえ、「選手には『つらくても頑張ろう』と声をかけていきたい」と言っています。

和田さんの夢は甲子園や国際試合なども担当できる審判員だそうです。

実は1999年に日本最初の高野連に登録された女性審判がいます。神奈川県藤沢市の藤原三枝子さんです。中学、高校時代はソフトボールの選手でキャッチャー。高校時代は一年からレギュラーで主将としてチームをインターハイに導いた方です。

きっかけは20年ほど前に立ち寄った少年野球の試合で、ミスジャッジに泣く少年の姿に心を打たれとのことです。藤原さんは「あの顔を思い出すたびに、私は正しくありたい」と述べています。当初、周囲の大反対があったそうですが、米国の審判養成学校に通うなどキャリアを重ね、1999年に高野連の審判員に登録され、同年、全国高等学校野球選手権大会神奈川地区予選で初の女性審判員として試合に出場しました。また、2008年には松山市で開催された第3回女子野球ワールドカップの審判に抜擢されました。

藤原さんは保健師として勤務する傍ら、2011年より神奈川大学野球連盟の審判員となり、2012年8月にカナダのエドモントンで開催される第5回女子野球ワールドカップで再び起用されました。

日本野球機構(NPB)でも昨年開催した審判員養成講座「NPBアンパイア・スクール」に50人の受講者には20代の女性も2人が参加しています。

「二年前に楽天が日本一になったのを見て、鳥肌が立つくらいに感動したんです。それから野球に関わる仕事をしたいとずっと思っていて。審判の判定は試合を大きく左右しますよね。やりがいがあるだろうなって」「母からは『あなたは鈍くさいんだからやめときなさい』っていわれるんですが、参加してみて本当に楽しい。全くできてないんですけどね」と普段は千葉県富津市のスーパーで働いている細田美保里さん。

木村淳子さんは二年連続の参加。小学校時代から野球やソフトボールを経験し、女子プロ野球で塁審も務めた本格派だそうです。「昨年はただの野球好きでしたが、今年は審判としてきました。技術向上が目的です」とのことです。

NPBも含めて野球界では女性が審判を務めることを制限していません。

もしかすると、近い将来、甲子園やプロ野球で女性アンパイアが立つことだってあるかもしれません。

ちなみに、一つだけ申し上げておきます。

判定を巡るトラブルや選手のプレーに対してスタンドからヤジが飛びます。チームや選手個人、審判の方へ誹謗中傷などのヤジは良くありません。応援マナーは守りましょう。 たとえ、審判が女性とか半径のないことだと思います。こんな応援マナーがまかりとおるようならば、日本の野球の未来は発展していかないでしょう。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
甲子園を目指した審判と言えば、以前スリランカから来たスジーワ・ウィジャヤナーヤカさんのことを書きました(http://blog.goo.ne.jp/full-count/e/6c896c70ce77dc63ead13d5aede47b39)

人種、性別の制限をしていない点では解放されていますよね。

あとは、そう、技術の向上だけでしょう。

なお、私は応援団で甲子園を目指します!
eco坊主
おはようございます(*Ü*)ノ"☀

審判としての甲子園・・・そういう道というか目標もあるのですね。
どこでもみんな頑張っていますね。

高校野球のジャッジも最近はyoutubeでもアップされ拡散されています。
確かにアマチュアといえども最終的に高校生の将来を左右するジャッジになるかもしれませんので審判の技術向上は不可欠だと思いますし、それを管轄する組織の取り組みが最も重要でしょう!

仰るとおり個人攻撃は良くないし球場では群集心理も働くでしょうけどマナーは守らないといけませんよね。

審判を管轄する日本野球機構がもっとわかりやすく審判の技術向上に取り組むべきだと思います。

私は観客として甲子園を目指します!
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