「60歳のラブレター」は、住友信託銀行(現;三井住友信託銀行)主催で2000年より毎年行われている、「長年連れ添った夫婦が口に出しては言えない互いへの感謝の言葉を1枚のハガキにつづる」という企画です。2010年からは、夫婦間には限定せず、家族へ宛てた作品へ拡げられています。
なお、応募作品は書籍化され、NHK出版から2001年より毎年発行されています。また、2009年5月16日公開で中村雅俊さん、原田美枝子さんら主演で映画化もされています。
橘孝平(演;中村雅俊さん)とちひろ(演;原田美枝子さん)は、孝平の定年退職を期に、離婚を決めた。高度成長期、仕事に打ち込み、野心家のエリートとして大手建設会社の重役にまで上り詰めた孝平。これからは、恋人の夏美(演;原沙知絵さん)が経営する建設事務所で、若いスタッフと共に今まで培った経験を存分に生かすつもりだ。
ちひろは、父親に言われた相手と結婚し30年、愚痴をこぼすこともなく家族に尽くしてきた専業主婦。孝平の退職日、お頭つきの鯛の刺身と手料理を食卓に並べ、帰りを待っていた。
まもなく、身ごもった娘のマキ(演;星野真里さん)が同棲中の八木沼(演;内田朝陽さん)を連れ、父親の退職祝いにかけつけた。しかし、孝平は今日も家に帰ってこない。孝平は、転職の挨拶も兼ね、なじみの施工業者に受注の依頼をするが、あっさりと断られてしまう。「うちが付き合ってきたのは、あなたじゃなくて京亜建設だ」。
自分の力で築きあげてきたと思っていた人脈、キャリア。それがすべて会社の名の下にあったというのか?自らの愚かさに落胆する孝平。疲れ果て戻ってきた事務所では、孝平が否定した若手スタッフの企画がコンペで採用され祝いの席が設けられていた。居場所のない孝平。今までの人生で経験したことのない屈辱を味わっていた。
そんな時、娘・マキの子どもが生まれ、久しぶりに前妻・ちひろと再会する。そこには、孝平が今まで見たことのない、よく喋り、よく笑い、美しく輝くちひろがいた。病院からの帰り道、空腹の孝平を見かねたちひろは、孝平のために夕食を作る。ちひろの焼いた魚の干物を「うまいなぁ」としみじみと食べる孝平。どことなく気落ちしているようにみえる孝平にちひろは励ましの言葉をかけるのだった。孝平に上着を着せ、鞄を持ち、玄関先から見送るちひろは30年間繰り返してきたこの習慣にどこか懐かしさを感じていた。
「本当に好きなら、逃げてばっかりじゃだめだよ」
このセリフは孝平が家を出て行き、一人になったちひろのもとに現れた作家の麻生圭一郎(演;石黒賢さん)がアプローチを始め、ちひろがマキに相談したときの、マキのセリフです。
箱入り娘だったちひろは、「恋」というものをしたことがありませんでした。孝平と結婚してからも、自分の素直な気持ちよりも、周りに気遣っていました。
いろいろなことに追われている毎日ですが、追われてばっかりいると、いつの間にか自分のことが後回しになってしまいます。そうしているうちに、自分の気持ちが自分でわからなくなってしまうこともあるかもしれません。
答えはきっと自分の心の奥にあります。
今日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。